調べて分かる道具箱

ゆで卵の茹で時間 ── 冷蔵庫から・卵の大きさ・山の上

出す前の卵
卵の大きさ
ゆでる場所

半熟までのゆで時間(基準: M・常温・平地)

基準より40%長い

基準

えらんだ卵

M: 58g以上64g未満(計算には61gを使う・推定)

湯が沸く温度: 100℃

湯はとても熱くなります。ゆでるときは大人といっしょにして、やけどに気をつけましょう。

卵の大きさ・出す前の温度・ゆでる場所を選ぶと、沸騰した湯に入れて半熟になるまでの時間が、基準の卵より何%長いか短いかが出ます。

式: エクセター大学(英国)「The Science of Boiling an Egg」(2026-09-30 に見た文)・エクセター大学(英国)「The Science of Boiling an Egg(ゆで時間の式の画像)」(2026-09-30 に取得した版)/卵の重さ: 農林水産省「畜産物の価格安定に関する法律施行規則の規定に基づく鶏卵の規格」別表第一(2026-09-30 に見た文)/富士山の気圧と標高: 気象庁「過去の気象データ検索」富士山 平年値(年・月ごとの値)(2026-09-30 に見た文)・気象庁「過去の気象データ検索」静岡県の地点一覧(富士山の標高)(2026-09-30 に見た文)/沸く温度: アメリカ国立標準技術研究所(NIST)「NIST Chemistry WebBook」水の Antoine の式の係数(344〜373K)(2026-09-30 に見た文)から計算

沸騰してからのゆで時間 ── 国の広報誌の目安

  1. 6分
  2. 7分
  3. 9分
  4. 11分
  5. 13分

「半熟が好きなら6分から9分、固ゆでが好きなら13分以上がおすすめ。」「※沸騰してからのゆで時間」(農林水産省 広報誌 aff 2018年9月号)

書かれていない条件: 卵の大きさ・出す前の温度(冷蔵庫か常温か)・水から入れるか、沸騰した湯に入れるか

文: 農林水産省「広報誌 aff 2018年9月号」文字情報のページ(2026-09-30 に見た文)/写真の時間: 農林水産省「広報誌 aff 2018年9月号(紙面 p.14〜15)」p.14(2026-09-30 に取得した版)/絵: 写真の切り口の見た目をもとに、このページで描いたもの

やってみる

1問目 / 全4問

富士山のてっぺんで、水が沸く温度は?

ゆで卵のゆで時間は、卵の大きさ、冷蔵庫から出したてかどうか、湯の温度で変わります。このページの式で計算すると、冷蔵庫(4℃)から出したてのMの卵は、半熟までの時間が常温(21℃)の卵より約40%長くかかります。

富士山のてっぺんの沸点は約87.5℃ ── 水が沸く温度と気圧

富士山の気圧は、気象庁の平年値で638.2hPaです(標高3775.1m)。NIST の水の蒸気圧の式に入れると、水が沸く温度は約87.5℃になります。

湯の温度が平地の100℃より低いぶん、同じ卵でもゆで時間は長くなります。

同じ水でも、空の上で水蒸気が冷えて氷になると、どんな形になるかは、雪の結晶のページで見られます。

白身と黄身は、固まる温度がちがう ── 温泉卵のわけ

  1. 白身58〜80℃
  2. 黄身65〜70℃

「卵白が58℃から80℃にかけて凝固する一方、卵黄は65℃から70℃で凝固します。この差を利用したのが温泉卵です。」(農林水産省 広報誌 aff 2018年9月号 p.12)

黄身のまわりが緑になるわけ ── 硫化鉄

白身から出た硫黄と黄身の鉄がくっつくと、黄身のまわりが緑になります。

「硫化水素は、卵黄中の鉄分と化合して硫化鉄(FeS;黒色)となるため、卵黄は、暗緑色に変色します。」(広島県)

「ゆで卵であれば沸騰したお湯で10分程度、80℃のお湯であれば25分程度ゆでれば卵黄が鮮やかな黄色になります」(広島県)

式が使えるのは、沸騰した湯に入れるゆで方

イギリスの大学の物理の解説は、卵を沸騰した湯にそのまま入れると、黄身のふちの温度が約63℃まで上がったところでできあがる、としています(英語の解説の訳)。

約63℃は、上の節で見た黄身が固まる温度(65〜70℃)より低いので、このページでは、このできあがりを「半熟」と呼んでいます。

このページでは、この式を、基準の卵とくらべた割合(%)を出すことに使っています。

水からゆでるとき ── 冷蔵庫から出してすぐの卵

鹿児島市の食育のページは、水からゆでる作り方で、「冷蔵庫から出してすぐに火を入れると温度差で卵が割れる可能性あり」と書き、「沸騰したら弱火で約12分ゆでる。」としています。

水からゆでる方法について、福岡県古賀市の料理のページは「水からゆで、沸騰後の茹で時間を調整して固ゆで・半熟卵をつくると、数によって、沸騰までの時間がかかったり、個数の違いでゆで時間を変えなければいけなかったりします。」と書いています。

農林水産省「広報誌 aff 2018年9月号(紙面 p.14〜15)」p.14(2026-09-30 に取得した版)(新しいタブで開きます)

農林水産省「広報誌 aff 2018年9月号(紙面 p.12〜13)」p.12(2026-09-30 に取得した版)(新しいタブで開きます)

農林水産省「広報誌 aff 2018年9月号」文字情報のページ(2026-09-30 に見た文)(新しいタブで開きます)

広島県「卵が加熱により黒く変色する理由とそれを防ぐ方法」食品企業のためになるQ&A(2026-09-30 に見た文)(新しいタブで開きます)

福岡県古賀市「ゆで卵の基本|料理のいろは」(2026-09-30 に見た文)(新しいタブで開きます)

鹿児島市「(昼)ゆで卵」みんなの食育 鹿児島市食育推進サイト(2026-09-30 に見た文)(新しいタブで開きます)

エクセター大学(英国)「The Science of Boiling an Egg」(2026-09-30 に見た文)(新しいタブで開きます)

エクセター大学(英国)「The Science of Boiling an Egg(ゆで時間の式の画像)」(2026-09-30 に取得した版)(新しいタブで開きます)

気象庁「過去の気象データ検索」富士山 平年値(年・月ごとの値)(2026-09-30 に見た文)(新しいタブで開きます)

気象庁「過去の気象データ検索」静岡県の地点一覧(富士山の標高)(2026-09-30 に見た文)(新しいタブで開きます)

アメリカ国立標準技術研究所(NIST)「NIST Chemistry WebBook」水の Antoine の式の係数(344〜373K)(2026-09-30 に見た文)(新しいタブで開きます)

農林水産省「畜産物の価格安定に関する法律施行規則の規定に基づく鶏卵の規格」別表第一(2026-09-30 に見た文)(新しいタブで開きます)

辰口直子・大雅世(2019)「温泉卵の凝固状態への加熱温度と保持時間の影響 ―好みの温泉卵を作るには―」日本調理科学会誌 52巻5号 p.345-351(抄録)(新しいタブで開きます)

よくある質問

ゆで卵は、沸騰してから何分ゆでますか

農林水産省の広報誌 aff(2018年9月号)に「半熟が好きなら6分から9分、固ゆでが好きなら13分以上がおすすめ。」とあり、6分・7分・9分・11分・13分の切り口の写真に「※沸騰してからのゆで時間」と添えています。卵の大きさ、出す前の温度、水から入れるか沸騰した湯に入れるかは、書かれていない条件です。

冷蔵庫から出したての卵は、ゆで時間が何%長くなりますか

このページの式で計算すると、Mの卵(61gとして計算)を平地でゆでるとき、冷蔵庫(4℃)から出したては、半熟までの時間が常温(21℃)より約40%長くなります。4℃と21℃は、式の解説にある例の温度です。農林水産省の広報誌 aff には、卵について「10度以下で保管することが大切」とあります。同じ式と同じ条件で計算すると、10℃の卵は、21℃の卵より約27%長くなります。

富士山の上では、水は何℃で沸きますか

気象庁の平年値では、富士山(標高3775.1m)の気圧は638.2hPaです。この気圧で水が沸く温度を、アメリカ国立標準技術研究所(NIST)の水の蒸気圧の式で計算すると、約87.5℃です。このページの式では、Mの卵を常温から富士山の上でゆでると、半熟までの時間が平地より約49%長くなります。式の解説は、高い山ではこの式で出したのびる時間が小さすぎるようだ、と書いています。

卵が固まる温度は、何℃ですか

農林水産省の広報誌 aff(2018年9月号)に「卵白が58℃から80℃にかけて凝固する一方、卵黄は65℃から70℃で凝固します。この差を利用したのが温泉卵です。」とあります。

温泉卵は、何℃のお湯で作りますか

日本調理科学会誌の論文(2019年)の抄録に「水温65℃,68℃,70℃一定で加熱した場合,卵中心温度は,65℃で30 分,68℃で28 分,70℃で27 分で水温近くに達した。」とあります。福岡県古賀市の料理のページの温泉卵は「厚手の鍋に1Lの湯を沸かして200ccの水をたす。」「卵を入れ、蓋をして15~20分おいて、水にとって冷ます。」という作り方です。

黄身のまわりが緑になったゆで卵は、食べられますか

広島県の食品のQ&Aは、黄身が暗い緑色に変わることについて「食べても問題ありません。」と書いています。色の変化を防ぐには「加熱後の卵は直ちに冷水に入れて、卵表面の温度を低下させると、卵内の圧力が下がり、発生した硫化水素が卵の表面に向かって拡散して卵黄に達しないため、硫化鉄ができず、黒変を防ぐことができます。」とあります。