調べて分かる道具箱

日付(ひづけ)と時間

日付の計算は、数え方をひとつ決めないと答えが決まりません。

「4月1日から4月3日まで何日間か」には、2と3という2つの答えがあります。初日を数えるかどうかで変わるからで、どちらかが間違いというわけではありません。契約や旅行の日程では、どちらで数えるかが先に決まっていることが多く、道具の側が黙って片方を選ぶと、使う人はもう片方があることに気づけません。ここの道具は両方を並べて出します。

法律が独特の数え方をしていることもあります。年齢は誕生日の前日に1つ上がる(年齢計算ニ関スル法律)ので、4月1日生まれの子は3月31日に年をとり、1つ上の学年に入ります。改元のあった年は、1年に2つの元号が乗ります(1989年は昭和64年でもあり平成元年でもあります)。どちらとも読める場面では、どの決まりで数えたのかを画面に書きます。

この分野の道具(16本)

暦は、何度も作り直されている

日本が太陰太陽暦をやめて今の暦に変わったのは明治5年です。明治5年12月2日の翌日が明治6年1月1日になったので、明治5年の12月は2日しかありません。この年をまたぐ日数の引き算は、ふつうのやり方では合いません。

切り替えの時期は国ごとにばらばらでした。16世紀に改めた国もあれば、20世紀に入ってからの国もあります。古い日付を扱うときに「どの暦の何日か」を書き添えないと意味が決まらないのは、このためです。日付は数字に見えて、後ろに制度がぶら下がっています。

1日が24時間ちょうどとは限らない

地球の自転はわずかに揺らぐので、原子時計が刻む時間とのずれを埋めるために、うるう秒が足されてきました。入る日には23時59分60秒という、ふだんは存在しない秒が出ます。2022年の国際度量衡総会で、2035年までにうるう秒の挿入をやめる方針が決まりました。

夏時間を採る国では、切り替えの日の長さが23時間や25時間になります。時差が単純な足し算にならないのはここで、同じ都市でも季節でずれ幅が変わります。過去や未来の日付の時差を言うには、その日にどちらの制度だったかまで分かっている必要があります。

暦の日付と時刻の呼び方は、決まりごとから出る

節分や土用の丑の日のような雑節は、太陽の通り道の上の位置(黄経)で決まり、国立天文台が翌年の分を暦要項として発表します。このジャンルの道具は、発表された年はその値を使い、発表の無い年は同じ定義で計算して、どちらで出したかを画面に書きます。日の干支から丑の日を数えるので、土用のあいだに丑の日が2回ある年は、一の丑と二の丑を分けて出します。

時刻の呼び方にも、決まりの歴史があります。江戸時代は夜明けから日暮れまでを六つに分けたので、一刻の長さが季節で変わりました。明治5年の改暦の布告は1日を24時間に分けて午前と午後に12ずつ数える形にしたので、「午前12時」と「午後0時」のような言い方の食い違いは、布告の時刻表と国立天文台の見方を並べて読むと整理できます。答えの数だけでなく、どの定義で出したかを道具が示すのは、そのためです。

こういうときは、これ

何年生になるか知りたい
入学・卒業年早生まれを4月1日で分けます
年齢を正確に出したい
年齢計算法律上の数え方で出します
昭和何年か知りたい
和暦・西暦月日まで入れるので改元の年も正しく出ます
海外の人と時間を合わせたい
世界時計・時差夏時間で時差は年に2回変わります
お月見の日を知りたい
月の満ち欠け十五夜が満月とは限りません