潮の満ち引き
この日はいちばん近い節目(新月・満月・上弦・下弦)で言い分けます
いちばん近い節目は、9月27日 1時50分の満月(2.4日前)。 この日の正午の月齢は 17.9803 です。
満潮・干潮の時刻や潮位は、この道具からは分かりません。場所ごとに違ううえ、このページは時刻や高さの予想を出さない作りにしています (理由は下の説明)。船や磯遊びの予定には、気象庁の潮位表を使ってください。
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よくある質問
なぜ海は満ち引きするのですか?
起潮力という力のためです。気象庁の解説によると、潮汐が起こる主な原因は、月が地球に及ぼす引力と、地球が月と地球の共通の重心の周りを公転することで生じる慣性力を合わせた「起潮力」です。地球と太陽との間でも、同じ理由でやや小さい起潮力が生じます。海面の水位が約半日の周期でゆっくり上下するのは、この力のためです。
満潮と干潮は1日に何回ありますか?
気象庁の解説によると、地球は1日に1回自転するので、多くの場所では1日に2回の満潮と干潮を迎えます。「多くの場所では」とあるとおり、地形によってはそうならない場所もあります。また、月が地球の周りを約1か月かけて公転しているために、満潮と干潮の時刻は毎日約50分ずつ遅れていきます。
大潮・小潮はどうやって決まりますか?
月と太陽の並びで決まります。気象庁の解説によると、新月と満月の頃には大潮、上弦の月と下弦の月の頃には小潮になります。月と太陽が一直線に並ぶ(新月・満月)と2つの起潮力が重なって潮の差が大きくなり、直角にずれる(上弦・下弦)と打ち消し合って差が小さくなるためです。この道具は、入れた日からいちばん近い節目がどれかで「大潮のころ」「小潮のころ」を言い分けています。
中潮・長潮・若潮は出ないのですか?
出しません。釣りやこよみの世界で使われる呼び名ですが、気象庁の潮汐の解説ページには大潮と小潮しか出てきません。中潮・長潮・若潮をどの日に割り当てるかの決まった表は、一次資料で確かめられませんでした(民間の表は互いに少しずつ違います)。確かめられたものだけを出す、がこのサイトの決まりです。
今日の満潮は何時ですか?
この道具からは分かりません。満潮・干潮の時刻と高さは場所ごとに大きく違い、それを載せるのは潮位表の仕事です。気象庁が全国の地点の潮位表を公開しているので、船や磯遊びの予定にはそちらを使ってください。このページが出すのは、月と太陽の並びの計算だけです。
台風のときの高潮もこのページで分かりますか?
分かりません。高潮は台風や低気圧という気象で海面が持ち上がる現象で、月と太陽の引力による満ち引きとは別物です。高潮の予報は気象業務法17条で気象庁長官の許可がいる予報業務に数えられています。高潮の情報は気象庁を見てください。
日付を入れると、大潮のころか、小潮のころかを月と太陽の並びから 言い分けます。満潮・干潮の時刻や潮位は出しません ── なぜ海が満ち引きするのか、なぜ新月と満月に大潮が来るのかの側を受け持つ道具です。
⭐ 大潮・小潮は、月と太陽の並びで決まります
気象庁の解説はこう書いています ──「新月と満月の頃には大潮、上弦の月と下弦の月の頃には小潮になります」。 新月と満月では月・太陽・地球が一直線に並んで2つの起潮力が重なり、 上弦・下弦では直角にずれて打ち消し合うためです。 月の形と節目の日付そのものは月の満ち欠けが 国立天文台の定義(黄経差が0度・90度・180度・270度になる瞬間)で計算していて、 この道具はそれをそのまま使っています。
「ころ」の言い分けに、このページは自前のしきい値を作っていません。 入れた日の正午(日本時間)から見て、いちばん近い節目が新月・満月なら「大潮のころ」、上弦・下弦なら 「小潮のころ」── 規則はこれだけです。節目の間隔は平均7.4日ほどですが、 月の軌道が楕円なので揺れ、いちばん近い節目まで4日あまり離れる日もあります (2025〜2027年の実測で最大4.09日)。
このページが出さないもの ── そして法律の話
満潮・干潮の時刻と潮位は出しません。 場所ごとに大きく違うものだからです。予定には気象庁の潮位表(新しいタブで開きます)を使ってください。あわせて、天気に関わる予想の発表には法律の決まりがあるので、 条文で確かめました。
- 気象業務法 第17条第1項
- 気象庁以外の者が気象、地象、津波、高潮、波浪又は洪水の予報の業務を行おうとする場合は、気象庁長官の許可を受けなければならない。許可がいる予報はこの6つの列挙で、月と太陽の引力による 潮の満ち引きは、この列挙に入っていません
- このページがやっていること
- 月と太陽の並び(天体の運行)の計算だけ。そもそも時刻・潮位の予想を発表していません(日の出・日の入りと同じ構えです)
列挙の中に高潮があることに注意してください。台風などの気象で 海面が持ち上がる高潮は、天体の引力による満ち引きとは別の現象で、 その予報は許可制です。このページは高潮について何も言いません。
出どころ: 潮汐の定義・起潮力・1日2回と約50分の遅れ・大潮小潮は気象庁「潮汐・海面水位の知識 潮汐の仕組み」(新しいタブで開きます)から。気象業務法の条文はe-Gov法令検索(昭和27年法律第165号)(新しいタブで開きます)で確認。朔・弦・望の定義と時刻の計算は月の満ち欠け(国立天文台・暦要項で検証済み)。すべて2026年8月22日に閲覧。
海を動かす力は、距離の3乗で弱くなります
月と太陽、海を強く動かしているのはどちらでしょう。力の決まりから見てみます。
国立天文台の暦計算室は、潮のしくみをこう説明しています。引力は距離の2乗に反比例する、 つまり近いほど強く、遠いほど弱い。だから月に近い側の人は、地球の中心より強く 引っ張られます。月と反対側の人は、地球の中心より弱く引っ張られます。 この「地球の中心との差」だけが残って、地球は月のほうへも、その逆のほうへも、 両側に伸ばされます。伸ばされた側が満潮、縮められた側が干潮になります。
面白いのはここからです。引力そのものは距離の2乗に反比例しますが、潮を起こす力について、 暦計算室は「天体の質量に比例、距離の3乗に反比例します」と書いています。 2乗より3乗のほうが、遠ざかったときの減り方が急です。遠い天体は、それだけ不利になります。
その結果が一文にまとまっています ──「太陽の影響は月の約半分ほどです」。 潮はおもに月との関係で決まり、太陽が少し影響を加える、という関係になります。 この道具が月の節目(新月・満月・上弦・下弦)を軸にしているのは、そのためです。
出どころ: 引力と起潮力の関係は国立天文台暦計算室「暦Wiki 潮汐 しくみ」(新しいタブで開きます)、太陽の影響が月の約半分という数値は同暦計算室「暦Wiki 潮汐 大潮小潮」(新しいタブで開きます)、起潮力の定義は気象庁「潮汐・海面水位の知識 潮汐の仕組み」(新しいタブで開きます)から。2026年9月18日に閲覧。
大潮がいちばん大きくなるのは、新月や満月の少しあとです
潮の差がいちばん大きくなる日は、新月や満月から少しずれます。
国立天文台の暦計算室によると、朔(新月)や望(満月)の瞬間から、大潮になるまでには 少し時間がかかります。「日本付近では1〜2日ほど後で、この時間差を潮齢(Age of tide)と いいます」。わざわざ名前が付いているくらい、よく知られたずれです。
気象庁が大潮のころの潮位を統計に取るときの期間も、同じ形をしています。 用語集の「朔潮位」は、「朔(新月)の前2日後4日の期間における、満潮(または干潮)の 中から選んだ最高(または最低)の潮位のこと」と決めています。満月のほうの「望潮位」も 同じで、前2日・後4日です。前より後ろを、2日ぶん長くとってあります。
だからこの道具は「大潮のころ」という言い方をします。節目の日そのものより、 その日を挟んだ数日ぜんたいが、大潮のころにあたります。
出どころ: 潮齢の定義は国立天文台暦計算室「暦Wiki 潮汐 大潮小潮」(新しいタブで開きます)、朔潮位・望潮位の期間は気象庁「潮汐・海面水位の知識 用語集」(新しいタブで開きます)から。2026年9月18日に閲覧。
1日に1回だけ満ち引きする海があります
満潮と干潮が1日2回という数え方は、月の高さによって変わります。
気象庁の用語集は「日潮不等」をこう説明しています。「通常1日2回ずつ現れる満潮または 干潮の潮位が一致せず、著しく異なるような現象。月の公転軌道面と地球の赤道面とが 一致せず、ある角度をもっているために起こる」。月の通り道は、地球の赤道の真上から 少し傾いています。だから月が北寄りにいるとき、同じ場所で迎える2回の満潮は、 大きいほうと小さいほうに分かれます。
この差が大きくなるとどうなるか。国立天文台の暦計算室は「日潮不等が大きいと、 低い満潮と高い干潮の差がなくなり、1日1回満潮と干潮が起こるだけになります」と 書いています。これを「1日1回潮」と呼びます。「とくに不等の大きい地域では大半が 1日1回潮になることもあります」ともあります。海の上下は、どこでも1日2回とは かぎらないわけです。
ここでも月と太陽の並びが効きます。暦計算室によると、春分・秋分のころは太陽が 赤道面上にいて、新月や満月では月も赤道面の近くにいるので、日潮不等はとくに 小さくなります。夏至・冬至のころは逆で、新月や満月のときに日潮不等はとくに 大きくなります。同じ「大潮のころ」でも、季節によって2回の満潮のそろい方が変わります。
出どころ: 日潮不等の定義は気象庁「潮汐・海面水位の知識 用語集」(新しいタブで開きます)、1日1回潮と季節による変化は国立天文台暦計算室「暦Wiki 潮汐 日潮不等」(新しいタブで開きます)から。2026年9月18日に閲覧。
潮の計算には、60個の「仮の天体」が出てきます
全国の潮位表が、どんな材料から計算されているかをのぞいてみます。
気象庁の用語集に「分潮」という言葉があります。「起潮力を三角関数の和として表した ときの個々の周期変動のこと」。起潮力を、きれいな波をいくつも足したものとして 書き直し、その1本1本を分潮と呼ぶ、という意味です。主要なものは4つあって、 M2(主太陰半日周潮)、S2(主太陽半日周潮)、K1(日月合成日周潮)、 O1(主太陰日周潮)。名前に「太陰(月)」「太陽」「日月(太陽と月)」が並んでいます。
実際に足す本数は、もっと多くなります。同じ用語集が「気象庁の天文潮位は、 主要4分潮を含む60の分潮を使用して計算している」と書いています。 60本の波を足し合わせて、潮位表の数字ができています。
海上保安庁の海洋情報部は、その計算に使う「調和定数」を、「潮汐現象を把握するため、 便宜上仮定した数多くの仮想天体による規則正しい分潮の振幅と遅角」と説明しています。 空に浮かんでいるのは月と太陽ですが、計算のうえでは、決まった速さで回る仮想の 天体をたくさん置きます。そうすると、複雑な潮の上下が、単純な波の足し算で書けます。
出どころ: 日潮不等・朔潮位・望潮位・分潮の定義は気象庁「潮汐・海面水位の知識 用語集」(新しいタブで開きます)、潮を起こす力と距離の3乗・潮齢・1日1回潮・日潮不等の季節変化は国立天文台暦計算室 「暦Wiki 潮汐」(しくみ(新しいタブで開きます)/大潮小潮(新しいタブで開きます)/日潮不等(新しいタブで開きます))、調和定数と仮想天体は海上保安庁海洋情報部「調和定数 解説資料」(新しいタブで開きます)から。すべて2026年9月18日に閲覧。