調べて分かる道具箱

ノット・時速・海里の変換

1ノットは1時間に1852メートル進む速さ。速さも距離も、まとめて出します。

速さの換算

変換結果
単位
ノットkt・1時間に1海里(1852m)進む速さ10
時速(キロ)km/h・1ノット = 1.852 km/h18.52
秒速(メートル)m/s・風速の表記はこれ5.14
時速(マイル)mph・米英の車の表記11.51

距離の換算

変換結果
単位
海里nmi・1852m ちょうど・緯度1分ぶん1
キロ1.85
メートル1,852
マイル1760ヤード1.15

潮流を入れた航程の計算

船の速度計が示すのは水に対する速さです。実際に海の上を進む速さは、 潮流のぶんだけ変わります。小型船舶の学科でも最初に出てくる考え方です。

船の速力(対水)ノット
潮流ノット
潮流の向き
航走する時間時間
航程
項目
対地速力対水速力 + 潮流11.5 ノット
進む距離対地速力 × 時間23 海里
キロメートルでは1海里 = 1.852 km42.6 km
対地速力を時速になおすと車の速度計と同じ単位21.3 km/h

よくある質問

1ノットは時速何キロですか?

時速1.852キロメートルです。1ノットは1時間に1海里(1852メートル)進む速さと決められているので、割り切れる値になります。10ノットなら時速18.52キロ、20ノットなら時速37.04キロです。

なぜ1852メートルという半端な数なのですか?

地球の大きさから決めたためです。1海里はもともと、子午線に沿った緯度1分ぶんの長さでした。メートルは当初、赤道から極までの子午線の1000万分の1と定められていたので、1000万を90度×60分の5400で割ると1851.85メートルになります。これを丸めた1852メートルが、1929年の国際水路会議で正式な値になりました。

「時速10ノット」という言い方は正しいですか?

誤りです。ノットは「1時間に1海里進む速さ」という速さの単位なので、時速という言葉を付けると意味が重なります。「10ノット」または「時速18.52キロメートル」と言います。

対水速力と対地速力は何が違うのですか?

船の速度計が示すのは水に対する速さ(対水速力)です。海の上を実際に進む速さ(対地速力)は、潮流の影響で変わります。潮流と同じ向きに進めば足され、逆向きなら引かれます。上の航程の計算はこれを扱っています。

飛行機もノットを使うのですか?

使います。航空の速度と風速もノット、高度はフィートが標準です。船と飛行機はどちらも地球の上を長い距離移動するので、緯度から決めた海里を使うと位置の計算がしやすくなります。

1852メートルは地球の大きさから来ています

1海里 = 1852メートル。切りの悪い数に見えますが、 これは地球の緯度をもとに決めた長さです。

1海里はもともと、子午線に沿った緯度1分ぶんの長さでした。 緯度は赤道から極までが90度、1度は60分なので、 赤道から極までは5400分に分けられます。

ここでメートルの成り立ちが効いてきます。メートルは当初、 赤道から極までの子午線の1000万分の1として定められました。 つまり赤道から極までが1000万メートルです。これを5400で割ると1851.85メートル。この値を丸めた1852メートルが、 1929年の国際水路会議で正式な海里になりました。

海図の上では、緯度の目盛りがそのまま物差しになります

なぜ切りのよい2000メートルにしなかったのか。海図で距離を測るのに便利だからです。

海図の左右の端には緯度の目盛りが刻まれています。 1海里が緯度1分と等しければ、その目盛りを直接コンパスで測るだけで距離が分かります。 別に縮尺の物差しを当てる必要がありません。 紙の海図と鉛筆で航海していた時代に、これは大きな利点でした。

ただし地球は完全な球ではなく、極方向に少しつぶれた形をしています。 そのため緯度1分の実際の長さは場所によって変わり、 計算すると赤道で約1843メートル、緯度45度で約1852メートル、 極で約1862メートルになります。 20メートルほどの幅がありますが、国際的には1852メートルの1つに固定してあります。 場所ごとに長さが変わる物差しでは、海図が使えなくなるからです。

小型船舶の学科に出てくる形の計算

上の航程の計算で解ける形の問題を並べます。 考え方はどれも「対水速力に潮流を足し引きして、時間を掛ける」だけです。

順流のとき

対水速力10ノットの船が、1.5ノットの追い潮に乗って2時間航走しました。 進んだ距離はどれだけでしょうか。

対地速力は 10 + 1.5 = 11.5ノット。これに2時間を掛けて23海里、キロメートルになおすと約42.6キロです。

逆流のとき

同じ船が1.5ノットの向い潮を受けて2時間航走した場合は、 対地速力が 10 − 1.5 = 8.5ノットになり、17海里しか進みません。 潮の向きが変わるだけで、同じ2時間で6海里(約11キロ)の差が出ます。

時間を求めるとき

24海里先の港へ、対水速力8ノットの船が2ノットの向い潮の中で向かいます。 対地速力は 8 − 2 = 6ノットなので、24 ÷ 6 で4時間かかります。 潮が無ければ3時間の距離です。

潮流が対水速力より速いと、対地速力がマイナスになります。 船は前に進もうとしているのに、実際には後ろへ流されている状態です。 上の計算機でもマイナスのまま表示しており、0に丸めていません。