調べて分かる道具箱

ブレーカーは何ワットまで(主幹と分岐)

主幹(アンペアブレーカー)の定格A

分電盤の主幹に、この数字が書いてあります。

いま使っている部屋の回路のワット数の合計W
同時に使っている、ほかの回路のワット数の合計W

回路のワット数を入れると、主幹と1回路のどちらが先に落ちるかを出します。

この回路は何ワットまで?早見表

アンペアとワットの早見表
問い答え
15Aは何ワットまで?100V で 1,500W
20Aは何ワットまで?100V で 2,000W
30Aは何ワットまで?100V で 3,000W
40Aは何ワットまで?100V で 4,000W
50Aは何ワットまで?100V で 5,000W
60Aは何ワットまで?100V で 6,000W
1500Wは何アンペア?100V で 15A
2000Wは何アンペア?100V で 20A
200Vで20Aは何ワット?4,000W

ワット = ボルト × アンペア

ワット数の合計を1000で割るとキロワット(kW)になります。ほかの機器と見比べたいときはkW・馬力の変換も使えます。

条文の表 ── 電線の太さと、コンセントの区分

電気設備の技術基準の解釈 第149条の 149-1表・149-3表を、原文の区分のまま並べています。扱っているのは定格電流50A以下の分岐回路だけです(第149条 第2項第一号イ)。

過電流遮断器の種類ごとの、軟銅線・MIケーブルの太さと、コンセントの区分(50A以下)
過電流遮断器の種類軟銅線MIケーブルコンセント
定格電流が15A以下のもの直径1.6mm断面積1mm²定格電流が15A以下のもの
定格電流が15Aを超え20A以下の配線用遮断器直径1.6mm断面積1mm²定格電流が20A以下のもの
定格電流が15Aを超え20A以下のもの(配線用遮断器を除く。)直径2mm断面積1.5mm²定格電流が20Aのもの(定格電流が20A未満の差込みプラグが接続できるものを除く。)
定格電流が20Aを超え30A以下のもの直径2.6mm断面積2.5mm²定格電流が20A以上30A以下のもの(定格電流が20A未満の差込みプラグが接続できるものを除く。)
定格電流が30Aを超え40A以下のもの断面積8mm²断面積6mm²定格電流が30A以上40A以下のもの
定格電流が40Aを超え50A以下のもの断面積14mm²断面積10mm²定格電流が40A以上50A以下のもの

電気設備の技術基準の解釈(20251104保局第2号 令和7年11月20日改正)第149条 第2項第一号ロ 149-1表・第2項第一号ニ 149-3表、経済産業省、PDF 148〜149ページ目(解釈のPDF(新しいタブで開きます))。原文の断面積の「2」はmmの右肩の小さな2です(ここでは mm² と書いています)。コンセント欄の括弧書きも、原文のまま写しています。

よくある質問

ブレーカーが落ちるのは何ワットからですか?

1つの数では決まりません。分電盤の主幹(アンペアブレーカー)の定格と、いま使っている部屋の分岐ブレーカーの定格、それぞれの合計ワット数の3つで決まります。このページの道具は、その3つを入れると主幹と1回路のどちらが先に落ちるかを出します。100Vで分岐が20Aなら2,000W、30Aなら3,000Wが計算上の上限です。

主幹ブレーカーが落ちるのはなぜですか?

家じゅうで使っているワット数の合計を、選んだ電圧で割った値が、主幹の定格アンペアを超えると落ちます。1つの部屋だけでなく、同時に使っているほかの部屋の分も合わさるので、1部屋あたりは控えめでも、家じゅうの合計で超えることがあります。

分岐ブレーカーが落ちるのはなぜですか?

1つの回路で使っているワット数の合計を電圧で割った値が、その回路の分岐ブレーカーの定格を超えると落ちます。主幹には余裕があっても、1回路に電気を使う機器を集めると先にここで落ちます。

20Aのブレーカーは何ワットまでですか?

100Vなら2,000Wまでです(20A × 100V)。これは電圧とアンペアから求める算術です。解釈の149-1表・149-3表が決めているのは、その定格に見合う電線の太さとコンセントの区分のほうです。

コンセントは何ワットまで使えますか?

そのコンセントがつながっている分岐ブレーカーの定格次第です。20Aの分岐なら、100Vで2,000Wまでが計算上の上限。ただしコンセント自体にも149-3表の区分があるので、両方を満たす必要があります(区分は上の表のとおりです)。

ブレーカーのワット数はどう計算しますか?

主幹(アンペアブレーカー)と分岐ブレーカー、それぞれの定格アンペアが分かれば、アンペア×ボルトの掛け算で出ます。定格アンペアは、主幹なら分電盤の主幹に、分岐ブレーカーなら分岐ブレーカーに書いてあります。上の道具に入れると、まとめて計算します。

主幹の定格・分岐の定格・電圧が決まれば、何ワットで落ちるかは掛け算と割り算で出ます。 表が決めているのはその先の話(電線とコンセントの太さ)です。

表が決めているのは「電線とコンセントの太さ」だけです

149-1表・149-3表が決めているのは、その定格の過電流遮断器を使うなら、電線を何mm以上に するか、コンセントの定格をいくつにするか、という対応表です。「20Aなら2,000Wまで」 という数は、100V × 20A という掛け算で出る、表とは別の計算です。

「解釈」は法律ではなく内規です

149-1表・149-3表が載っているのは「電気設備の技術基準の解釈」という 文書です。法律にあたるのは省令(電気設備に関する技術基準を定める省令)のほうで、 解釈はそれをどう満たすかの示し方の一つをまとめた内規です。 解釈の前文自身も「この解釈に限定されるものではなく」と書いています。だから 正確な言い方は「太さが法律で決まっている」ではなく、「解釈が太さの示し方の一つを挙げている」です。省令の本文(e-Gov法令検索)(新しいタブで開きます)

「W」「A」「V」の書き方

ワット(W)・アンペア(A)・ボルト(V)は単位の記号で、大文字・小文字にも決まりがあります。単位の書き方チェックにまとめています。

100Vは「選んだ標準電圧」です

家庭のコンセントの電圧は、電気事業法施行規則が定める標準電圧100ボルトを使って計算しています。実際に維持すべき範囲は101ボルトの上下6ボルトで、 しかも一般送配電事業者の努力義務です。だから「必ず100Vちょうど」では なく、この道具では「選んだ標準電圧」として数えています。電気事業法施行規則 第38条(e-Gov法令検索)(新しいタブで開きます)