震度と加速度(ガル)
震度5弱(計測震度 4.5以上5.0未満)
- 人の体感・行動
- 大半の人が、恐怖を覚え、物につかまりたいと感じる。
- 屋内の状況
電灯などのつり下げ物は激しく揺れ、棚にある食器類、書棚の本が落ちることがある。座りの悪い置物の大半が倒れる。固定していない家具が移動することがあり、不安定なものは倒れることがある。
- 屋外の状況
まれに窓ガラスが割れて落ちることがある。電柱が揺れるのがわかる。道路に被害が生じることがある。
- 木造建物(住宅)
耐震性が高い
この震度では、特に記載がありません。
耐震性が低い
壁などに軽微なひび割れ・亀裂がみられることがある。
- 鉄筋コンクリート造建物
耐震性が高い
この震度では、特に記載がありません。
耐震性が低い
この震度では、特に記載がありません。
- ライフラインへの影響
鉄道の停止、高速道路の規制等: 震度4程度以上の揺れがあった場合には、鉄道、高速道路などで、安全確認のため、運転見合わせ、速度規制、通行規制が、各事業者の判断によって行われる。(安全確認のための基準は、事業者や地域によって異なる。)
ガス供給の停止: 安全装置のあるガスメーター(マイコンメーター)では震度5弱程度以上の揺れで遮断装置が作動し、ガスの供給を停止する。
断水、停電の発生: 震度5弱程度以上の揺れがあった地域では、断水、停電が発生することがある。
エレベーターの停止: 地震管制装置付きのエレベーターは、震度5弱程度以上の揺れがあった場合、安全のため自動停止する。運転再開には、安全確認などのため、時間がかかることがある。
震度階級の早見表(計測震度の範囲)
10階級それぞれの、計測震度の範囲です。
| 震度階級 | 計測震度の範囲 |
|---|---|
| 震度0 | 0.5未満 |
| 震度1 | 0.5以上1.5未満 |
| 震度2 | 1.5以上2.5未満 |
| 震度3 | 2.5以上3.5未満 |
| 震度4 | 3.5以上4.5未満 |
| 震度5弱 | 4.5以上5.0未満 |
| 震度5強 | 5.0以上5.5未満 |
| 震度6弱 | 5.5以上6.0未満 |
| 震度6強 | 6.0以上6.5未満 |
| 震度7 | 6.5以上 |
計測震度は、加速度の大きさだけでなく、揺れの周期と続く時間から決まります。だから、加速度(ガル)の値が1つ分かっても、 震度は1つに決まりません。
加速度(ガル)が大きくても、震度が大きいとは限らない
2003年の宮城県沖の地震で、大船渡は1,105.5ガルという非常に大きな加速度を記録しましたが、震度は6弱で、被害はほとんど ありませんでした。同じ2003年の十勝沖地震で、浦河の最大加速度は348.9ガルでしたが、震度は同じ6弱でした。 大船渡の加速度は、浦河の3.2倍もありました。
1995年の兵庫県南部地震で、神戸は818.0ガルと大船渡より小さい加速度でしたが、今の計測震度の方法で計算すると震度6強に 相当し、大きな被害が発生しました。
出典: 気象庁「震度と加速度」。神戸の計測震度は原文に数値が無いため、ここでは 出していません。
周期が違うと、必要なガルも大きく変わる(理論値)
均一な揺れが数秒間続くと仮定すると、震度7の下限にあたる計測震度6.5以上に なるには、周期1秒の波なら約600ガル以上の加速度が必要ですが、周期0.1秒の波になると約2,700ガル以上が必要になります。同じ震度の下限に届くのに、周期0.1秒の波は周期1秒の波の4.5倍のガルが要ります。
出典: 気象庁「震度と加速度」図4。実際の地震波はいろいろな周期の波を含むので、 震度7が「何ガル」と決まった値で言えるわけではない、と原文が断っています。
計測震度は、どう計算されているか
気象庁は、3つの向きの加速度計の記録から、周期でフィルターをかけた波形を作り、 3成分を合成します。その合成した波形の大きさが、ある値以上になっている時間の 合計が0.3秒以上になる、その値をもとに計測震度を計算します。
出典: 気象庁「計測震度の算出方法」。式や手順の案内で、このページの計算には 使っていません。
震度階級は、いつから今の形になったか
気象庁は、平成8年(1996年)4月から、人の体感や周囲の状況ではなく、計測震度計に よる自動的な観測に変えました。1995年の兵庫県南部地震のときは、まだこの方法が 始まる前でした。
出どころ: 気象庁「震度について」(新しいタブで開きます)、気象庁「気象庁震度階級関連解説表」(新しいタブで開きます)、気象庁「震度と加速度」(新しいタブで開きます)。
よくある質問
震度とガル(加速度)はどう違いますか?
ガルは加速度の大きさを表す単位で、1ガルは1cm/s²です。震度は気象庁が定めた10段階の階級で、加速度の大きさだけでなく、揺れの周期や続く時間も考えに入れて計算した「計測震度」から決まります。
震度とガルは換算できますか?
できません。計測震度は、加速度計の記録から周期でフィルターをかけ、3成分を合成した波形を作り、その大きさが一定の値以上続いた時間の合計が0.3秒以上になる値を求めて計算します(気象庁『計測震度の算出方法』)。1つの加速度の値だけでは、この続く時間が分からないため、震度は1つに決まりません。
震度階級はいつから今の10階級になりましたか?
気象庁は、平成8年(1996年)4月から、人の体感や周囲の状況ではなく、計測震度計による自動的な観測に変えました。今の10階級(震度0・1・2・3・4・5弱・5強・6弱・6強・7)は、この計測震度をもとにしています(気象庁『震度について』)。
計測震度の階級(0〜7)の一覧を知りたいです
上の道具の「震度階級を選ぶ」で、各階級のときに人がどう感じるか、屋内・屋外・建物・ライフラインがどうなるかを見られます。計測震度の範囲は下の早見表のとおりです。
震度5弱と震度5強は何が違いますか?
計測震度が4.5以上5.0未満なら5弱、5.0以上5.5未満なら5強です。気象庁の解説表では、5弱は「大半の人が、恐怖を覚え、物につかまりたいと感じる」、5強は「大半の人が、物につかまらないと歩くことが難しい」という違いがあります。
同じ震度なのに、被害の大きさが違うことはありますか?
あります。気象庁のページでは、2003年の宮城県沖の地震(大船渡)と2003年の十勝沖地震(浦河)が、どちらも震度6弱でしたが、最大加速度は大船渡が1,105.5ガル、浦河が348.9ガルで、大船渡は浦河の3.2倍ありました。逆に1995年の兵庫県南部地震(神戸)は、大船渡より加速度が小さかったのに、今の方法で計算すると震度6強に相当し、大きな被害が出ました。