地図記号
図式で記号が定められているもの。いま33個出ています。
- 三角点さんかくてん三角測量の基準になる点。地殻変動観測点や日本経緯度原点もこの記号で表します。由来: 三角測量を行うときの三角網の一部
- 水準点すいじゅんてん高さのものさしになる点。日本水準原点もこの記号で表します。由来: 水準点の標石を真上から見た形
- 市役所しやくしょ市役所と、東京都の区役所。支所や出張所は入りません。由来: 国土地理院のページに説明が見あたりませんでした
- 町村役場ちょうそんやくば町村の役場と、政令指定都市の区役所。市役所の二重丸より1本少ない形です。由来: 国土地理院のページに説明が見あたりませんでした
- 裁判所さいばんしょ地方裁判所・家庭裁判所・簡易裁判所などの下級裁判所。最高裁判所は文字で書きます。由来: むかし裁判所が裁判の内容などを立て札(高札)を立てて知らせていたことから、立て札の形
- 税務署ぜいむしょ税務署。財務省設置法で定められた税務署が対象です。由来: 昔は電卓がなかったので、そろばんを使っていたことから、そろばんの珠と軸の形
- 消防署しょうぼうしょ消防本部と消防署。由来: 江戸時代から、火を消す道具として使われていた「刺股(さすまた)」の形
- 保健所ほけんじょ地域保健法にもとづいて置かれた保健所。由来: 国土地理院のページに説明が見あたりませんでした
- 警察署けいさつしょ警視庁・道府県警察本部と、警察署。警察学校は文字で書きます。由来: 警棒を交差させているところを表したもの
- 交番こうばん交番・派出所・駐在所。由来: 警察署の記号と同じ形で、交番と警察署を区別するために、交番の記号は○で囲んでいません
- 郵便局ゆうびんきょく郵便局と簡易郵便局。地下街にあるものは除きます。由来: 国土地理院のページに説明が見あたりませんでした「逓信省(ていしんしょう)のテから」という説明をよく見かけますが、国土地理院はこの記号の由来を書いていません。ここでは埋めずに空けてあります。
- 小・中学校しょう・ちゅうがっこう小学校・中学校・義務教育学校。由来: 漢字の「文」を表した形
- 高等学校こうとうがっこう高等学校と中等教育学校。大学と高等専門学校は記号を出さず、文字で書きます。由来: 小・中学校の記号と区別するために○で囲んでいます
- 病院びょういん救急病院・救急診療所と、都道府県が指定する災害拠点病院。由来: 旧陸軍の衛生隊の印をもとにしたもの赤十字がもとだと書かれていることがありますが、国土地理院が挙げているのは旧陸軍の衛生隊の印です。
- 博物館はくぶつかん博物館と、それに当たる施設・国立の美術館など。水族館や動植物園は文字で書きます。由来: 博物館や美術館などの建物の形のイメージ平成14年(2002年)に生まれた記号
- 図書館としょかん公立図書館。分館は除きます。由来: 本の開いた様子平成14年(2002年)に生まれた記号
- 老人ホームろうじんホーム養護老人ホーム・特別養護老人ホーム・軽費老人ホーム。由来: 建物と杖の形。平成18年に全国の小学生・中学生から募集したデザイン平成18年(2006年)に生まれた記号
- 神社じんじゃ目印になる神社。由来: 神社の参道入口などに立っている鳥居の形
- 寺院じいん目印になる寺院。由来: 卍(まんじ)の形
- 記念碑きねんひ立像を含む、著名な記念碑。由来: 石でできた記念碑を前から見た形とその影
- 自然災害伝承碑しぜんさいがいでんしょうひ過去の自然災害を伝える石碑やモニュメント。由来: 記念碑の記号に碑文を表す縦線を加えた形令和元年(2019年)に生まれた記号自然災害伝承碑は申請があった自治体から地図に順次掲載しています。したがって、掲載されていない地域であっても、自然災害伝承碑が存在しないとは言えません。また、存在しない地域であっても、災害リスクがない安全な地域と言えるわけでもありません。
- 煙突えんとつ高さがおおむね60m以上の煙突。由来: 煙突とその影、けむり
- 風車ふうしゃ1基の発電出力がおおむね1000kW以上の風車。由来: 国土地理院のページに説明が見あたりませんでした平成18年(2006年)に生まれた記号
- 灯台とうだい灯台。灯標と航空灯台は、目印として重要なものを表します。由来: 灯台(光源)を上から見た形と、四方八方に光が出ている様子
- 発電所等はつでんしょとう発電所・変電所・開閉所。地下の発電所は表しません。図式では第3章(付属資料)にあります。由来: 発電機を歯車と電気回路の形で記号にした(国土地理院自身が「といわれています」と書いています)
- 田た水稲・蓮・い草・わさび・せりなどを作っている土地。由来: 稲を刈り取ったあとの形
- 畑はたけ陸稲・野菜・芝・牧草などを作っている土地。由来: 植物の二葉の形
- 茶畑ちゃばたけ茶を作っている土地。由来: 茶の実を半分に切った時に見える形
- 果樹園かじゅえんりんご・みかん・梨・桃・栗・ぶどうなどの果樹を作っている土地。由来: リンゴやナシなどの実を横から見た形
- 針葉樹林しんようじゅりん樹高2m以上の針葉樹が密生している地域。植林地は2m未満でも当てはまります。由来: 杉の木を横から見た形
- 墓地ぼち敷地がおおむね図上5mm四方以上の墓地、または目印になる墓碑。由来: 墓を横から見た形
- 温泉おんせん温泉法にもとづく温泉と鉱泉のうち、主要なもの。由来: 泉源の湯壺と湯けむり
- 城跡しろあと城の跡。著名なものには、記号にそえて名前を文字で書きます。由来: 築城工事をする時の縄ばりの形
⭐「工場」の記号は、図式が「定めていない」と書いています
地図の描き方は図式(ずしき)という決まりで細かく定められています。 いま使われているのは「平成25年2万5千分1地形図図式」で、 最新の改正は令和8年3月30日です。この中の第45条第2項に、 こう書かれています。
ただし、記号が定められていない飛行場、牧場、工場、ゴルフ場、スキー場、競技場、養殖場、演習場及び演習林等は、 その境が明らかなものについて、特定地区界を表示するとともに注記する。
「記号が定められていない」と、名指しで書いてあるわけです。 ここに挙がっているのは次の9種類です。
- 飛行場
- 牧場
- 工場
- ゴルフ場
- スキー場
- 競技場
- 養殖場
- 演習場
- 演習林
公式の地図記号一覧(134項目)を端から見ても、「工場」も「桑畑」も出てきません。 植生の記号は第43条の11種類だけで、その中身は田・畑・茶畑・果樹園・広葉樹林・針葉樹林・竹林・ヤシ科樹林・ハイマツ地・笹地・荒地です。桑畑は、ここに入っていません。
「工場の記号は◯年に廃止された」とは書けません。その年を示す一次資料が見つからなかったからです。 確かめられるのは「いまの図式では記号が定められていない」ということまでです。
⭐⭐ 習ったのに地形図に無いのは、この3つだけです
小学校3年生で地図記号を習います。文部科学省の小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 社会編(新しいタブで開きます)の37ページには、扱う地図記号の例が24個ならんでいます。 それを1つずつ図式と突き合わせると、記号が無いのは工場・銀行などの金融機関・空港の3つだけでした。
| 解説が挙げているもの | 分類 | 図式では |
|---|---|---|
| 学校 | 建物・施設 | 小・中学校と高等学校に分かれる。大学は注記 |
| 警察署 | 建物・施設 | ○の中に× |
| 交番 | 建物・施設 | ×だけ。警察署と区別するため○で囲まない |
| 消防署 | 建物・施設 | 刺股(さすまた)の形 |
| 工場 | 建物・施設 | 記号が無い |
| 神社 | 建物・施設 | 鳥居の形 |
| 寺院 | 建物・施設 | 卍(まんじ)の形 |
| 市役所 | 建物・施設 | 二重丸。町村役場は丸1つ |
| 図書館 | 建物・施設 | 開いた本の形。平成14年に生まれた |
| 博物館 | 建物・施設 | 建物の形。平成14年に生まれた |
| 老人ホーム | 建物・施設 | 建物と杖。平成18年に生まれた |
| 郵便局 | 建物・施設 | ○の中に〒。由来は公表されていない |
| 銀行などの金融機関 | 建物・施設 | 記号が無い |
| 病院 | 建物・施設 | 盾の形の枠の中に十字 |
| 田 | 土地利用 | 縦線2本。ここだけ水色で刷る |
| 畑 | 土地利用 | 二葉の形 |
| 果樹園 | 土地利用 | 実を横から見た形 |
| 森林 | 土地利用 | 広葉樹林・針葉樹林・竹林などに分かれている |
| 鉄道 | 交通 | JR線とそれ以外で線の描き方が違う |
| 駅 | 交通 | 鉄道の種類ごとに描き分ける |
| 道路 | 交通 | 車線の数などで描き分ける |
| 橋 | 交通 | 道路橋・鉄道橋の記号がある |
| 港 | 交通 | 港湾・漁港の記号がある |
| 空港 | 交通 | 記号が無い |
ここで「教科書がまちがっている」と読んではいけません。学習指導要領の解説が挙げているのは「身の回りにある、地図で見つけたい施設」の例であって、2万5千分1地形図の図式とは別のものだからです。 正確に言えるのは「2万5千分1地形図には、その記号が無い」ということだけです。
記号が無い=地図に出ない、ではありません
図式には、記号のほかに注記(ちゅうき)という表し方があります。文字で書くという方法です。しかも字の大きさまで決められています── たとえば都道府県庁は5.5ポイント、と表に載っています。
- 空港
- 「空港名」を文字で注記する。境が明らかなら特定地区界も引く
- 都道府県庁
- 建物の注記として、字の大きさ5.5ポイントで書くと決まっている
- 大学・大学院
- 建物記号の表(第36条)の学校の欄が「注記し記号は表示しない」と定めている
- 工場
- 境が明らかなものは特定地区界を引いて名前を注記する(第45条第2項)
つまり空港も工場も大学も、地図にはちゃんと出ています。 出方が「絵」ではなく「文字」だというだけです。
やってみる
1問目 / 全8問
よくある質問
養殖場の地図記号はありますか?
今の2万5千分1地形図図式には定められていません。図式の第45条第2項が「記号が定められていない飛行場、牧場、工場、ゴルフ場、スキー場、競技場、養殖場、演習場、演習林等」と名指しして、境が明らかなものは特定地区界を表示して名前を注記すると決めています。工場も同じ条文に入っています。
消防署の地図記号の由来は何ですか?
江戸時代から、火を消す道具として使われていた「刺股(さすまた)」の形です。国土地理院は「江戸時代から、火を消す道具として使われていた『刺股』を記号にしたものです」と説明していて、消防本部と消防署を表します。
税務署の地図記号の由来は何ですか?
昔は電卓がなかったので、そろばんを使っていたことから、そろばんの珠と軸の形です。国土地理院は「昔は、電卓がなかったので、そろばんを使ってお金の計算をしていたため、そろばんの珠と軸の形を記号にしています」と説明していて、税金を集める国の機関である税務署を表します。
三角の地図記号は何ですか?
三角形の中に点がある記号は三角点です。三角測量を行うときの三角網の一部を記号にしたもので、正確な位置を求める測量のために国土地理院が設置した、位置の基準となる点の場所を表します。三角測量の基準になる点。地殻変動観測点や日本経緯度原点もこの記号で表します。
役場の地図記号はどれですか?
町村役場は丸が1つ、市役所は二重丸です。町村の役場と、政令指定都市の区役所。市役所の二重丸より1本少ない形です。市役所と、東京都の区役所。支所や出張所は入りません。
工場の地図記号はどうなったのですか?
いまの2万5千分1地形図には、工場の記号がありません。図式の第45条第2項が「記号が定められていない飛行場、牧場、工場、ゴルフ場、スキー場、競技場、養殖場、演習場及び演習林等は、その境が明らかなものについて、特定地区界を表示するとともに注記する」と書いています。つまり工場は、記号ではなく「境の枠線+名前の文字」で表します。地図から消えたのではなく、表し方が記号ではない、ということです。何年に無くなったのかを示す一次資料は見つかりませんでした。
郵便局の〒は、逓信省の「テ」からできたのですか?
その説明は広く出回っていますが、国土地理院はこの記号の由来を書いていません。国土地理院の地図記号のページには、ほかの記号には由来が書かれているのに、郵便局のページには由来の説明がありません。このページでは、書かれていないものは空けたままにしています。世の中で言われていることと、地図を作っている役所が言っていることは、分けて読む必要があります。
銀行の地図記号は無くなったのですか?
2万5千分1地形図では昭和30年図式でなくなりましたが、1万分1地形図ではいまも使われています。国土地理院の「2万5千分1地形図で使われなくなったおもな記号」に、そう注記されています。都道府県庁も同じで、2万5千分1では昭和40年図式でなくなりましたが、20万分1地勢図などではいまも使われています。地図は縮尺ごとに描き方の決まりが別なので、「もう無い」と言い切ることはできません。
交番と警察署の記号は、どこが違うのですか?
ばつ印の形は同じで、警察署だけが円で囲まれています。国土地理院は交番について「警察署の記号と同じ形で、交番と警察署を区別するために、交番の記号は○で囲んでおりません」と説明しています。ばつ印そのものは「警棒を交差させているところ」を表しています。なお図式が定める大きさは、交番が幅1.0mm・高さ1.5mmで、正方形ではなく縦長です。
自然災害伝承碑が地図に無ければ、その地域は安全ということですか?
いいえ。国土地理院は「自然災害伝承碑は申請があった自治体から地図に順次掲載しています。したがって、自然災害伝承碑が掲載されていない地域であっても、自然災害伝承碑が存在しないとは言えません。また、自然災害伝承碑が存在しない地域であっても、災害リスクがない安全な地域と言えるわけでもありません」と書いています。地図に出ているかどうかは、その土地の安全さとは別の話です。
地図記号を自分で描いて使ってもいいのですか?
使えます。国土地理院は「国土地理院の地図で使われている地図記号には著作権がありません。自分で地図を作成する場合など、どなたでも自由に使用することができます」と明記しています。ただし、図式の条文や解説の文章を引用するときは、出典を書く必要があります(政府標準利用規約)。また、国土地理院のキャラクターは利用規約の対象外なので使えません。
国土地理院の地図記号を、意味と由来つきで並べました。 じつは、学校で名前が挙がる「工場」の記号は、いまの地形図にありません。
交番と警察署は、同じ「×」です
並べてみると分かりますが、この2つはまったく同じばつ印で、円で囲むかどうかだけが違います。 国土地理院は交番について「警察署の記号と同じ形で、交番と警察署を区別するために、交番の記号は○で囲んでおりません」と説明しています。
ばつ印そのものの意味は「警棒を交差させているところ」です。 同じ作りは学校でも使われていて、小・中学校が「文」、高等学校が「○で囲んだ文」。○は「上の段」を表す印として使い回されているわけです。 市役所(二重丸)と町村役場(丸)も、線の本数だけの違いです。
ちなみに図式が定める交番の大きさは幅1.0mm・高さ1.5mmで、正方形ではありません。上のばつ印が縦長に見えるのはそのためです。
自然災害伝承碑は、記念碑に線を1本足した記号です
令和元年(2019年)にできた、いちばん新しい記号です。 国土地理院は「記念碑の記号に碑文を表す縦線を加えた形」と説明しています。 上の一覧で記念碑とならべると、形が同じで、中に細い縦線が1本増え、 ひとまわり大きいことが見てとれます(幅でくらべておよそ1.5倍)。
図式では、外側の線が0.15mm、 中の縦線だけ0.08mmと決められています。碑文の線は、碑そのものより細く引くわけです。
なぜこの記号が作られたのか。国土地理院の発表にはこう書かれています。西日本豪雨で大きな被害を受けた広島県坂町には、111年前の大水害を伝える石碑が建てられていたのに、その内容が地域の人に十分に知られていなかった、と。 碑は建っていた。読まれていなかった。だから地図に載せることにした、 という順番です。
自然災害伝承碑は申請があった自治体から地図に順次掲載しています。 したがって、自然災害伝承碑が掲載されていない地域であっても、自然災害伝承碑が存在しないとは言えません。 また、 自然災害伝承碑が存在しない地域であっても、災害リスクがない安全な地域と言えるわけでもありません。
地図に無いことは、何も証明しません。これは自然災害伝承碑にかぎった話ではなく、このページ全体に効く読み方です。
記号は入れ替わります
地図記号は決まりきったものではなく、世の中が変わると足されたり落ちたりします。 国土地理院は新しく生まれた地図記号(新しいタブで開きます)として、次の6つを挙げています。
- 自然災害伝承碑
- 令和元年
- 老人ホーム
- 平成18年
- 風車
- 平成18年
- 博物館
- 平成14年
- 図書館
- 平成14年
- 電子基準点
- 平成9年
老人ホームと風車は、同じ平成18年に一緒に生まれています。しかも老人ホームは、全国の小学生・中学生から募集したデザインがもとになっています。
「使われなくなった」は「もう無い」ではありません
反対に、落ちた記号もあります。ここで大事なのは原典の書き方が「◯年に廃止」ではなく「◯年図式でなくなった」だという点です。「廃止」ではなく「図式でなくなった」── 図式(地図の描き方の決まり)が改まったときに落ちた、という意味で、地図そのものから消えたとは言っていません。
| 記号 | いつ | いまは |
|---|---|---|
| 銀行 | 昭和30年図式でなくなった | 1万分1地形図ではいまも使われている |
| 古戦場 | 昭和35年図式でなくなった | 2万5千分1地形図では使われていない |
| 都道府県庁 | 昭和40年図式でなくなった | 20万分1地勢図などではいまも使われている |
| 牧場 | 昭和40年図式でなくなった | 2万5千分1地形図では使われていない |
| 電報・電話局 | 昭和61年図式でなくなった | 2万5千分1地形図では使われていない |
| 塩田 | 昭和61年図式でなくなった | 2万5千分1地形図では使われていない |
銀行は1万分1地形図に、都道府県庁は20万分1地勢図に、いまも残っています。これは国土地理院自身が付けている注記です。地図は縮尺ごとに別の決まりで描かれているので、 1つの縮尺で消えたことは、日本の地図から消えたことを意味しません。
田だけは、水色で刷られます
図式は、記号の形だけでなく色まで数字で決めています。 色はCMYK(シアン・マゼンタ・イエロー・ブラックの4色を 何パーセント混ぜるか)で書かれていて、植生の記号はほとんどが0,0,0,90、つまり黒の90%です。
ところが田だけが「100,0,0,0」── シアン100%の水色です。 田は水を張る土地なので、色そのものが「ここは水だ」と言っているわけです。 同じ水色は、湖の水深の数字にも使われています。
このページの図は、田もふくめて全部が文字と同じ色で描いてあります。 シアンは白い紙に対して明るすぎて、図形に必要な明るさの差(3:1)に届かないためです。色でしか分からない情報を作らないようにしているので、 水色であることはこうして文字でも書いています。
由来が分かっていない記号もあります
上の一覧で「由来が空」を選ぶと、5個だけ残ります。これは由来が無いのではなく、国土地理院のページに説明が見あたらなかったものです。
いちばん意外なのが郵便局です。 「〒は逓信省(ていしんしょう)の『テ』から」という説明を目にしたことがあるかもしれませんが、国土地理院はこの記号の由来を書いていません。 だからこのページでも空けたままにしてあります。 ほかの記号にはきちんと由来が書かれているので、 書き落としというより、公表していないと読むのが自然です。
発電所等は、もう一段ちがいます。国土地理院自身が「発電機を歯車と電気回路の形で記号にしたといわれています」と、末尾を「といわれています」という伝聞の形にして書いています。出どころが断定していないものを、こちらが断定に書き換えてはいけません。だからこのページでも、その1つだけ「といわれています」と添えてあります。
病院も気をつけたいところです。「赤十字がもと」と書かれていることがありますが、 国土地理院が挙げているのは旧陸軍の衛生隊の印です。 衛生隊(えいせいたい)は、けが人や病人の手当てをする部隊のことをいいます。
図とライセンスについて。地図記号は国土地理院が「著作権がありません。どなたでも自由に使用することができます」と明記(新しいタブで開きます)しているので、描き直して載せています。 このページの図は、平成25年2万5千分1地形図図式(令和8年3月30日改正)(新しいタブで開きます)の作図データから形を読み取り、比率だけを残して描き直した自作のSVGです (国土地理院の画像は1枚も使っていません)。 図式の寸法は紙の上の1.5mmや0.2mmといった図上mmで、そのまま画面に落とすと線が潰れるため、記号ごとに「いちばん長い辺」を同じ大きさにそろえてあります。 したがって記号どうしの大小は比べられません(実際には田が0.6mm、 市役所が2.5mmで、4倍以上ちがいます)。 記号の意味は図式の「適用」の欄を読んで こちらのことばでまとめたもの、由来は国土地理院の地図記号一覧(新しいタブで開きます)からたどれる各記号のページの記述です。使われなくなった記号は国土地理院「2万5千分1地形図で使われなくなったおもな記号」(新しいタブで開きます)から取っています。 図式の条文を引用した部分は、出典を示したうえで読みやすさのために改行位置だけを変えています。 国土地理院のキャラクターは利用規約の対象外なので使っていません。