文章の中に文字を隠す
すぐ見破られます。これは遊びです。ここにある隠し方に、秘密を守る力はまったくありません。 隠す場所が決まっているので、下の「② 見破る」に入れるだけで出てきます。パスワードや住所など、本当に人に見られたら困ることには、絶対に使わないでください。
① 隠す
ここで隠したものは、下の②ですぐ見つかります。そうなるように作ってあります。これは遊びです。
入力した文章は、この画面の中だけで処理します。 通信していないことは、ブラウザの開発者ツールの通信の記録で自分で確かめられます。
隠し方
各行のいちばん前に1字ずつ足します(折句)
隠したあとの文章
見た目で分かってしまいますね。この道具は決まった場所に字を足すだけで、 文章のほうを作りなおすことはできません。 本物の折句は「頭がその字になるように文章を作る」ので、そこは人の仕事です。
取り出した文字
かきつばた
取り出したあとに残った文章
きょうは 雨が ふりました そらは ずっと くもりでした ばけつに 水が たまりました たいふうが 来るそうです なつの おわりの におい
✓ 取り出した文字も、残った文章も、元どおりになりました。
② 見破る
隠した文章を渡されたら、どうやって探すか。探す場所は、そんなにたくさんありません。
こちらもお使いのブラウザの中だけで処理します。
- 行の数
- 5行
- 文字の数
- 68文字空白と改行も1文字として数えています
その1 ── 各行のはしを、上から読む
先頭の字を上から
ありがとう
末尾の字を上から
すたすすん
頭に置く形だけでなく、末尾に置く形もあります。 片方しか見ないと取りこぼします。
その2 ── 何文字おきかで拾う
何文字おきに拾うか
始める場所を3通りともためします。1文字ずれているだけで 見つからなくなるからです。
1文字目から、3文字ごと
あはんでりをば ま こ につまと しすれてむせ
2文字目から、3文字ごと
し そすん ん入しがう八 ますてたみ し れん
3文字目から、3文字ごとこの道具の「N文字おきに置く」が使う場所
たえく ごかにれたっに時あり ものでうくねま
このページが用意している拾い方は、ぜんぶで44通り(間隔が2から9まで、 それぞれ始める場所ぶん)。通り数が多いということは、何も隠されていない文章からも、それだけ候補が出るということでもあります。
その3 ── 見えない文字をさがす
- 見つかった数
- 0個この表に載せた種類の中では見つかりませんでした(ほかの種類まで全部調べたわけではありません)
見えない文字は、コピーすると一緒に付いてきます。画面では姿が見えないので、貼り付けた先まで運ばれても気づけません。 下のボタンで取り除けます。ただし絵文字をつないでいる文字は残しています。 家族の絵文字は人の絵を見えない文字でつないだもので、消すとばらばらになります。
「まぜる」を押しても、上の欄の見た目は1ミリも変わりません。 変わるのは「見つかった数」だけです。
よくある質問
この方法で秘密を守れますか?
守れません。まったく守れません。ここにあるのは遊びで、隠した場所が「各行の先頭」や「何文字おき」のように最初から決まっているため、探す側は場所を知っている状態で探せます。このページは隠した文章をそのまま自分で見破れるように作ってあるので、どれくらいあっけないかは自分の目で確かめられます。パスワード、住所、電話番号、人に見られたら困ることは入れないでください。
折句(おりく)とは何ですか?
各行や各句のいちばん前の字を上から読むと、別のことばになるように作った文章のことです。日本では和歌でも作られていて、『伊勢物語』第九段の本文には「かきつばたといふいつもじをくのかみにすへて」=「かきつばた、という五文字を句の頭に据えて」と、作り方そのものが書かれています。縦読みと呼ばれることもあります。頭ではなく末尾の字を並べる形もあるので、探すときは両方を見ます。
「隠せません」と出るのはなぜですか?
隠す先が足りないからです。各行の先頭に置くやり方では、隠したい文字の数だけ行が要ります。5文字なら5行です。何文字おきかで置くやり方では、隠したい文字1つにつき「間隔から1を引いた数」の文字が要ります。3文字を4文字おきに置くなら9文字です。足りないときは、あと何行または何文字必要かを画面に出して止めます。黙って途中まで隠して残りを捨てる、ということはしません。捨てると元にもどせなくなるからです。
入力した文章はどこかに送られますか?
送られません。隠すところも、見破るところも、計算は全部あなたのブラウザの中だけで終わります。サーバーに送っていないことは、ブラウザの開発者ツールの通信の記録を見れば自分で確かめられます。ただし送っていないことと、隠したものが守られることは別の話です。この隠し方には守る力がないので、本当に見られたくないものは入れないでください。
見えない文字とは何ですか。消しても大丈夫ですか?
幅がゼロで、画面に姿が出ない文字です。ゼロ幅スペースなどがあります。見えないのにコピーすると一緒に付いてくるので、貼り付けた先まで運ばれても気づけません。このページは数を数えて、取り除くボタンを用意しています。ただし一部は残します。絵文字をつないでいる見えない文字を消すと、家族の絵文字が人3人にばらけ、旗の絵文字が黒い旗にもどってしまうからです。消せないものは、数だけ画面に出します。
何文字おきかで拾ったら、意味のありそうな言葉が出てきました。隠されていたのですか?
たぶん、たまたまです。このページは間隔と始める場所を組み合わせて何十通りも拾うので、何も隠されていない文章からも、それだけの数の候補が出てきます。候補が多ければ、その中に言葉らしく見えるものが混ざるのは自然なことです。見つかったことと隠されていたことは別なので、意味が通るか、前後とつながるか、隠す理由があったかを合わせて考える必要があります。機械が言えるのは「こう拾うとこうなる」までです。
文章の中に短いことばを隠して、そのまま自分で見破るページです。 隠すためではなく、隠したつもりのものは見つかると分かるための道具です。
むかしの和歌にも、折句がありました
各行のいちばん前の字を上から読むと別のことばになる ── この遊びは、日本の和歌でも作られていました。しかも面白いことに、作り方そのものが本文に書かれているものがあります。
『伊勢物語』第九段(東下り)に、こういう場面が出てきます。旅の途中、沢のほとりに かきつばたの花が咲いていて、連れの一人がこう言いました。
かきつばたといふいつもじをくのかみにすへて、たびのこゝろをよめ
「かきつばた、という五文字を句の頭に据えて、旅の心を詠め」という意味です。「くのかみ」は句の頭、「すへて」は据えて。隠し方の説明が、そのまま物語の中に書いてあるわけです。 それに答えて詠まれたのが、この歌です。
から衣 きつゝなれにし つましあれば はるばるきぬる たびをしぞ思
5つの句の頭を上から読むと かきつはた になります。
ところが、隠したかったことばと1字ちがいます
よく見てください。隠したかったのは かきつばた なのに、 頭を並べると かきつはた。4つめが「は」で、「ば」ではありません。 濁点(にごりの点)のあるなしを、この歌は同じ字として扱っています。
このページの道具は、濁点のあるなしを別の字として数えます。だから上の道具に「かきつばた」と入れても、この歌のようにはなりません。 機械の決まりと、この歌を作った人の決まりが違うということです。どちらが正しいという話ではありません── ただ、機械に何かを数えさせるときは、「何を同じ字と見なすか」を先に決めているのだと分かります。
この歌を誰が詠んだのかは、本文に書かれていません。 物語は「むかし、おとこありけり」と始まるだけです。 ここでは、原文に書いてあること以上のことは書かないでおきます。
隠すのは大変なのに、見つけるのは一瞬です
ここがこのページのいちばん大事なところです。隠す側は、隠す場所を決めなければいけません。各行の先頭か、2文字おきか、9文字おきか。 ところが探す側は、その場所を全部ためせばよいのです。
このページが用意している「何文字おきか」の拾い方は、間隔が2から9まで、始める場所もそれぞれ全部で44通り。 行の先頭と末尾を足しても、まだ数えられる数です。ボタンを押せば、その全部が一度に出ます。
つまり、隠す側の手間と、探す側の手間がつり合っていません。 隠すのに頭をひねって作った文章が、探す側には「決まった場所を見るだけ」になってしまう。 こうなっている限り、この遊びで秘密は守れません。
「見つかった」と「隠されていた」は、別のことです
逆向きの落とし穴もあります。44通りも拾い方があるということは、何も隠されていない文章からも、44個の候補が出てくるということです。候補がたくさんあれば、その中に言葉らしく見えるものがまぐれで混ざります。
自分でためせます。上の「② 見破る」に、何も隠していない、ふつうの文章を貼ってみてください。 いくつかの拾い方は、それらしい2文字3文字を返してきます。 でもそれは、隠されていたのではなく、たまたまそう並んでいただけです。
だから、見つけた側にも仕事があります。意味が通るか。前後とつながるか。そもそも隠す理由があったか。機械が言えるのは「こう拾うとこうなる」までで、それが隠されたものかどうかは、機械には決められません。 これは文字の遊びに限った話ではなく、たくさん試して1つ当たったものを「見つけた」と呼んでよいかという、もっと広い話につながっています。
見えない文字は、コピーすると付いてきます
文字の中には、幅がゼロで画面に姿が出ないものがあります。ゼロ幅スペースなどです。姿が見えないので、 文章の中に混ざっていても気づけません。そして、コピーすると一緒に付いてきます。貼り付けた先へ、そのまま運ばれていきます。
上の道具の「ためしに1つまぜる」を押してみてください。欄の見た目は1ミリも変わらないのに、「見つかった数」だけが増えます。「見えない=無い」ではない、というのが目で分かります。「取り除く」で消せます。
ただし、この道具は見えない文字を全部は消しません。 見えない文字にはちゃんと仕事をしているものがあるからです。 たとえば家族の絵文字は、人の絵を見えない文字でつないで 1つの絵にしたものです。旗の絵文字も、旗の絵と見えない文字の組み合わせでできています。 ここを消すと、家族が人3人にばらけ、旗が黒い旗にもどってしまいます。
だからこの道具は、その文字だけで独立しているものだけを消し、となりの字にくっついて見た目を決めているものは残して、数だけ出します。 「見えないから消してよい」ではない、というのがここの持ち帰りです。
隠すことと、読めなくすることは、別のことです
よく似ていますが、2つは違う考え方です。
隠すのは、そこに何かあると気づかせないやり方です。 文章はふつうに読めるので、あやしまれません。そのかわり、場所さえ分かれば中身は丸見えです。
読めなくするのが暗号です。字を置きかえたりずらしたりするので、何か隠していることは一目で分かってしまいます。 そのかわり、見つかっても中身までは分かりません。 このサイトではあそびの暗号のページがそちらを扱っています ── そちらも遊びで、秘密を守る力はありません。
どちらのページも、本物の道具ではありません。本当に守りたいものがあるときは、こういう手作りのしくみを使わないでください。 大人に相談してください。いちばん危ないのは、「隠したから大丈夫」と思ってしまうことです。 隠せていないのに安心してしまうと、隠そうとしなかったときより危なくなります。
出どころ: 和歌と、その作り方を書いた一文は、University of Virginia Library が公開している『伊勢物語』の本文(新しいタブで開きます)(武田本にもとづく機械可読テキスト(University of Virginia Library・Japanese Text Initiative))から、表記をそのまま写しました。 句の頭を並べた かきつはた は、このサイトが その本文を実際に計算して出したものです。 見えない文字の名前は Unicode の文字名から取っています。