調べて分かる道具箱

パーセントの計算

パーセントを計算する

用途ごとに欄が分かれています。同じ2つの数でも、聞き方が違えば答えは別だからです(30と250なら、①は12%、②は75)。 いちばん下の⑤が、このページのいちばん面白いところです。

答えを丸める桁

どの欄も、この桁で四捨五入します。丸めたときは必ずそう書きますので、 出た数がちょうどの値なのか、端数を落とした値なのかが分かります。

① A は B の何パーセントか

A は B の何パーセントかを求める欄はの……

12%

割り切れました。 くらべる数を、もとにする数で割って100を掛けた値です。

② B の A パーセントはいくつか

B の A パーセントを求める欄の%は……

75

割り切れました。 もとにする数に、割合を100で割った数を掛けた値です。

③ A から B への増減率

A から B への増減率を求める欄からへ……

20%

割り切れました。 増えた分を、前の数で割った値です。

④ A パーセント増やす・減らす(税込・割引)

元の数を A パーセント増やす欄を%増やすと……

1,188

割り切れました。 マイナスを入れると割引になります。1割引きなら「−10」。

反対に同じだけ減らすと 972 です。 増やした答えと減らした答えは、元の数をはさんで同じだけ離れています。 ここまでは素直です ── おかしくなるのは、この2つを続けてやったときで、 それが下の欄です。

⑤ 同じパーセントだけ増やして、そのあと減らすと?

同じ割合だけ増やしてから減らす欄を%だけ動かす
増やしてから減らしたときの数の動き
やったこと数
元の数ここから始める100
30% 増やす基準は元の数130
そのあと 30% 減らす基準は増えたあとの数91
先に減らして、あとで増やす順番を入れ替えても同じ91

-9%

元の数より9% 減りました。増やすときの基準は元の数、減らすときの基準は増えたあとの数で、基準が違うからです。減る割合は 30 × 30 ÷ 100 で決まるので、元の数がいくつでも同じになります。

ここから元に戻すには、9.89% 増やす必要があります。 減った割合(9%)より大きいことに注目してください。 減るときの基準は元の数、増やすときの基準は減ったあとの小さい数だからです。

よくある質問

30パーセント増やしてから30パーセント減らすと、元に戻りますか?

戻りません。100を30パーセント増やすと130、その130を30パーセント減らすと91になり、元より9パーセント減ります。増やすときの基準は100、減らすときの基準は130で、同じ30パーセントでも基準にしている数が違うからです。先に減らして後で増やしても同じ91になります。掛け算は順番を入れ替えても答えが変わらないためです。

30パーセント減ったものを元に戻すには、何パーセント増やせばよいですか?

およそ42.86パーセントです。100が70になったとき、戻すのに必要なのは30ではなく30割る70で、およそ0.4286、つまり42.86パーセントになります。減らすときの基準は元の100、増やすときの基準は減ったあとの70なので、同じ30という差でも割合にすると大きくなります。半額の50パーセント引きなら、戻すには100パーセント増、つまり2倍が必要です。

パーセントとパーセントポイントは何が違うのですか?

パーセント同士の差を言うときはポイントを使います。支持率が30パーセントから33パーセントになったら、差は3ポイントです。これを3パーセント増と書くと間違いで、30を基準にした増減率は10パーセントになります。総務省統計局も消費者物価指数の解説で、前年同月比がマイナス0.7パーセントからマイナス0.5パーセントになったことを0.2ポイントの縮小と書いています。

9割9分9厘は何パーセントですか?

99.9パーセントです。歩合は基準を10と見る表し方で、1割が0.1、1分が0.01、1厘が0.001にあたります。9割9分9厘は0.9足す0.09足す0.009で0.999になります。似た言い方の9分9厘は0.099、つまり9.9パーセントで、10分の1しかありません。学習指導要領は歩合を小学5年生で扱うと定めています。

消費税の10パーセントは、どこに書かれているのですか?

消費税法には10パーセントとは書かれていません。第29条が定めているのは百分の七・八、つまり7.8パーセントです。残りは地方消費税で、地方税法第72条の83が消費税額の78分の22と定めています。7.8パーセントの78分の22はちょうど2.2パーセントで、足すと10パーセントになります。軽減税率は6.24パーセントと1.76パーセントで8パーセントです。

パーセントの答えは、どこまで正確に出せばよいですか?

割り切れない場合が多いので、どこかで丸めることになります。大事なのは丸めたことを書くことです。42.857142…パーセントを42.86パーセントと出すのは正しい計算ですが、丸めたと書かないと、ちょうど42.86だと読めてしまいます。このページでは丸める桁を選べるようにして、丸めたかどうかを毎回画面に出しています。

割合・増減率・税込・割引を、用途ごとに別の欄で計算します。 そして30%増やしてから30%減らすと、元には戻らないことを、 自分の数で確かめられます。

30%増やして30%減らすと、元より9%減ります

100 を30%増やすと 130。その130を30%減らすと 91 です。同じ「30%」を足して引いたのに、元より9%も減っています。

なぜかというと、2回の「30%」が、別の数を基準にしているからです。 増やすときの30%は100の30%=30。 減らすときの30%は130の30%=39。 足したのは30なのに、引いたのは39。 差の9がそのまま残ります。

パーセントは「何かを基準にした割合」であって、 長さや重さのようなそれ自体で大きさが決まる数ではありません。 だから「30%足して30%引いた」という言い方は、途中で基準が入れ替わっていることを隠してしまいます。

順番を変えても、減る量は同じです

先に30%減らすと 70。その70を30%増やすと 91。やはり91です。不思議に見えますが、 やっていることは 100 × 1.3 × 0.7 と 100 × 0.7 × 1.3 の違いだけで、掛け算は順番を入れ替えても答えが変わりません。 小学校で習う乗法の交換法則が、そのままここに出てきています。

減る割合は、元の数に関係ありません

じつは、元の数がいくつでも9%減ります。8円でも、250人でも、 123456でも同じです。 元の数を1と見ると、増やしたあとは 1 + 0.3、 減らしたあとは (1 + 0.3) × (1 − 0.3)。 この形は(1 + r) × (1 − r) = 1 − r × r と計算できるので、 残るのは r × r だけ ── 元の数が式から消えます。

r は 0.3 なので 0.3 × 0.3 = 0.09、つまり9%減。 言いかえると、n%だけ上げ下げすると、必ず n × n ÷ 100 パーセント減るということです。しかも r × r は必ず 0 以上なので、この往復で増えることは絶対にありません。

元に戻すには、減らした割合より大きく増やさなければなりません

30%引きになった値段を元に戻したいとき、30%増やしても戻りません。 必要なのはおよそ42.86%増です。

ここでも基準が入れ替わっています。 減らすときの基準は元の100で、増やすときの基準は減ったあとの70。 同じ「30」という差でも、100 に対する 30 は 30% ですが、70 に対する 30 は 30 ÷ 70 = 約0.4286、つまり約42.86%になります。

半額(50%引き)なら分かりやすいはずです。半額から元に戻すには2倍にするしかありません。2倍は100%増です。50%引きを戻すのに100%増 ── 引いた割合と足す割合は、そもそも同じ土俵に乗っていないのです。

上げ下げの早見表

同じ割合だけ上げて下げたときに、どれだけ減るかと、元に戻すのに必要な割合です。小数第2位で四捨五入しています。

上げ下げした割合と、減る割合と、元に戻すのに必要な割合
上げ下げした割合結局どれだけ減るか元に戻すには
1%-0.01%+0.01%
5%-0.25%+0.25%
10%-1%+1.01%
20%-4%+4.17%
30%上の欄の初めの値-9%+9.89%
50%-25%+33.33%
90%-81%+426.32%
100%0になってしまう-100%戻せない

1%の上げ下げでは 0.01% しか減りません。小さいうちは差がほとんど見えないのに、割合が大きくなると急に効いてきます (n × n の形なので、割合が2倍になると減り方は4倍)。100%上げ下げすると 0 になり、そこからは何%増やしても戻せません。0 は何倍しても 0 のままだからです。

「3%増えた」と「3%ポイント増えた」は別のことです

支持率が30%から33%になったとき、これは3パーセントポイントの増加です。 3%の増加ではありません。30を基準にすると 3 ÷ 30 = 0.1 なので、割合としては10%増になります。

ここが混ざりやすいのは、元の数そのものがパーセントだからです。 身長が160cmから163cmになったとき、「3cm伸びた」と「約1.9%伸びた」は 誰も混同しません。単位が違うからです。 ところが割合の話になると、差も割合も同じ「%」の字で書けてしまうので、どちらの意味かが文字から消えます。 だから差のほうに「ポイント」という別の呼び名を付けて区別します。

これは言葉づかいの好みではなく、統計を出す側が実際に使い分けているものです。 総務省統計局の「消費者物価指数の解説」には、「2021年1月の総合指数の前年同月比は0.7%の下落、その翌月2月の前年同月比は0.5%の下落であり、 前年同月比は0.2ポイント下落幅が縮小しています」と書かれています。0.7 と 0.5 の差を「%」ではなく「ポイント」と書いているわけです。

使うときのこつは「何を1と見ているか」を口に出すことです。 「支持率という数そのもの」を見ているならポイント、 「前の支持率を1と見たときの伸び」を見ているならパーセント。迷ったら、元の数を100だと思って計算してみると、どちらの話か分かります。

9割9分9厘は 0.999 です

「もう9割9分9厘まちがいない」という言い方があります。この9割9分9厘は 0.999、パーセントでいえば99.9%です。

歩合という表し方で、パーセントが基準を100と 見るのに対して、歩合は基準を10と見ます。 だから1割が0.1、その10分の1の1分が0.01、 さらに10分の1の1厘が0.001。 位が1つずつ下がっていくだけの、 小数の位取りそのものです。

小学校では5年生で習います。学習指導要領(平成29年告示)は第5学年の 内容の取扱いに「歩合の表し方について触れるものとする」と書き、 その解説は「基準とする大きさを10とみて、それに対する割合を『割』で表している」と説明しています。

「9分9厘」は「9割9分9厘」の10分の1

ここが取り違えやすいところです。9分9厘は 0.099、つまり9.9%。 9割9分9厘(99.9%)とは10倍ちがいます。 文字は1つしか違わないのに、意味はまるで別です。

歩合の言い方と、割合と、パーセントの対応
歩合の言い方割合百分率
9割9分9厘ほとんど確実、という意味で使われる言い方0.99999.9%
9分9厘「9割9分9厘」と1文字違いだが、10分の1しかない0.0999.9%
5割半分。全部が10割なので、その半分で5割0.550%
3割2分1厘小数第3位まであるので、割・分・厘がそろう0.32132.1%
1割8分利息制限法が「年一割八分」と書いている上限金利0.1818%

歩合は昔の言い方に見えますが、いまの法律にも生きています。利息制限法第1条は、お金を貸すときの上限金利を「年二割」「年一割八分」「年一割五分」と書いています。 金融庁の資料は 同じ上限を「20%」「18%」「15%」と書きます。3つが同時に一致するのは、1割が0.1・1分が0.01のときだけなので、 ここで歩合の値を検算できます。

銀行のニュースで聞く「公定歩合」の歩合も、この歩合です。 日本銀行がいま公表している表の見出しは「商業手形割引歩合」「貸付利子歩合」で、単位は「年%」と書かれています ──名前は歩合のまま、中身はパーセントに置きかわっているわけです。

同じ分・厘でも、歩合ではなく小数の名前として読むと 値が1桁ずれます。九分九厘が0.99なのか0.099なのかという食い違いは小さい数の単位で、2つの読みを並べて確かめられます。

消費税の「10%」は、消費税法のどこにも書いてありません

レシートに「消費税10%」と出ますが、消費税法に10%という数字はありません。 第29条が定めているのは「百分の七・八」、つまり7.8% です。

残りは地方消費税で、こちらは地方税法第72条の83が「地方消費税の税率は、七十八分の二十二とする」と定めています。 注意したいのは、これが売上の78分の22ではないことです。消費税額の78分の22── つまり7.8%のほうを基準にした割合です。

消費税と地方消費税の内訳
区分国(消費税法29条)地方(78分の22)合計
標準税率ふつうの買い物7.8%2.2%10%
軽減税率飲食料品と新聞6.24%1.76%8%

計算してみると、7.8 の 78分の22 は ちょうど 2.2。 足してちょうど10%になります。軽減税率も同じ形で、6.24 と 1.76 で ちょうど8%です。端数が出ないように分数のほうを決めてあるわけです。

ここでも「同じ2.2%でも基準が違う」という、このページの話がそのまま出てきます。 地方消費税は売上を基準にした2.2%ではなく消費税額を基準にした78分の22。 結果の数は同じでも、どこから見た割合なのかが違うのです。

パーセントの計算で気をつける3つのこと

1つめ、基準を必ず言うこと。 「20%増えた」だけでは何の20%か分かりません。 増減率の話をするときは、「何を1と見たか」を一緒に書きます。

2つめ、0で割らないこと。 元の数が 0 のとき、増減率は決まりません。 0 から 5 への変化は「5増えた」とは言えますが、 「何%増えた」とは言えません。 0 は何倍しても 0 なので、どんな割合を当てはめても合ってしまうからです。 このページは、そこに 0 と出さずに決まらない理由を出します。

3つめ、丸めたら丸めたと書くこと。パーセントの計算は割り切れないことが多く、42.857142…% のような数がふつうに出ます。 これを「42.86%」と出すのは正しいのですが、丸めたと書かないと、ちょうど42.86だと読めてしまいます。 上の入力欄では丸める桁を選べるようにして、丸めたかどうかを毎回画面に出しています。

数値の出どころ: 百分率と歩合の決め方は小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 算数編(新しいタブで開きます)、パーセントとポイントの使い分けは総務省統計局「2020年基準 消費者物価指数の解説」(新しいタブで開きます)、上限金利は利息制限法 第1条(新しいタブで開きます)と金融庁の資料(新しいタブで開きます)、税率は消費税法 第29条(新しいタブで開きます)と地方税法 第72条の83(新しいタブで開きます)から取っています。1厘が0.001であることは、漁船損害等補償法施行令(新しいタブで開きます)が同じ表の中で「百分の六十五」と「一厘未満を四捨五入して得た割合」を並べていて、 その算式の答えが小数第3位まで出ることから確かめました。 計算そのもの(91や42.86)は 算数なので、出典ではなくその場で検算できる形で単体テストに固定してあります。