図形の面積と体積
一辺 6 × 一辺 6
=36平方センチメートル
よくある質問
台形の面積が(上底+下底)×高さ÷2 になるのはなぜですか?
同じ台形をもう1つ用意して、上下をひっくり返して横にくっつけると、平行四辺形ができます。その平行四辺形の底辺は「上底+下底」、高さは元のままです。平行四辺形の面積は底辺×高さなので、(上底+下底)×高さ。ただし台形2つ分なので、2で割ると1つ分になります。
台形と平行四辺形は別のものですか?
使う場所によって答えが変わります。日本の小学校では「1組の辺が平行な四角形」と習うので、2組とも平行な平行四辺形は台形に入れないのがふつうです。一方、数学の世界では「少なくとも1組が平行」として平行四辺形も台形に含める決め方が多数派です。どちらが正しいというより、どこで使う言葉かの違いです。この道具で上底と下底を同じにすると、その瞬間を見られます。
三角形の高さはどこを測るのですか?
底辺と垂直に、いちばん上の頂点まで測ります。斜めの辺の長さではありません。この道具でてっぺんを横に動かすと、形は変わるのに面積が変わらないことが分かります。底辺と高さが同じままだからです。てっぺんが底辺の外まで行くと、高さは「底辺をのばした線」までの長さになります。
円錐の体積が円柱の3分の1になるのはなぜですか?
底面の大きさと高さが同じなら、円錐は円柱のちょうど3分の1です。同じ形の容器を用意して円錐に水を入れ、円柱へ移すと、ちょうど3杯で満ちます。角錐と角柱の関係もまったく同じ3分の1です。この道具で半径と高さを変えても、比が3分の1のまま動かないことを確かめられます。
球の体積はどう覚えればいいですか?
「その球がぴったり入る円柱の3分の2」と覚えると、式を思い出せます。半径が同じで高さが直径の円柱を考えると、その体積の3分の2が球の体積です。アルキメデスが見つけた関係で、よほど嬉しかったのか、自分の墓に球と円柱の図を刻ませたと伝えられています。
正方形は長方形の仲間ですか?
仲間です。長方形は「4つの角がすべて直角な四角形」なので、正方形もその条件を満たしています。正方形は「長方形のうち、4つの辺の長さも等しいもの」です。同じように、正方形はひし形の仲間でもあります。
円の面積になぜ円周率をかけるのですか?
円を細かい扇形に切って、交互に並べ直すと、だんだん長方形に近づきます。その長方形のたては半径、よこは円周の半分(=半径×円周率)になるので、面積は半径×半径×円周率になります。円周率はどこまでも続いて、くり返しもしない数なので、円の面積はいつも「約」がつきます。
数を入れると図が変わります。 どこが底辺でどこが高さなのか、式と図と入力欄が同じ色でつながります。
台形の式ひとつで、三角形も平行四辺形も出せます
このページでいちばん見てほしいのは台形です。 台形の面積は(上底+下底)× 高さ ÷ 2。 ここで上底のつまみを 0 まで下げてみてください。
形は三角形になります。 そして式は(0+下底)× 高さ ÷ 2、つまり下底 × 高さ ÷ 2 ── 三角形の式そのものです。
今度は上底を下底と同じ数にしてください。 形は平行四辺形になり、式は(下底+下底)× 高さ ÷ 2、つまり下底 × 高さ ── 平行四辺形の式になります。
公式が3つあるのではありません。台形の式という1つの式の、特別な場合が三角形と平行四辺形です。 覚えるものが3分の1になります。
高さは、斜めの辺の長さではありません
いちばん多い取り違えがここです。高さは底辺と垂直に測ります。斜めの辺ではありません。この道具では高さを破線で描いているので、 どこを測っているかが見えます。
平行四辺形で「かたむき」のつまみを動かしてみてください。 形はぐにゃぐにゃ変わるのに、面積は1ミリも変わりません。 式に「かたむき」が出てこないからです。三角形のてっぺんの位置も同じで、横に動かしても面積は変わりません。
てっぺんを底辺の外まで動かすと、高さの破線が図形の外に出ます。 それでも面積は変わりません。高さは「底辺をのばした線」までの長さだからです。ここは図が無いと分かりにくいところなので、動かして確かめてください。
とがっている立体は、3分の1になります
円錐は円柱の3分の1、角錐は角柱の3分の1です。 底面の大きさと高さが同じなら、いつでもちょうど3分の1になります。
確かめ方はかんたんで、円錐の形の容器で水をくんで、円柱へ移すだけです。ちょうど3杯で満ちます。 この道具でも、半径と高さをどう変えても比が3分の1から動かないことを確かめられます。
球は「ぴったり入る円柱の3分の2」です
球の式は覚えにくいのですが、覚え方があります。 その球がぴったり入る円柱(半径が同じで、高さが直径)を考えると、球はその3分の2です。
アルキメデスが見つけた関係です。よほど嬉しかったのか、自分の墓に球と円柱の図を刻ませたと伝えられています。 数の上でも確かめられるので、上の道具で球と円柱を見比べてみてください。
面積と体積の式は、どれも数学として証明されているもので、出典を要する種類の数字ではありません。 このページで気をつけたのは式の見せ方のほうです。 台形と三角形と平行四辺形の関係、円錐と円柱の3分の1、球と円柱の3分の2は、検査で固定してあります(どの数を入れても関係が崩れないことを、機械が毎回確かめています)。 台形の呼び方が場所によって違うことは、どちらか一方だけを「正しい」と書かない方針にしました。
面積は、正方形が何こ分かを数えることから始まります
1辺が1センチメートルの正方形を、すきまなく敷きつめます。その正方形が何こあるかを数えた数が、面積です。長方形なら、正方形が行儀よく並びます。だから1こずつ数えなくても、かけ算でまとめて数えられます。小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 算数編は「単位正方形が規則正しく並んでいるので,乗法を用いると,手際よく個数を求めることができる」と書いています。たて×よこという式は、数え方の近道です。
国が決めた単位も、同じところから始まっています。計量法にもとづく計量単位令は、面積の単位「平方メートル」を「辺の長さが一メートルの正方形の面積」と定めています。体積の「立方メートル」は「辺の長さが一メートルの立方体の体積」です。正方形と立方体そのものが、広さとかさのものさしになっています。
同じ解説には、こんな報告ものっています。国際的な調査で、長方形の「まわりの長さ」をたずねたのに、面積を答えてしまう誤りが見つかった、というものです。まわりの長さは、辺をぐるりとたした長さ。面積は、正方形が何こ分かの広さ。1つの長方形から、別の量が2つ出てきます。
出どころ: 小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 算数編(新しいタブで開きます)(第4学年)と 計量単位令(新しいタブで開きます)(別表第一)の原文。
この形を習うのは何年生か、順番が決まっています
上に並んでいる形は、学校で習う順にならべ直すことができます。
小学校学習指導要領(平成29年告示)は、学年ごとに習う内容を決めています。第4学年が「正方形及び長方形の面積の計算による求め方」。第5学年が「三角形,平行四辺形,ひし形,台形の面積の計算による求め方」と「立方体及び直方体の体積の計算による求め方」。第6学年が「円の面積の計算による求め方」と「基本的な角柱及び円柱の体積の計算による求め方」です。
四角錐と円錐と球は、その先にあります。中学校学習指導要領(平成29年告示)の第1学年に「基本的な柱体や錐体,球の表面積と体積を求めること」と書かれています。この道具のいちばん後ろに並んでいる3つは、中学校で出会う形です。先に動かしておくと、習う日に「見たことがある」から始められます。
第6学年には、もう1つおもしろい内容があります。「身の回りにある形について,その概形を捉え,およその面積などを求めること」。きちんとした四角形でも円でもない形を、近い形に見立てて、だいたいの面積を出す。ぴったりの答えにしない求め方が、学ぶ内容として決められています。
出どころ: 小学校学習指導要領(平成29年告示)(新しいタブで開きます)(第4学年・第5学年・第6学年 B図形)と 中学校学習指導要領(平成29年告示)(新しいタブで開きます)(第1学年 B図形)の原文。
直方体の式は、1段分 × 段の数です
3つの数をかけているように見えて、意味は2段がまえです。
1辺1センチメートルの立方体を、箱の底いっぱいに並べます。その1段分の個数が、たて×よこ。それを何段積み上げるかが、3つめの数です。小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 算数編は「単位体積の立方体をきちんと敷き詰めた1段分の個数を(縦)×(横),その段の個数を(高さ)でそれぞれ表すことができる」と書いています。かけ算の3つの数には、それぞれ役目があります。
この2段がまえは、そのまま先へつながります。解説は、これが「第6学年の角柱や円柱の体積の求積方法に活用される」と書いています。三角柱も円柱も、まず底の面の面積を出して、それを積み上げるところは同じです。上の道具で式を見ると、三角柱は底の三角形の面積に長さを、円柱は底の円の面積に高さをかけています。
円柱の高さだけを動かしてみてください。底の円はそのままで、高さを2倍、3倍にすると、体積も2倍、3倍になります。解説はここを比例の学習につなげるところだとして、「高さが2倍,3倍,4倍,…になるときの体積の変化を考えさせる」ことをすすめています。
出どころ: 小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 算数編(新しいタブで開きます)(第5学年)の原文。
長さが100倍になると、面積は10000倍になります
単位を大きいものに取りかえたとき、数の変わり方でつまずきます。
1メートルは100センチメートルです。では1平方メートルは、何平方センチメートルでしょうか。たても100倍、よこも100倍になるので、面積は100×100で10000倍になります。小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 算数編は、このつまずきをはっきり書いています。「計算の上では,1平方メートル=10000平方センチメートルであると分かっていても,長さの単位換算での経験から類推して,1平方メートル=100平方センチメートルと誤ってしまう児童もいる」。
広い土地には、広い土地のための単位があります。計量単位令は「土地の面積の計量」という欄に2つの単位を並べ、アールを「平方メートルの百倍」、ヘクタールを「アールの百倍」と定めています。1アールは1辺10メートルの正方形、1ヘクタールは1辺100メートルの正方形と同じ広さです。小学校学習指導要領(平成29年告示)も第4学年について「アール(a),ヘクタール(ha)の単位についても触れるものとする」と定めています。
解説は、その理由も書いています。「田や畑などの面積を表す場合に平方メートルを単位とすると数値が大きくなるので,アール(a),ヘクタール(ha)の単位を使うと便利であることが分かるよう配慮する」。単位は、数が読みやすい大きさになるように選ぶもの。広さが変われば、ものさしも取りかえます。
出どころ: 小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 算数編(新しいタブで開きます)と 小学校学習指導要領(平成29年告示)(新しいタブで開きます)(第4学年)、 計量単位令(新しいタブで開きます)と 計量法(新しいタブで開きます)(e-Gov 法令検索)の原文。