原稿用紙の書き方 ── 句読点はどのマス?
「。」「、」は前の行の最後のマスへ
行の頭に来る「。」「、」は、前の行の最後のマスに、字といっしょに書きます。「。」「、」は、マスの外(下)に書く書き方もあります。会話の終わりの「」」が行の頭に来るときは、前の行の最後のマスに入れます。
原稿用紙で6行(20字ずつなら5行)
原稿用紙のマスの使い方は、学校や先生によって少しちがいます。原稿用紙の使い方を説明した資料にある2通りを、上で切り替えられます。
もとにした資料: 文化審議会「公用文作成の考え方(建議)」(2026-10-03 に取得した版)の「1字下げ」と「閉じ括弧の前に句点を打つ」・W3C「日本語組版処理の要件(編集者草案)」(2026-10-03 に見た文)の行頭禁則
- 1行目 きのう、はじめて原稿用紙で作文を書いた。(1マス目: 段落の頭・20マス目: 行の頭の句読点)
- 2行目 「句読点は、どこに書くのかな。」(1マス目: 会話の「・15マス目: 会話の終わり)
- 3行目 「行の最後のマスに、文字といっしょに書く(1マス目: 会話の「)
- 4行目 といいよ。」(5マス目: 会話の終わり)
- 5行目 先生の話で、原稿用紙の使い方がよくわか(1マス目: 段落の頭)
- 6行目 った。(1マス目: 行の頭の小さい字)
やってみる
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原稿用紙のマスの使い方は、学校や先生によって少しちがいます。小学校の国語で習うのは「句読点の打ち方」「かぎ(「 」)の使い方」(1・2年)と「改行の仕方」(3・4年)です。ここでは、本づくりの決まりと国の文書から、なぜその書き方なのかを見ていきます。
句読点が行の頭に来たら、最後のマスに入れる
行のいちばん下のマスまで字が入り、つぎの「。」や「、」が行の頭に来るときは、前の行の最後のマスに、字といっしょに書きます。会話の終わりの「」」も、前の行の最後のマスに入れます。「。」「、」をマスの外(下)に書く書き方も、原稿用紙の使い方を説明した資料にのっています。
本づくりでも、行の頭に「。」「、」を置かないことを「行頭禁則」と呼びます。理由は「これは体裁がよくないからである.」の1文です(W3C の日本語組版処理の要件)。
本には、句読点を「行末の版面の領域の外側に接して配置する」組み方もあり、「ぶら下げ組」と呼ばれます。原稿用紙のマスの外に書くのと同じ形です。
小さい「っ」が行の頭に来たら? 書き方は2通り
小さい「っ」「ゃ」が行の頭に来たときは、そのまま行の頭に書く書き方と、前の行の最後のマスに入れる書き方があります。学校や先生によって少しちがいます。
本づくりの決まりでは、小さい仮名も行の頭に置くのをさけるものの1つです。それでも「行頭禁則としない方法もあり,この方法を採用している書籍も多い.」と書かれ(W3C の日本語組版処理の要件)、別の文書にも「今日,書籍などでは行頭禁則とする例は多くない」とあります(簡便な行組版ルール(案))。
会話の終わりの「。」」は1マスに入れる
会話の終わりの「。」と「」」は、1つのマスにいっしょに書きます。
「」」の前に「。」を打つ書き方は古く、1946年に文部省がまとめた「くぎり符号の使ひ方」に「「 」(カギ)の中でも文の終止にはうつ」とあります。用例は「どちらへ。」「上野まで。」です。
いまの国の公用文の決まりも「括弧の中で文が終わる場合には、閉じ括弧の前に句点を打つ。」です(公用文作成の考え方・2022年)。
段落の頭は1マスあける。会話の「は2通り
小学3・4年で習う「改行の仕方」は、「段落の始め,会話部分などの必要な箇所について行を改めて書く」ことです(学習指導要領の解説)。段落の始めを1マスあけて書くのは、本や国の公用文と同じ書き方です。
本や雑誌は「すべての段落の先頭行の字下げを行う.ほとんどの書籍・雑誌は,この方法を採用している」と書かれ(W3C の日本語組版処理の要件)、国の公用文も「文の書き出しや改行したときには、原則として1字下げする。」の決まりです。
会話の「で始まる段落は、「を1マス目に書く書き方と、1マスあけて書く書き方があります。会話が2行以上になるとき、2行目を1マス下げるかどうかも2通りです。本の組み方でも、段落の頭の「の置き方は3通りあります(W3C の日本語組版処理の要件)。
原稿用紙の枚数は、字数を400で割った数より多くなりやすい
見本の文は84字で、20字ずつに分けると5行ですが、原稿用紙では6行を使います。段落の頭の1マスと、段落の終わりで残ったマスのぶん、行がふえるからです。
字数を数えるときは、文字数カウントで数えられます。
文部科学省「【国語編】小学校学習指導要領(平成29年告示)解説」第3学年及び第4学年 (1)ウ の説明(83枚目)(2026-09-23 に取得した版)(新しいタブで開きます)
文化庁「くぎり符号の使ひ方〔句読法〕(案)」(昭和21年3月・文部省の案)マル(句点)の準則と用例(2枚目)(2026-10-03 に取得した版)(新しいタブで開きます)
文化審議会「公用文作成の考え方(建議)」(令和4年1月7日)本文6のア・エ(6枚目)と解説(29枚目)(2026-10-03 に取得した版)(新しいタブで開きます)
W3C「日本語組版処理の要件(編集者草案)」(2026-10-03 に見た文)(新しいタブで開きます)
大学の研究所の作業部会「簡便な行組版ルール(案)」(W3C の日本語組版の頁に置かれた文書・2026-10-03 に見た文)(新しいタブで開きます)
よくある質問
原稿用紙で、句読点が一番下のマスからはみ出るときは?
前の行の最後のマスに、字といっしょに書きます。「。」「、」はマスの外(下)に書く書き方もあり、学校や先生によって少しちがいます。会話の終わりの「」」が行の頭に来るときも、同じように前の行の最後のマスに入れます。
原稿用紙で、小さい「っ」は一番上のマスに書いていい?
書き方は2通りあります。そのまま行の頭に書く書き方と、前の行の最後のマスに入れる書き方で、学校や先生によって少しちがいます。本づくりの決まりにも「行頭禁則としない方法もあり,この方法を採用している書籍も多い.」とあります。
原稿用紙で、かぎかっこと句点は同じマスに書く?
会話の終わりの「。」と「」」は、1つのマスにいっしょに書きます。「」」の前に「。」を打つ書き方は、1946年の文部省「くぎり符号の使ひ方」にも、いまの国の公用文の決まりにもあります。
原稿用紙の段落は、何マスあける?
1マスです。段落の始めは1マスあけて書きます。本や雑誌もほとんどが段落の頭を1字下げ、国の公用文も原則として1字下げます。
会話文のかぎかっこは、改行して1マス目から書く?
会話は改行して書くことが多く、「を1マス目に書く書き方と、1マスあけて2マス目に書く書き方があります。このページの切り替えで、両方の並び方を見られます。
原稿用紙は何枚になる? 400字で割った数とちがうのはなぜ?
段落の頭の1マスと、段落の終わりで残ったマスのぶん、行がふえるからです。見本の文は84字で、20字ずつなら5行ですが、原稿用紙では6行を使います。
原稿用紙の書き方のルールは、国が決めている?
学習指導要領にあるのは「句読点の打ち方」「かぎ(「 」)の使い方」「改行の仕方」までで、小学校学習指導要領の本文に「原稿用紙」の語は0回です。マスの使い方は、学校や先生によって少しちがいます。