調べて分かる道具箱

数字のカンマの位置と入れ方

何を区切りますか

区切るものを選ぶ

例を入れてみる

100,000,000いちおく

ほかの区切り方と並べる

同じ数を、いろいろな区切り方で書いたところ
書き方この数
3桁ごとふつうのカンマ区切り100,000,000
4桁ごと日本語の単位(万・億・兆)の変わり目1,0000,0000
単位つき公用文作成の考え方の書き方1億
読み整数の部分だけいちおく
空白で3桁ごと国際単位系(SI)の書き方100 000 000

読みは兆まで(16桁)です。京から先を載せていない理由は、 下の説明に書いてあります。

入力はこの画面の中だけで処理します。

よくある質問

カンマは何桁ごとに打つのが正しいですか?

3桁ごとです。文化審議会が建議した「公用文作成の考え方」は「大きな数は、三桁ごとにコンマで区切る」と定め、解説で「四桁以上の数は三桁ごとにコンマで区切って書く」と書いています。例として5,000、62,250円、1,254,372人が挙げられています。3桁以下の数には打ちません。

論文では数字にカンマを入れる?

国際的な決まりでは入れません。国際度量衡局(BIPM)の SI 文書 5.4.4 は、桁の多い数は読みやすいように3桁ずつ空白で区切ってよいとしたうえで、「区切りには点も読点も決して入れない。43 279.168 29 と書き、43,279.168,29 とは書かない」としています。コンマを小数点に使う国があるためです。1 254 372 のように空白で区切れば、取り違えが起きません。

人数にカンマは入れる?

入れます。「公用文作成の考え方」は「四桁以上の数は三桁ごとにコンマで区切って書く」とし、例に 1,254,372人 を挙げています。万・億を漢字で書くときは「1億2,644万3,000人」でも「1億2644万3000人」でもよく、コンマを省いてよいとも書いています。

小数点より下にもカンマを打ちますか?

打ちません。国際単位系の公式文書であるSI文書は、桁の多い数を3桁ずつに分けてよいとしたうえで「43 279.168 29 と書き、43,279.168,29 とは書かない」と、小数部にコンマを入れた形を名指しで否定しています。区切りは位の数を数えやすくするためのもので、小数部には数える位がないからです。

1,000を「1千」と書いてはいけないのですか?

公用文では書きません。「公用文作成の考え方」の解説は「兆・億・万の単位は、漢字を使う」としたうえで「千・百は、例えば『5千』『3百』としないで、『5,000』『300』と書く」と明記しています。漢字にしてよいのは4桁ごとに変わる単位だけで、その内側にある千と百は数字のまま書きます。

カンマを付けた数字が表計算ソフトで計算に使えなくなるのはなぜですか?

カンマの入った数字は、多くの場合そのままでは数ではなく文字として扱われるためです。全角の数字も同じことが起きます。「公用文作成の考え方」も「データや金額等の数値を示す場合には、半角数字を用いる」「全角の数字は、情報処理において数値として認識されない場合がある」と書いています。この道具はカンマや空白が入ったまま貼っても読み取れます。

海外の人に数字を送るとき、カンマは通じますか?

通じないことがあります。国際度量衡総会は2003年の決議10で、小数点は「行の上の点、または行の上のコンマ」のどちらでもよいと決めました。つまりコンマを小数点として使う国があるので、1,234が1と1000分の234に読まれる可能性があります。SI文書はこの取り違えを避けるため、3桁ごとの区切りにはコンマではなく空白を使うとしています。

billionは10億ですか、1兆ですか?

いまは10億ですが、イギリスではもともと1兆の意味でした。1974年12月20日の英国議会で、ある議員が「billionは英国での意味である1 million million(1兆)に限って使ってほしい」と質問したのに対し、ウィルソン首相は「No.」と答え、billionは国際的に1,000 million(10億)の意味で使われている、と述べています。古い英国の文献では1兆を指している場合があります。

このページの読みが兆までしかないのはなぜですか?

このページが扱うのはコンマの位置なので、学校で習う範囲に合わせているためです。小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 算数編は406ページありますが、その全文に「京」は1か所も出てきません。書かれているのは「億,兆の単位について知り」までです。だからここでは9999兆9999億9999万9999までを読み、それを超えたら黙って切り捨てずに、読めないと表示します。京から上の読み(垓・恒河沙・無量大数まで)は「漢数字の変換」のページが扱っていて、恒河沙から上の値が本によって違うことは「無量大数までの数の単位」のページにまとめてあります。

数を入れると3桁ごとと4桁ごとを並べて出し、読みも出します。文章を貼れば、中の数字だけを区切って、区切らなかったものは理由つきで並べます。

入れる・入れない の決まり

数字にカンマを入れる場合と入れない場合
どんな数カンマ決まりと例
4桁以上の数(横書き)3桁ごと。5,000・62,250円・1,254,372人「公用文作成の考え方」Ⅰ-4 イ「大きな数は、三桁ごとにコンマで区切る」
3桁以下の数300・72%同 イ「四桁以上の数は」から。ウ の例も「300」
万・億・兆を漢字で書くとき1億2,644万3,000人 / 1億2644万3000人(126,443,000人)同 ウ「コンマの位置がずれることによる混乱を避けるため、コンマを省いてもよい」
年・時刻・電話番号令和 2 年 11 月 26 日 午後 2 時 37 分 1914 年同 ア の例がこの形。本文も横書きの西暦を「1914 年」と書いている
国際的な決まり(SI 文書)1 254 372 ── 空白で3桁ごとBIPM の SI 文書 5.4.4「点も読点も決して入れない」。下の節に原文
縦書き令和二年十一月二十六日 千九百八十三年 七十二・三パーセント同 キ「縦書きする場合には、漢数字を使う」

⭐ 100,000,000 がすぐ読めないのは、区切りが単位とずれているからです

100,000,000 ── これをぱっと見て「いちおく」と言える人は、あまりいません。 0 を1つずつ数えないと分からないからです。

ところが、同じ数を4桁ごとに切ると1,0000,0000 になります。こちらは数えなくても読めます。いちばん左の区切りが「億」のところに、その次が「万」のところに、ぴったり来ているからです。

なぜこんなことになるのか。日本語の数の言い方と、数字の書き方が、別々の決まりでできているからです。小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 算数編の第4学年に、こうあります。

「我が国の命数法(一,十,百,千,万などの数詞を用いて数を表す方法)では,一,十,百,千を そのまま繰り返して用い,4桁ごとに,万,億,兆という新しい単位を取り入れている。」

一方、書くときの区切りについては、同じ学年の「内容の取扱い」にこうあります。

「大きな数を表す際に,3桁ごとに区切りを用いる場合があることに触れるものとする。」

面白いのは、この解説が「書けるように」ではなく「読めるように」と 書いていることです。

「国の予算や人口などの大きな数を表す際に,3桁ごとに「,」を用いて区切って表すことがある。そのように表された数についても読めるよう指導する。」

つまり文部科学省は、3桁ごとに区切られた数は、そのままでは読みにくいという ことを前提にしています。同じページには、こうも書かれています ──「9桁を超えるような大きな数については,そのままでは読み間違いやすいので,どのようにすれば 読みやすくなるかを児童が自分で調べていくことができるようにすることが大切である。」

「自分で調べていく」と書いてあるところが、この道具の役目です。上の欄にいろいろな数を入れて、3桁ごとの行と4桁ごとの行を見比べてみてください。どこで一致して、どこでずれるかが目で分かります。

3桁ごとなのは、英語の数え方に合っているからです

では、日本語に合わない3桁区切りが、なぜ日本でも使われているのか。3桁ごとの区切りは、英語の数の言い方にはぴったり合っているからです。

これは自分の目で確かめられます。上の道具に 1000、1000000、1000000000 と順に入れて、コンマの数を数えてみてください。1個・2個・3個と増えます。 そして英語では、それぞれ thousand・million・billion という別々の単語になります。コンマが1つ増えるたびに、単語が1つ変わるのです。

日本語には、この位置に単語がありません。日本語で単語が変わるのは万・億・兆のところ、つまり4桁ごとです。3桁区切りは、英語の習慣をそのまま持ち込んだもので、 日本語に合っていないのは初めからそういうものだった、ということになります。

そのずれは、国の文書の書き方にも残っています。「公用文作成の考え方」の解説は、「兆・億・万の単位は、漢字を使う」としたうえで、こう続けます。

「千・百は、例えば「5千」「3百」としないで、「5,000」「300」と書く。単位の漢字と算用数字を合わせて使う場合、数字だけの場合とコンマの位置がずれることによる 混乱を避けるため、コンマを省いてもよい。」

漢字にしてよいのは、4桁ごとに変わる単位だけ。その内側にある千と百は数字のまま書く ──日本語の4桁の切れ目が、そのまま書き方の決まりになっているわけです。 上の道具の「単位つき」の行が、この書き方です。

billion は、1974年12月20日に意味が変わりました

英語の数え方の話を続けます。billion は10億だと習いますが、イギリスではもともと1兆のことでした。 いつ変わったのかがはっきり分かる日があります。

1974年12月20日、英国下院の書面質問で、マクスウェル=ヒスロップ議員がこう尋ねました ── 大臣が billion を使うときは、混乱を避けるため、英国での意味である「1 million million」(100万の100万倍 = 1兆)に限って使うようにしてほしい、アメリカの意味である「1,000 million」(10億)では使わないでほしい、と。

当時の首相ハロルド・ウィルソンの答えは、ひとこと「No.」から始まります。

「No. The word "billion" is now used internationally to mean 1,000 million and it would be confusing if British Ministers were to use it in any other sense. I accept that it could still be interpreted in this country as 1 million million and I shall ask my colleagues to ensure that, if they do use it, there should be no ambiguity as to its meaning.」

訳すと ──「いいえ。billion という語は、いまや国際的に1,000 million(10億)の意味で使われており、 英国の大臣がそれ以外の意味で使えば混乱を招きます。この国ではなお 1 million million (1兆)と解されうることは認めますので、同僚たちには、使う場合には意味に曖昧さが 残らないようにするよう求めます。」

同じ単語が、1000倍ちがう2つの数を指していたわけです。上の道具で1000000000(10億)と 1000000000000(1兆)を入れて、 読みを見比べてみてください。コンマが3つと4つ、読みは「じゅうおく」と「いっちょう」。この差が、 1974年まで英国の文書の中で決着していなかったということになります。

持ち帰るのはここです。古い英国の本や資料で billion を見かけたら、1兆のことかもしれないと疑ってください。 首相自身が「なお1兆と解されうる」と認めています。

国際的な決まりでは、区切りにコンマを使いません

ここまでコンマの話をしてきましたが、世界の単位のとりまとめ役は、コンマを使うなと言っています。国際度量衡局(BIPM)が出している SI 文書(国際単位系の公式の説明書)の 5.4.4 に、 こうあります。

「for numbers with many digits the digits may be divided into groups of three by a space, in order to facilitate reading.Neither dots nor commas are ever inserted in the spaces between groups. For example, 43 279.168 29 but not 43,279.168,29.」

「点も読点も、決して入れない」。区切りに使うのは空白です。しかも小数部も区切ります(43 279.168 29)。ただしそちらは左から数えます。

理由は、1948年の第9回国際度量衡総会の決議7に書かれています。

「In numbers, the comma (French practice) or the dot (British practice) isused only to separate the integral part of numbers from the decimal part.」

コンマもピリオドも、小数点のための記号だという決まりです。 2003年の第22回総会の決議10は、小数点として「行の上の点、または行の上のコンマ」のどちらを使ってもよいと定めました。コンマが小数点である国があるということです。

ここが持ち帰るところです。1,234 と書いて海外に送ると、1と1000分の234(=1.234)に読まれることがあります。千倍ちがいます。上の道具の「空白で3桁ごと」の行が、 この取り違えの起きない書き方です。

もう1つ、SI 文書には細かい慣例が書かれています ──整数部や小数部がちょうど4桁のときは区切らない。 1桁だけを離してしまうからです(3279.1683 は 3 279.168 3 と書かなくてよい)。 上の道具もそのとおりに動きます。

数を読むとき、4 と 7 だけ日本語生まれの読みが混じります

読みの話をします。いち・に・さん・よん・ご・ろく・なな・はち・きゅう。 この並びには、2種類の読みが混ざっています。

常用漢字表(平成22年内閣告示第2号)の「表の見方及び使い方」に、 こう書かれています ──「音訓欄には,音訓を示した。字音は片仮名で,字訓は平仮名で示した。」つまり片仮名で書いてあれば音(中国から来た読み)、平仮名なら訓(もとから日本語にある読み)だと、表を見るだけで分かるようになっています。

そこで、1から9までを表のとおりに並べてみます。

1から9までの読みと、常用漢字表での書かれ方
数を読むとき常用漢字表での書かれ方
一 いち例: 一度,一座,第一イチ(片仮名 = 音)
二 に例: 二番目,二分,十二月ニ(片仮名 = 音)
三 さん例: 三角,三流,再三サン(片仮名 = 音)
四 よん例: 四回,四階よん(平仮名 = 訓)
五 ご例: 五穀,五色,五目飯ゴ(片仮名 = 音)
六 ろく例: 六月,六法,丈六ロク(片仮名 = 音)
七 なな例: 七月目なな(平仮名 = 訓)
八 はち例: 八月,八方ハチ(片仮名 = 音)
九 きゅう例: 九百,三拝九拝キュウ(片仮名 = 音)

4 と 7 だけが平仮名です。常用漢字表は 四 に「よん」(例:四回,四階)、七 に「なな」(例:七月目)を載せていて、どちらも訓です。残る7つはすべて音。数を読み上げるという、いちばん基本のところに、日本語生まれの読みが2つだけ混じっているわけです。ちなみに 九 の例欄に載っているのは「九百」で、 表そのものが数の読みを例に使っています。

音が変わるところは、表にも全部は載っていません

600 を「ろくひゃく」とは読みません。「ろっぴゃく」です。 3000 は「さんせん」ではなく「さんぜん」。 こうした音の変わり方は、常用漢字表を引いても出てきません。ただし、表そのものがそのことを断っています。

「他の字又は語と結び付く場合に音韻上の変化を起こす次のような類は,音訓欄又は備考欄に 示しておいたが,全ての例を尽くしているわけではない。」

載っていないのは「無い」ではなく「書ききっていない」という意味だ、 と表が自分で言っているわけです。だからこの道具は、音が変わったところを、そのつど画面に並べます。 600 を入れれば「六百=ろっぴゃく」、 1兆を入れれば「一兆=いっちょう」と出ます。

実際に載っている例もあります。十の欄です。

位の漢字と、常用漢字表での書かれ方
位常用漢字表での書かれ方
十 じゅう例: 十字架,十文字/十回ジュウ/ジッ。備考に「「ジュッ」とも。」とある
百 ひゃく例: 百貨店,百科全書,数百ヒャク
千 せん例: 千円,千人力,千差万別セン
万 まん例: 万一,万年筆,巨万マン
億 おく例: 億万,一億オク
兆 ちょう例: 兆候,前兆,億兆チョウ
零 れい例: 零下,零細,零落レイ。0 は「〇」とも書く

十 には「ジュウ」と「ジッ」の2つが載っていて、備考に「「ジュッ」とも。」とあります。ふだん言っている「じゅっぷん」の「じゅっ」のほうが、表では「とも」の扱いだということです。10兆を「じゅっちょう」と読むか「じっちょう」と読むかで 迷ったことがあるなら、その迷いはここに出どころがあります。

このページの読みは兆までです(京から上は別のページで)

この道具が読める上限は16桁、 つまり9999兆9999億9999万9999までです。

ここで扱っているのがコンマの位置なので、学校で習う範囲に合わせてあるからです。 上でずっと引いてきた小学校学習指導要領解説 算数編は406ページありますが、その全文に「京」は1か所も出てきません。 書かれているのは「億,兆の単位について知り」まで。 上限を超える数を入れると、黙って切り捨てずに、読めないと表示します。

京から先の読みが知りたいときは漢数字の変換へ ── 京・垓から無量大数まで読み書きできます。 ただし恒河沙から上の値は、江戸時代の算術書『塵劫記』の版によって違います。 その食い違いそのものは無量大数までの数の単位が、公開されているスキャンを実際に開いた記録つきで扱っています。

引用の出どころ: 命数法の定義・3桁ごとの区切り・「読めるよう指導する」は 小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 算数編(新しいタブで開きます)の第4学年から、コンマの打ち方と単位の書き方は 「公用文作成の考え方(文化審議会建議)」解説(新しいタブで開きます)のⅠ-4「数字の使い方」から、空白区切りと小数点は BIPM の SI 文書 第9版(新しいタブで開きます)の 5.4.4 と第9回・第22回国際度量衡総会の決議から、読みは 常用漢字表(平成22年内閣告示第2号)(新しいタブで開きます)の本表から、billion の答弁は 英国議会議事録 HC Deb 20 December 1974 vol 883 cc711-2W(新しいタブで開きます)から取っています。「京」が0件であることは、公開されている PDF の全文を取り出して数えました。