ローマ字変換
ヘボン式・訓令式・パスポート式を同時に出します。しが shi か si かで迷いません。
| 式 | ローマ字 |
|---|---|
| ヘボン式駅名や道路標識。英語の発音に寄せた綴り | satou hanako |
| 訓令式内閣告示の第1表。五十音の並びをそのまま写す | satou hanako |
| パスポート式外務省の書き方。長音を書かず、すべて大文字 | SATO HANAKO |
よくある質問
「し」は shi と si のどちらが正しいですか?
どちらも正しく、式が違います。ヘボン式ではshi、訓令式ではsiです。駅名の標識や道路標識はヘボン式、学校でローマ字を習うときは訓令式が基本です。パスポートはヘボン式をもとにした外務省の書き方です。
パスポートの名前で「さとう」はどう書きますか?
SATOです。パスポートのヘボン式では長音(伸ばす音)を書かないので、SATOUやSATOHにはなりません。ただし「オウ」「オオ」の音に限り、申請時に希望すればSATOHのようにHを付けた表記も認められます。
なぜ「なんば」がNAMBAになるのですか?
ヘボン式では、「ん」の次にB・M・Pの音が来るとMで書くためです。難波はNAMBA、本間はHOMMA、心配はSHIMPAIになります。実際に発音すると唇が閉じてm の音になるので、それをそのまま綴りにしています。
「はっちょう」はどう書きますか?
HATCHOです。促音(っ)は次の子音を重ねるのが原則ですが、CHの前だけはTになります。CCHOではなくTCHOです。八丁堀はHATCHOBORIと書きます。
訓令式はどこで使うのですか?
小学校のローマ字の学習や、日本語の音の並びを示す場面です。内閣告示のローマ字のつづり方で第1表とされている書き方で、五十音の行と段がそのまま綴りに現れるので規則が単純です。国際規格のISO 3602もこの方式です。
ローマ字は1つではありません
「し」を shi と書くか si と書くか。どちらも正しい綴りで、 別の方式に属しています。
ヘボン式は、英語の発音に寄せた綴りです。 shi・chi・tsu・fu のように、英語を話す人が読んだときに近い音になるよう作られています。 駅名の標識や道路標識、パスポートはこの系統です。 幕末に来日したヘボンという医師の辞書で使われたことから、この名前が付いています。
訓令式は、日本語の五十音の並びをそのまま写した綴りです。 さ行なら sa・si・su・se・so と、行の子音が変わりません。 規則が単純なので、小学校でローマ字を習うときはこちらから入ります。 国際規格のISO 3602もこの方式です。
どちらが優れているというものではなく、目的が違います。 英語話者に読ませたいならヘボン式、日本語の音の構造を示したいなら訓令式です。
パスポートは長音を書きません
パスポートの名前の書き方は、外務省が定めたヘボン式です。 いちばん大きな特徴は、伸ばす音を書かないことです。
佐藤(さとう)は SATO、伊藤(いとう)は ITO、大野(おおの)は ONO になります。 SATOU や SATOH ではありません。 ただし「オウ」「オオ」の音に限っては、申請するときに希望すれば SATOH のように H を付けた表記も認められています。 いったん決めた表記は原則として変えられないので、 家族で揃えたい場合などは最初の申請時に決めておく必要があります。
「ん」がMに変わるとき
難波は NAMBA、本間は HOMMA、心配は SHIMPAI。 ヘボン式では、「ん」の次にB・M・Pの音が来るとMで書きます。
理由は発音にあります。「なんば」と声に出すと、 「ん」のところで唇が閉じているのが分かります。 続くbの音に備えて口の形が先に変わるためで、 このとき実際に出ている音はnではなくmです。 英語の発音に寄せる方式なので、聞こえたとおりに綴っているわけです。
訓令式では、この置き換えをしません。日本語の音としては同じ「ん」なので、 つづりも n のままにします。ここにも方式の考え方の違いが表れています。
小さい「っ」の扱い
促音の「っ」は、次の子音を重ねて書きます。 札幌は SAPPORO、切符は KIPPU です。
ただし1つだけ例外があります。CHの前ではTになります。 八丁(はっちょう)は CCHO ではなく TCHO、 八丁堀は HATCHOBORI です。 ch という2文字で1つの音を表しているため、 cを重ねると別の読み方になってしまうからです。