調べて分かる道具箱

逆さま文字

例を入れる

どちらの欄に入れても、もう一方が同時に変わります。180度を2回まわすと360度で元に戻るので、行きも帰りも同じ計算です。 入力した内容は、お使いのブラウザの中だけで処理します。

入れた文の字が、どう扱われたか

対応する字が無いものは、消さずにそのまま残します。どれをそのままにしたのかが分からないと、間違いに気づけないので、数と字を出します。

入れた字の数
11字空白と改行も1字として数えています
ひっくり返した字に置きかえた
5字a → ɐ のように、別の字になったもの
回しても同じなのでそのまま
2字o・s・x・z・0・8 など
対応する字が無いのでそのまま
3字そのまま残した字: タ×1、ポ×1、モ×1
空白と改行
1字位置はそのままひっくり返ります

3種類の字は、ひっくり返した形が Unicode に無いのでそのまま置いてあります。 ひらがな・カタカナ・漢字は1字もありません。 消してしまうと、貼り付けた文がだまって短くなるからです。

この端末で、その字が本当に出せるか確かめる

Unicode に字があることと、目の前の端末で見えることは別です。 字の絵(グリフ)がフォントに入っていないと、□(豆腐)になります。 下のボタンを押すと、この端末のブラウザで29字ぶんを実際に描いてみて、絵が見つかるかどうかを調べます。

調べ方: 見えないところに1字ずつ描いて、絵が無いことが確実な符号位置(U+10FFFF・Unicode が 「文字として使わない」と決めている非文字)を描いたときと 同じ見た目になるかを比べています。 同じなら、その字の絵はこの端末では欠けています。

よくある質問

ひらがなや漢字も逆さまにできますか?

できません。Unicode には「あ」や「日」をひっくり返した字が1字もないからです。Unicode が配っている文字一覧(UnicodeData.txt)を TURNED・REVERSED・INVERTED という語で探すと、ラテン文字や数字や記号は見つかりますが、ひらがな・カタカナ・漢字の行は1件も出てきません。このページはそういう字を消したりせず、そのまま残したうえで「何字を残したか」を画面に出します。かなや漢字だけの文でも、並びは逆になるので「ポタモ」は「モタポ」になります。

なぜ字を置きかえるだけでなく、並びも逆にするのですか?

紙に書いた文を上下ひっくり返すと、最初の字が右端に来るからです。字の形だけを変えて左から並べると、1字ずつは逆さまでも、読む向きが元のままになってしまいます。だからこのページは、字を置きかえてから行の中の並びを逆にし、さらに行の順番も逆にします。2行の文をひっくり返すと、下の行が上に来ます。紙を回したときに起きることと同じです。

逆さま文字を元に戻すこともできますか?

できます。下の欄に逆さま文字を貼ると、上の欄に元の文が出ます。ボタンは分けていません。180度まわす操作を2回すると360度になって元に戻るので、行きと帰りがまったく同じ計算になるからです。対応表も1つだけです。行き用と帰り用に2つ持つと、片方だけ直したときに戻らなくなります。

逆さま文字をコピーして貼り付けられますか?

できます。下の欄の「ひっくり返した文をコピー」を押すと、出ている文をそのまま写せます。欄の文字を選んで写しても同じです。貼り付けた先で□になることがありますが、それは字が壊れたのではなく、そこのフォントに絵が入っていないだけです。

貼り付けたら□になってしまいました。壊れたのですか?

壊れていません。字のデータはそのまま残っていて、その端末のフォントに絵(グリフ)が入っていないだけです。□は「この字の絵を持っていません」という印で、豆腐と呼ばれます。別の端末やアプリで開くと、ちゃんと見えることがあります。このページの「この端末で出せる字を調べる」ボタンを押すと、いま見ている端末で何字が出せるかを実際に描いて確かめられます。

f と j だけ逆さまにできないのはなぜですか?

その形の字が Unicode に作られていないからです。よその道具は f に ɟ(U+025F)を使いますが、この字の正式名は「点の無い j に線を引いたもの」で、Unicode 自身の注記も「活字としては回した f だが、j の一種と考えるほうがよい」と書いています。回した字として作られた字ではないので、ここでは使いません。英小文字26字のうち、逆さまにできるのは24字です。

こういう字は、何のために Unicode に入っているのですか?

ほとんどが発音記号です。ɐ・ɥ・ɯ・ɹ・ʌ・ʍ・ʎ は、国際音声記号(IPA)で実際に使われている音の記号で、Unicode でも「IPA拡張」という区画にまとまっています。ʇ は「チッ」という舌打ちの音の記号でした。発音記号でないものもあり、↊ と ↋ は十二進法で10と11を表す数字、⅋ は数学で使う記号、¿ と ¡ はスペイン語の文の書き出しに置く記号です。逆さま文字のために作られた字は1つもありません。

文章を上下ひっくり返した形にします。使うのは、Unicode が「回した字」と名前を付けている字だけ。 見た目が似ているだけの別の字は1つも混ぜません。 対応する字が無いものは消さずにそのまま残して、その数も出します。

字を置きかえるだけでは読めません。並びも逆にします

ここがいちばん大事なところです。potamo の6文字を1字ずつ ひっくり返した字に置きかえると、doʇɐɯo になります。 でもこれでは読めません。紙に書いた文を本当に上下ひっくり返すと、最初の字が右端に来るからです。 並びも逆にして、はじめてoɯɐʇod になります。

ひらがなやカタカナには、ひっくり返した字がありません。 それでも「ポタモ」は「モタポ」になります。字の形が変わらなくても、並びは変わるからです。 逆さま文字が字の置きかえと並べかえの2つでできていることが、 かなを入れるといちばんよく分かります。

行が2つ以上あるときは、行の順番も逆になります。 紙を回せば、いちばん下の行がいちばん上に来るからです。 字だけを裏返して行の順番をそのままにしている道具が多いのですが、 それは紙を回したときの見え方とは違います。

そして180度まわす操作を2回すると、360度になって元に戻ります。 だからこのページは、変換と逆変換で計算を分けていません。 上の欄に入れても下の欄に入れても、同じ1つの計算が動いています。

なぜ Unicode に「ひっくり返した字」があるのでしょう

逆さま文字で遊ぶために作られた字は、1つもありません。 いちばん多いのは発音記号です。 世界中の言葉の音を書き表すために作られた国際音声記号(IPA)(新しいタブで開きます)には、ふつうの字をひっくり返した形の記号がいくつもあり、 Unicode ではそれらが「IPA拡張」(U+0250〜U+02AF)という区画にまとまっています。

たとえば ɹ(回した r)は、舌先を歯ぐきに近づけて出す r の音。 ɯ(回した m)は、くちびるを丸めないで出す u の音。ʇ(回した t)にいたっては、Unicode の注記に「dental click(sound of "tsk tsk")」と書かれています。「チッ」という舌打ちの音のことです。

ʞ(回した k)には、もっと変わった来歴があります。 Unicode の注記は「のどの奥で鳴らす舌打ちの記号として提案された」と書いたうえで、続けて「1970年に IPA が取り下げた」と書いています。記号としては使われなくなったのに、字だけが残っているわけです。

発音記号でないものもあります。↊ と ↋ は十二進法で10と11を表す数字、⅋ は数学で使う記号、¿ と ¡ はスペイン語で質問や感嘆の文のはじめに置く記号です。 スペイン語は、文の終わりだけでなく始まりにも印を置くので、読み始める前に 「これは質問だ」と分かるようになっています。

つまり逆さま文字は、別の目的で作られた字を借りてきて成り立っています。 だからこそ、借りられる字が無い言葉では成り立たないのです。

Unicode が「回した字」と名づけている字(全29字)

置きかえ先に使ってよいのは、正式名に TURNED(回した)・REVERSED(裏返した)・INVERTED(逆さの)のどれかが入っている字だけ、と決めています。見た目が似ているだけの字を選ぶと、意味の違う別の字を混ぜることになるからです。 名前と符号位置は Unicode が配っている一覧から写していて、 単体テストが1字まで突き合わせています。 ふだん使う # や \ のような記号にも同じ一覧が正式名を付けていて、記号の正式名称で引けます。

英小文字

英小文字をひっくり返した字の一覧
字回した字Unicode での名前と使いみち
aɐU+0250LATIN SMALL LETTER TURNED A発音記号。舌を下げて口の真ん中あたりで出す母音
cↄU+2184LATIN SMALL LETTER REVERSED CUnicode に使いみちの注記は付いていません
eǝU+01DDLATIN SMALL LETTER TURNED Eナイジェリアの文字。よく似たシュワー(ə・U+0259)とは別の字
gᵷU+1D77LATIN SMALL LETTER TURNED Gジョージア語をローマ字で書き表すときの字
hɥU+0265LATIN SMALL LETTER TURNED H発音記号。くちびるを丸めて出す y の音
iᴉU+1D09LATIN SMALL LETTER TURNED IUnicode に使いみちの注記は付いていません
kʞU+029ELATIN SMALL LETTER TURNED Kのどの奥で鳴らす舌打ちの記号として提案され、1970年に取り下げられた
lꞁU+A781LATIN SMALL LETTER TURNED L発音記号。舌の横から息をもらして出す l の音
mɯU+026FLATIN SMALL LETTER TURNED M発音記号。くちびるを丸めないで出す u の音
rɹU+0279LATIN SMALL LETTER TURNED R発音記号。舌先を歯ぐきに近づけて出す r の音
tʇU+0287LATIN SMALL LETTER TURNED T歯を使う舌打ちの音(「チッ」)を表す記号
vʌU+028CLATIN SMALL LETTER TURNED V発音記号。口の奥のほうで出す ア に近い母音。別名 caret・wedge
wʍU+028DLATIN SMALL LETTER TURNED W発音記号。声を出さずに息だけで出す w の音
yʎU+028ELATIN SMALL LETTER TURNED Y発音記号。舌の横から声を出す音(イタリア語の gli など)

英大文字

英大文字をひっくり返した字の一覧
字回した字Unicode での名前と使いみち
AⱯU+2C6FLATIN CAPITAL LETTER TURNED Aɐ の大文字
FℲU+2132TURNED CAPITAL F「クラウディウスの逆さダイガンマ」とも呼ばれる字
G⅁U+2141TURNED SANS-SERIF CAPITAL G数学で使う記号。別名 game
KꞰU+A7B0LATIN CAPITAL LETTER TURNED Kʞ の大文字
L⅂U+2142TURNED SANS-SERIF CAPITAL L数学で使う記号
MƜU+019CLATIN CAPITAL LETTER TURNED Mチワン語の古い書き方で使われた字
TꞱU+A7B1LATIN CAPITAL LETTER TURNED Tʇ の大文字。ユニフォンという英語の表記法でも使われた
Y⅄U+2144TURNED SANS-SERIF CAPITAL Y数学で使う記号

数字

数字をひっくり返した字の一覧
字回した字Unicode での名前と使いみち
2↊U+218ATURNED DIGIT TWO十二進法で 10 を表す数字として使われることがある
3↋U+218BTURNED DIGIT THREE十二進法で 11 を表す数字として使われることがある

記号

記号をひっくり返した字の一覧
字回した字Unicode での名前と使いみち
?¿U+00BFINVERTED QUESTION MARKスペイン語で、質問の文のはじめに置く(終わりの ? と対になる)
!¡U+00A1INVERTED EXCLAMATION MARKスペイン語などで、感嘆の文のはじめに置く(終わりの ! と対になる)
&⅋U+214BTURNED AMPERSAND線形論理という数学の分野で使う記号
,⸲U+2E32TURNED COMMA鼻にかかる音であることを示す記号
;⸵U+2E35TURNED SEMICOLONのどを急に閉じる音であることを示す記号

特別な字が要らない組もあります

いくつかの字は、回すとそのまま別の字になります。 この組には、わざわざ新しい字を作る必要がありません。

  • b と q(q は U+0071・LATIN SMALL LETTER Q)
  • d と p(p は U+0070・LATIN SMALL LETTER P)
  • n と u(u は U+0075・LATIN SMALL LETTER U)
  • 6 と 9(9 は U+0039・DIGIT NINE)
  • かっこ類も同じで、( と )、[ と ]、{ と }、< と > が組になります

回しても同じ形の字もあります。o・s・x・z・H・I・N・O・S・X・Z・0・8・#・%・+・-・/・:・=・\・|・~の23字です。これらは置きかえずに、そのままにします。 画面の数え方でも「置きかえた」ではなく「回しても同じ」として 別に数えています。同じに見えるからといって「変換した」と数えると、何が起きたのかが分からなくなるからです。

対応する字が無いものは、消さずに残します

ひっくり返した字が Unicode にある文字は、思ったより少ないのです。

  • 英小文字は26字のうち24字。 できないのは f・j の2字だけです
  • 英大文字は26字のうち15字。 できないのは B・C・D・E・J・P・Q・R・U・V・W です
  • 数字は10字のうち6字。 できないのは 1・4・5・7 です
  • ひらがな・カタカナ・漢字は1字もありません

「.」(ピリオド)にも、ひっくり返した字はありません。点そのものには向きが無いので、「回した点」という字を作る意味がないからです。 回して変わるのは形ではなく行の中の高さだけで、 それは字の違いではありません。

こういう字を、このページは黙って消しません。そのまま残したうえで、何をいくつ残したかを画面に出します。 消してしまうと、貼り付けた文が知らないうちに短くなるからです。

よく似た別の字は、調べたうえで外しました

ほかの道具が使っていて、ここでは使わないことにした字があります。「調べ足りなくて漏れた」のか「調べたうえで外した」のかが読む人に分かるように、外したものも書いておきます。

あえて使わなかった字の一覧
どの字に使わなかった字理由
cɔU+0254LATIN SMALL LETTER OPEN O発音記号の母音の字。ↄ(U+2184)と見た目は同じだが、名前のどこにも「回した」と書かれていない
fɟU+025FLATIN SMALL LETTER DOTLESS J WITH STROKEUnicode 自身が注記で「活字としては回した f だが、j の一種と考えるほうがよい」と書いている
eəU+0259LATIN SMALL LETTER SCHWAǝ(U+01DD)とよく似ているが別の字。Unicode が「シュワーの用途はすべて U+0259」と書いている
,ʻU+02BBMODIFIER LETTER TURNED COMMA同じ「回したコンマ」でも、こちらは字あつかい(Lm)で、ハワイ語のオキナに使う。句読点のコンマ(Po)を回した字は ⸲(U+2E32)のほう
.˙U+02D9DOT ABOVE中国語の軽声を示す記号。点そのものに向きが無いので、Unicode に「回した点」という字は無い
_‾U+203EOVERLINE上に引く線であって、回した下線ではない

とくに ǝ(U+01DD)と ə(U+0259)は、ほとんど見分けがつきません。 それでも Unicode は「シュワー(あいまい母音)の用途はすべて U+0259 を使うこと」とはっきり書いていて、U+01DD のほうはナイジェリアの文字として説明されています。見た目が同じでも、役目が違えば別の字── これは逆さま文字に限らず、文字コード全体の考え方です。

Unicode に字があることと、この端末で見えることは別です

ここが、逆さま文字を人に送るときにいちばんつまずくところです。Unicode は「この番号はこの字」と決めているだけで、その字をどう描くかはフォントの仕事です。 フォントに絵が入っていない字は□(豆腐)になります。

古くからある字ほど、たいていのフォントに入っています。 発音記号の ɐ や ʇ は Unicode 1.1(1993年)からある字です。 いっぽう ꞁ(回した l・U+A781)は Unicode 5.1、Ʞ(回した K・U+A7B0)は 7.0、↊ ↋(回した2と3)は 8.0(2015年)で、入っていないフォントのほうが多いかもしれません。

上のボタンを押すと、いま見ているこの端末で調べられます。見えないところに1字ずつ実際に描いてみて、絵が無いことが確実な符号位置を描いたときと同じ見た目になるかを比べます。 同じなら、その字の絵はこの端末に入っていません。

持ち帰ってほしいのはここです。□が出たとき、文字が壊れたわけではありません。データはそのまま残っていて、絵が見つからなかっただけです。 コピーして別の端末に貼れば、 ちゃんと見えることがあります。 これは逆さま文字だけの話ではなく、見たことのない字が□で出たときにいつでも使える見立てです。

字の正式名・符号位置・使いみちは、Unicode Consortium が配っているUnicodeData.txt(新しいタブで開きます)とNamesList.txt(新しいタブで開きます)から取っています。 いつの版で追加されたかは同じところの DerivedAge.txt、 区画の名前は Blocks.txt です。 この表に出てくる97字ぶんの行をそのまま写して置いてあり、単体テストが名前の1字までを突き合わせています。 注記が無い字には、使いみちを書いていません(作り話で埋めないためです)。