文字を入れ替えても読めてしまう
- いまの崩し方
- 単語の中を入れ替える(最初と最後の字はそのまま)有名な話そのものです。語の最初と最後の字は動かさず、その間だけを入れ替えます。3文字以下の語は真ん中が1文字しか無いので、どうやっても変わりません。
- 使っている種
- 1この数を書き留めれば、同じ崩し方をもう一度出せます
元の文章と、崩した文章
元の文章
The children were reading a very interesting story about elephants and mountains yesterday morning.
崩した文章
The chelrdin wree ridaeng a vrey irttieensng sroty auobt eatplnehs and miuonnats ydtaesery mrninog.
入力欄の中身は、そのままです。元の文章はいつでもここに残ります。崩した文章から元に戻す計算はできない(真ん中の並べ方が何通りもある)ので、 並べて置いておくことが、そのまま「戻せること」になります。
語ごとに、何が起きたか
- 語の数
- 14語文字の種類(ラテン文字・ひらがな・カタカナ・漢字)が変わったところで切っています。 これはこのページが決めた素朴な規則で、本当の単語の切れ目とは違うことがあります
- 入れ替えようが無かった語
- 3語3文字以下が3語、真ん中が全部おなじ字のものが0語。最初と最後を残すと、真ん中に2文字以上ないと動かせません
- 実際に変わった語
- 11語変わりうる11語のうち11語。残りの0語は、入れ替えた結果たまたま元と同じ並びになりました
| 元の語 | 崩したあと | 文字数 | 真ん中の並べ方 | どうなったか |
|---|---|---|---|---|
| Theラテン文字 | The | 3文字 | 1通り | — 3文字以下(真ん中が1文字しか無い) |
| childrenラテン文字 | chelrdin | 8文字 | 720通り | ✓ 変わった |
| wereラテン文字 | wree | 4文字 | 2通り | ✓ 変わった |
| readingラテン文字 | ridaeng | 7文字 | 120通り | ✓ 変わった |
| aラテン文字 | a | 1文字 | 1通り | — 3文字以下(真ん中が1文字しか無い) |
| veryラテン文字 | vrey | 4文字 | 2通り | ✓ 変わった |
| interestingラテン文字 | irttieensng | 11文字 | 45,360通り | ✓ 変わった |
| storyラテン文字 | sroty | 5文字 | 6通り | ✓ 変わった |
| aboutラテン文字 | auobt | 5文字 | 6通り | ✓ 変わった |
| elephantsラテン文字 | eatplnehs | 9文字 | 5,040通り | ✓ 変わった |
| andラテン文字 | and | 3文字 | 1通り | — 3文字以下(真ん中が1文字しか無い) |
| mountainsラテン文字 | miuonnats | 9文字 | 2,520通り | ✓ 変わった |
| yesterdayラテン文字 | ydtaesery | 9文字 | 2,520通り | ✓ 変わった |
| morningラテン文字 | mrninog | 7文字 | 60通り | ✓ 変わった |
よくある質問
「最初と最後の字さえ合っていれば読める」というのは本当ですか?
このページでは、本当かどうかを決めません。この話は「◯◯大学の研究によると」という枕詞が付いた文章として世界中に広まりましたが、その研究にたどりつけませんでした。一次資料を確かめられていないので、大学の名前も研究の名前もここには書きません。かわりに、確かめられることだけを扱います。たとえば「3文字以下の言葉は、この規則ではどうやっても変わらない」ことや、「文字の数は増えも減りもしない」ことは、この道具の上で誰でも数えて確かめられます。
なぜ日本語だとうまくいかないのですか?
理由は3つあります。1つめは、日本語には単語の区切り(スペース)が無いことです。どこからどこまでが1語かを、読む側が決めるしかありません。2つめは、漢字が1字で語になることです。「山」の中を入れ替えようとしても、入れ替える中がありません。3つめは、仮名の1字が「子音+母音」でひとまとまりになっていることです。ローマ字の1字はふつう子音か母音のどちらか1つぶんなので、入れ替わる単位が違います。実際に、このページの日本語の例文は16語のうち14語(88パーセント)が3文字以下で、1文字も動きませんでした。
3文字の言葉が変わらないのは、どうしてですか?
最初と最後の字を動かさない決まりなので、入れ替えられるのは真ん中だけです。3文字の言葉の真ん中は1文字しかないので、並べ方は1通りしかありません。2文字や1文字なら真ん中そのものがありません。4文字になってようやく真ん中が2文字になり、並べ方が2通り(元のままか、入れ替えるか)になります。
崩した文章を、元に戻せますか?
計算では戻せません。真ん中の並べ方は何通りもあって、崩したあとの文字だけを見ても、どれが元だったか決められないからです。このページの「ひらがなだけ」の例文では、いちばん長い語だけで並べ方が7,602,818,775,552,000通りありました。だからこの道具は、崩した文章のすぐ上に元の文章を必ず並べて出し、入力欄の中身も書き換えません。ただし種(たね)を書き留めておけば、同じ文章から同じ崩し方をもう一度出すことはできます。
貼った文章は、どこかに送られますか?
送られません。計算はすべてあなたのブラウザの中だけで終わります。送っていないことは、ブラウザの開発者ツールを開いて通信の記録を見れば、自分で確かめられます。
数字が入れ替わらないのは、なぜですか?
並びを崩すと別の数になってしまうからです。「2026」を入れ替えて「2062」にすると、見た目が崩れるのではなく意味が変わります。この道具は「文字の集合は変えずに並びだけを崩す」ものなので、意味そのものが変わる崩し方はしません。記号や空白も同じ理由で、そのまま残します。
「語」の区切りは、どうやって決めているのですか?
文字の種類(ラテン文字・ひらがな・カタカナ・漢字)が変わったところで切っています。これはこのページが決めた素朴な規則で、本当の単語の切れ目とは違うことがあります。たとえば「食べた」は「食」と「べた」に割れてしまいます。それでもこの規則にしているのは、誰でも同じように数え直せるからです。辞書を使って区切る仕組みもありますが、その結果は使っている機械やブラウザによって変わることがあり、画面に出ている数を読者が確かめられなくなります。
文章を貼って、わざと崩してみるページです。単語の最初と最後の字はそのままにして、中だけを入れ替えます。英語と日本語の両方で試せます ── 結果はまるで違います。
有名な話ですが、出どころはたどれません
「単語の最初と最後の文字さえ合っていれば、中がぐちゃぐちゃでも読める」という話は、 とても有名です。たいてい「◯◯大学の研究によると」という枕詞が付いた文章の形で、 メールや SNS で世界中に回りました。
ところが、その研究にたどりつけません。このページを作るときに探しましたが、元になった論文を確かめられませんでした。確かめられていないものは、確かめられていないと書きます。だからこのページには、大学の名前も、研究の名前も、研究者の名前も書きません。 「よく知られた話だが、出どころはたどれない」 ── いまのところ言えるのは、そこまでです。
よく一緒に語られる「人の脳は単語を丸ごと見ているから読める」という説明も、このページでは書きません。読む仕組みの話は確かめていないので、書けば、確かめていないことを書いたことになります。
では何なら書けるのか。崩し方の規則そのものの性質です。 こちらは論文を探さなくても、字を数えれば誰でも確かめられます。 下の3つの節は全部そういう話で、数字はすべて上の道具と同じ計算から出しています。 本文に手で書いた数字はひとつもありません。
3文字以下の言葉は、この規則では絶対に変わりません
最初と最後を動かさないので、入れ替えられるのは真ん中だけです。 ということは、真ん中が1文字以下の言葉はどうやっても変わりようがないことになります。
| 言葉の文字数 | 真ん中の文字数 | 真ん中の並べ方 |
|---|---|---|
| 1文字 | 0文字 | 1通り |
| 2文字 | 0文字 | 1通り |
| 3文字 | 1文字 | 1通り |
| 4文字 | 2文字 | 2通り |
| 5文字 | 3文字 | 6通り |
| 6文字 | 4文字 | 24通り |
| 7文字 | 5文字 | 120通り |
| 8文字 | 6文字 | 720通り |
| 9文字 | 7文字 | 5,040通り |
| 10文字 | 8文字 | 40,320通り |
1文字から3文字までは、どれも1通りです。1通りしかないというのは、入れ替えても必ず元のままという意味です。 4文字でようやく2通りになり、ここではじめて「変わるか、変わらないか」の2択が生まれます。 つまり4文字の言葉は、崩そうとしても半分は元のまま出てくるわけです。
真ん中に同じ字が並んでいるときも、通り数は減ります。上の道具の表に「真ん中の並べ方」の欄があるので、自分の文章で確かめられます。 同じ字があると並べ方が減る仕組みそのものは、アナグラム(文字の並べ替え)のページで詳しく扱っています。
⭐ 日本語でやると、うまくいきません
この話は、もともと英語の話です。同じことを日本語でやると、次の3か所で止まります。上の道具の「ためす文をえらぶ」で、実際に見比べられます。
1つめ ── 日本語には、単語の区切りがありません
英語はスペースで語が切れています。ところが日本語には、それがありません。 だから「どこからどこまでが1語か」を、読む側が決めるしかない。 このページは文字の種類が変わったところで切っていますが、 これはこのページが決めた素朴な規則で、本当の単語の切れ目とは違うことがあります (「食べた」は「食」と「べた」に割れます)。
それがいちばんはっきり出るのが、ひらがなだけで書いた文です。 文字の種類が最後まで変わらないので、文がまるごと1つの語になります。 このページの例文だと、読点の前後で切れた2語しか取れず、 長いほうは21文字もあります。 ここを入れ替えると、文全体がまぜこぜになります。
2つめ ── 漢字は、1字がそのまま語です
漢字は1字で意味を持つので、「山」の中を入れ替えようとしても、入れ替える中がありません。 漢字とかなが混ざった日本語の文は、切ってみると短い語ばかりになります。実際、このページの日本語の例文は16語のうち14語(88パーセント)が3文字以下で、1文字も動きませんでした。
同じ規則を英語の例文にかけると、3文字以下は14語のうち3語(21パーセント)だけで、残りの11語が入れ替わります。同じ道具を通しているのに、動く語の割合がまるで違うわけです。
| 例文 | 語の数 | 3文字以下 | 入れ替えられる語 | いちばん長い語 |
|---|---|---|---|---|
| 英語 | 14語 | 3語(21%) | 11語 | 11文字 |
| 日本語 | 16語 | 14語(88%) | 2語 | 6文字 |
| ひらがなだけ | 2語 | 0語(0%) | 2語 | 21文字 |
既定の種(1)で「単語の中を入れ替える(最初と最後の字はそのまま)」にかけたときの実測です。この表の数は、種を変えても動きません(語の切れ方と文字数だけで決まるため)。 種によって変わるのはどう並び替わるかのほう、つまり崩れた形だけです。
3つめ ── 仮名の1字は、子音と母音がひとまとまりです
ローマ字の1字は、ふつう子音か母音のどちらか1つぶんです。 ところが仮名の1字は、「か」= k と a のように、子音と母音が合わさって1つになっています。
だから入れ替わる単位そのものが違います。 英語でアルファベットを入れ替えるのは音の部品を入れ替えることですが、 かなを入れ替えるのは音のまとまりごと入れ替えることになります。これは文字の作りの話であって、読む人の頭の中の話ではありません。頭の中で何が起きているかは、このページでは扱いません。
この3つは「日本語では読めない」と言っているのではありません。 言っているのは「英語で成り立っている前提が、日本語ではそろわない」ことです。 読めるかどうかは、上の道具で自分の文章を崩して、自分で決めてください。 それができるようにするのが、このページの仕事です。
最初と最後を残しても、別の言葉になってしまうことがあります
こちらは読めるかどうかとは別の話で、戻せるかどうかの話です。 英語には、最初と最後が同じで、真ん中を並べ替えただけの、別の実在する単語の組がいくつもあります。
| 片方 | もう片方 | 意味 |
|---|---|---|
| form | from | かたち / 〜から |
| salt | slat | 塩 / 細い板 |
| calm | clam | おだやか / 二枚貝 |
| board | broad | 板 / はば広い |
| trail | trial | 小道 / ためすこと |
| dairy | diary | 乳製品 / 日記 |
| sacred | scared | 神聖な / こわがった |
| united | untied | 1つになった / ほどけた |
たとえばformを崩すとfromになります。どちらもf で始まり m で終わり、使っている字も同じです。 つまり崩したあとの文字だけを見ても、元がどちらだったかは決まりません。 上の道具でそれぞれの語を入れてみると、実際にもう片方が出てきます。
だからこの道具は、崩した文章のすぐ上に元の文章を並べて出します。 入力欄の中身も書き換えません。計算では戻せない以上、並べて置いておくことが、 そのまま「戻せること」になります。2つの文章を1行ずつ突き合わせたいときは、テキストの差分のページが使えます。
種を書き留めれば、同じ崩し方をもう一度出せます
崩す場所は種(たね)から決めています。種が同じなら、同じ文章から何度でも同じ結果が出ます。 だから「この崩し方、面白いから見て」と人に渡すときは、文章と種の2つを伝えれば足ります。
種には好きな言葉も入れられます。言葉を入れると、 その言葉を32ビットの数に畳んだものが種になります。畳んだ数は画面に出しています ── 出さないと、同じ崩し方をもう一度出せているのかどうか、 読者の側から確かめられなくなるからです。
「打ち間違いを混ぜる(となりどうしを1か所だけ)」だけは、全部の語には起こしません。 およそ3語に1語だけです。 全部の語を打ち間違えたら、それはもう打ち間違いではなく別の崩し方だからです。この割合は、出典のある数字ではなく、このページが決めた値です。 どの語が変わったかは表に出ているので、数えて確かめられます。
貼った文章は、どこにも送りません
この道具の計算は、すべてあなたのブラウザの中だけで終わります。入れた文章がどこかへ送られることはありません。 送っていないことは、ブラウザの開発者ツールを開いて通信の記録を見れば、自分で確かめられます(こちらが「送っていません」と言うより、そのほうが確かです)。
崩す文章は3種類の例文から選べるようにしてあるので、 自分の文章を入れなくても、まず動きを見ることができます。 文字の数え方そのものが気になったときは、文字数カウントのページに、 書記素(人が「1文字」と思う単位)の話を書いています。
このページが数えている「1文字」は書記素です。 絵文字の国旗や肌の色のように、複数の符号が集まって1文字になっているものを 途中で割らないための単位で、割ってしまうと元には無かった別の絵文字が生まれて、 「文字の集合は変わらない」というこのページの土台が崩れます。 並べ方の通り数・語の数・パーセントを含め、この本文に出ている数字はすべて上の道具と同じ計算から作っていて、手で書いたものはありません。