調べて分かる道具箱

歴史

昔のことは、今の数と言葉に直すと比べられます。

このジャンルには、昔の暦や時刻、お金、仮名遣いを今の形に直す道具を集めました。西暦を和暦に、年を世紀と時代に、江戸の時刻を今の時刻に、昔の1円を今の円に直し、歴史的仮名遣いは今の仮名遣いの候補を並べます。直すときの物差しは道具ごとに違い、昔の1円は物価の指数、江戸の時刻は国立天文台の定義を使います。

昔の形を、今に残る資料で見る道具もあります。信号機は1919年の木の板の「トマレ」「ススメ」から今の法令の「青色の灯火」まで、古墳は文化庁の表の件数と上から見た形を、北斎は『略画早指南』の手本が円や四角から組み上がる様子を見せます。

この分野の道具(14本)

同じ日に、国ごとに違う日付がついていた

1582年、ローマ教皇の勅書は、暦を改めて、10月4日の次の日を10月15日にすると決めました。同じ2日を日本の暦で見ると、天正10年9月18日の次が9月19日で、日付はいつもどおり1日ずつ進んでいます。

イギリスが同じ切り替えをしたのは1752年です。法律は9月2日の次の日を9月14日とし、11日を飛ばしました。曜日は水曜日の次が木曜日と続いたままで、1752年は合わせて355日の年になりました。

時代の境目は、考え方の数だけある

鎌倉時代がいつ始まったかには、辞典が挙げる説が5つあります(1180年・1183年・1185年・1190年・1192年)。どの年にも当時の記録に残る出来事があり、どれを始まりと見るかで、始まりの年が変わります。

18の時代のうち、辞典どうしで始まりの年がそろうのは、奈良時代の710年と、明治から後の時代だけです。だから「西暦で何時代?」は、境目にあたる年を入れると、重なる時代をどれも並べて出します。

0年が無いので、年の引き算が1年ずれる

西暦では、紀元前1年の次の年がそのまま紀元1年で、0年が無い数え方です。そのため、1世紀は1年から100年まで、20世紀は1901年から2000年まで、21世紀は2001年から2100年までを指します。

数学の計算では0があるほうが便利なので、天文学では、紀元前1年を0年、紀元前2年を−1年というように、紀元前の年を数えます。紀元前n年は、1−n年にあたります。国立天文台の暦のデータも、紀元元年の前年を0年にしていて、紀元前1年とする数え方とは1年ずつ差が出ると説明されています。

この0年を使うと、紀元前と紀元後をまたぐ年の差が引き算で出せます。たとえば紀元前5年は−4年なので、紀元前5年の初めから紀元5年の初めまでは 5−(−4)=9年です(計算)。紀元前と紀元後の数をそのまま足して10年とすると、1年多くなります。

昔のお金を、今のお金と並べて見る

昔の1円が今の何円にあたるかは、物価の物差しで割り戻して出します。ところが物差しは2本あります。消費者物価指数は店で売られるモノとサービスの値段を、企業物価指数は企業どうしで取引されるモノの値段をもとにしています。1947年からの年は、どちらの物差しで測るかで答えが変わります。

物差しで1円を直すほかに、品目の値段を昔と今で並べて比べる道具もあります。その道具が使う小売物価統計の値段は東京都区部の円の値段、消費者物価指数は全国の物差しで、量が変わった年は倍率を出さずに変わった年と中身を示します。何倍になったかの一言より、どの数をどの数で割ったかが分かるほうが、あとから確かめられるからです。

昔に出たお札の中には、今も使えるものがあります。日本銀行は「1885年(明治18年)に日本銀行として初めて銀行券(お札)を発行してから、現在までに56種類の銀行券を発行しています」と書き、そのうち「25種類の銀行券が有効です」としています。財務省の一覧に並ぶ今も使えるお札の発行の年を比べると、いちばん早いのは明治18年の旧壱円券です。

こういうときは、これ

昭和何年か知りたい
和暦・西暦月日まで入れるので改元の年も正しく出ます
その年が何時代か知りたい
西暦で何時代?境目の年は重なる時代をどれも並べます
昔のお金が今のいくらか知りたい
昔の1円は今の何円1947年からは物価の物差しを2本並べます
今年の干支を知りたい
干支切り替わりを元日・立春・旧正月から選べます
古い仮名づかいを今の読み方にしたい
歴史的仮名遣いの読み方告示の付表の行で区切って候補を並べます