調べて分かる道具箱

台風の予報円の見方

予報円の半径(架空の例・つまみは50kmずつ動きます)

200km

暴風域の半径(架空の例・つまみは20kmずつ動きます)

80km
現在+24時間+48時間

予報円は、中心が入る確率が70%になるように半径が決められています(この例は半径200km)

円の外は3個 = 10回に3回

中心が来うる広さ
半径が 2倍 = 中心が来うる広さは 4倍
暴風警戒域
暴風警戒域の半径は 280km = 予報円 200km + 暴風域 80km

このページはいまの台風の実況・進路は扱いません。上の図は、つまみで作った架空の円です。

予報円の半径ごとの、広さの倍率の早見表
問い答え
半径50kmの予報円は、広さが半径100kmの何倍?0.25倍
半径100kmの予報円は、広さが半径100kmの何倍?1倍
半径150kmの予報円は、広さが半径100kmの何倍?2.25倍
半径200kmの予報円は、広さが半径100kmの何倍?4倍
半径300kmの予報円は、広さが半径100kmの何倍?9倍
半径400kmの予報円は、広さが半径100kmの何倍?16倍
半径500kmの予報円は、広さが半径100kmの何倍?25倍

広さの倍率は「半径の比の2乗」で計算しています(円の面積の式)。

予報円は、台風の中心が来ると予想される範囲を示す円で、 進む道を示す線ではありません。半径は中心が入る確率がおよそ70%になるように決められていて、円が大きいほど進路がまだ定まっていないことを表します。 上の道具で半径を動かすと、中心が来うる広さと暴風警戒域の関係が図で確かめられます。

予報円ってなに?

気象庁は予報円を、「台風の中心が到達すると予想される範囲」と説明しています。予報した時刻に、この円の中に台風の中心が入る確率は およそ70%です。予報円や台風を表す記号は、天気図の記号の中にも描かれます。

気象庁「台風情報の種類と表現方法」(新しいタブで開きます)

円の大きさと、進路の不確かさ

予報円の半径は、過去の進路予報の誤差のおよそ70%が入るように、統計から先に決められています。円の大小によらず、 中に入る確率はいつも同じおよそ70%で、 大きい円ほど進路がまだ定まっていないことを表しています。

気象庁「台風進路予報の改善について」(新しいタブで開きます)

予報円は、年々小さくなってきた

予報円の半径は、台風の進路予報の精度が上がるたびに、気象庁が何度も見直してきました。2019年6月の見直しでは、最新の進路予報を使って半径を計算し直した結果、「これまでよりも平均して約20%小さくすることが可能となりました」と気象庁は発表しています。

見直しは2023年6月26日にもありました。3日(72時間)先より先の予報円が、とくに絞り込まれました。円が小さくなるのは、円の描き方が変わったからではなく、台風の進路をより正確に読めるようになったからです。

いまの予報円の正確な半径の表は、気象庁の公表資料から見つけられませんでした。だからこの道具は決まった実物の値ではなく、半径をつまみで自由に動かして、大きさと確率の関係だけを確かめられる形にしています。気象庁「台風進路予報の改善について」(新しいタブで開きます)

暴風警戒域 = 予報円 + 暴風域

暴風警戒域は、「台風の中心が予報円内に進んだ場合に暴風域に入るおそれのある範囲」です。予報円の半径に、暴風域の半径のぶんを足した範囲と考えると分かりやすい形になります。 実際の暴風域の円の中心は、台風の中心とずれることがあるため、 上の図の同心円は仕組みを見せるための単純化です。 台風が近づく日は、潮位が表の値よりずっと高くなることがあります(高潮)。

気象庁「台風予報の図表示方法の指針」(新しいタブで開きます)

中心を結ぶ線は、進む道ではない

いくつかの時刻の予報円の中心を線で結んで表示することがありますが、 気象庁は「予報には誤差があり、台風が予報円の中心を結ぶ線の上を通るとは限りません。」と、その解説の仕方まで示しています。

上の図の×印も、その考え方に合わせた固定の位置です。

何日先まで発表されるか

気象庁は、5日(120時間)先までの台風の進路予報を、24時間刻みで6時間ごとに発表しています。 上の図の3つの円(現在・24時間後・48時間後)は、そのうちの一部だけを示した見本です。 台風そのものの雲の渦を見分ける話は、雲の見分け方のページで扱っています。

実際の誤差は、日を追うごとに大きくなる

気象庁は毎年、実際の台風進路予報がどれだけ外れたか(誤差)を集計して公表しています。2025年の平均は次のとおりで、先の日にちほど大きく外れています。

1日先
66km
2日先
104km
3日先
180km
4日先
304km
5日先
512km

5日先の誤差は、1日先の誤差のおよそ7.76倍です。先まで見るほど、外れ方は少しずつではなく大きく開いていきます。2023年の5日先の誤差は356kmでしたが、2025年は512kmでした。この数字はその年に出した予報すべての平均なので、年ごとの値は、その年に来た台風によって変わります。

この年平均誤差は「平均」で、予報円の半径(中心が入る確率がおよそ70%になるように決めた値)とは違う数字です。予報円は、平均より広く外れを見込んで大きく作られています。気象庁「台風進路予報の年平均誤差の一覧表」(新しいタブで開きます)

よくある質問

予報円とは何ですか?

台風の中心が到達すると予想される範囲です。気象庁は「台風の大きさの変化を表すものではなく、台風の進路予報の不確実性を表すものです」と説明しています。

台風は予報円の中心を通るのですか?

通るとは限りません。気象庁自身が「予報には誤差があり、台風が予報円の中心を結ぶ線の上を通るとは限りません。」と、解説での言い回しまで示しています。

予報円が大きいのはどういう意味ですか?

気象庁は、中心が入る確率がおよそ70%になるように半径を決めています。だから円の大小によらずその確率はいつも同じで、変わるのは進路がどれだけ定まっているかのほうです。気象庁は「予報が適中しやすい状況で小さく、適中しにくい状況で大きくすることで予報の信頼度を表現しています」と説明しています。

予報円の70%という確率は何の確率ですか?

予報した時刻に、台風の中心がその円の中に入る確率です。半径は、過去の進路予報の誤差のおよそ70%が入るように、統計から求めています。気象庁の用語集は「およそ70%である」と書いていて、ちょうど70%とは言い切っていません。

暴風警戒域と予報円は何が違うのですか?

暴風警戒域は「台風の中心が予報円内に進んだ場合に暴風域に入るおそれのある範囲」です。予報円に暴風域のぶんを足した範囲と考えると分かりやすい形になります。

予報円に「信頼度」はありますか?

台風の進路予報では、信頼度は予報円の大きさで表されます。A・B・Cのような階級は、台風の進路予報としては発表されていません。A・B・Cの信頼度があるのは週間天気予報(3日目以降の降水の有無)で、こちらは別のものです。

いまの台風の進路はこのページで分かりますか?

分かりません。このページは見方だけを説明していて、実況や進路の予報は扱っていません。台風の最新の情報は気象庁が発表しています。