調べて分かる道具箱

天気記号の一覧(日本式21種)

天気(21種)

天気を選ぶ

風向(16方位)── 風が吹いてくる方向

風向を選ぶ

風力(0〜12)── 羽根の本数がそのまま風力

風力を選ぶ
例を入れる
晴・北西の風・風力3↑ 北気温 ℃12気圧 hPa1013
図が画面に収まらないときは、図の中だけ横に動かせます。

この記号の読み方

天気
晴(はれ)。円の中に、たての線が1本。
風向
北西(ほくせい)の風。棒は風が吹いてくる北西の側へ伸びていて、風そのものは北西から南東へ向かって吹いています。
風力
羽根は右に3本、合わせて3本なので風力3。風速でいうと 3.4m/s以上 5.5m/s未満。目安は「木の葉や細かい小枝がたえず動く。軽い旗が開く。」
気温と気圧
左が気温(12℃)、右が気圧(1013hPa)です。 気象庁の解説が「右に気圧、左に気温を書くよ」と書いているとおりの並びで、逆に書いてある解説がネット上に複数あります。

◎(二重丸)はくもり、○(丸)は快晴です。 日本式の21種を、気象庁の資料のとおりに並べました。 天気・風向・風力を選ぶと、天気図に書く記号が1つに組み上がります。

矢羽根は、本数を数えるだけで風力が分かります

天気図の丸から伸びる棒は風向、そこに生えている羽根は風力です。 気象庁の解説には「矢羽の数が風力(風の強さ)を表しているよ」と書かれています。 つまり数えた本数が、そのまま風力です。

面白いのは7本目からの生え方です。 羽根は右側に6本までしか生えません。右が満杯になると、7本目からは左側に生えます。 だから風力12は右6本・左6本。 風力7以上の記号がY字に見えるのは、 左右の一番上に長い羽根が1本ずつ立つからです。

図は上を北にして立てています(=北風のとき)。 一番上の羽根だけが長く、残りは短く描きます。

風力0の矢羽根は、描きません

風力0の描き方は、一次資料で確かめられませんでした。気象庁の解説に載っている風力階級の表は風力1から始まっていて、 0の行そのものがありません。 棒だけ引くのか、丸のまま何も足さないのか、どこにも書かれていないのです。

そこでこのページは、風力0のときは矢羽根を描かず、「静穏(0.3m/s未満)」と文字で出すことにしました。推測で図を描くと、まちがいを教えることになるからです。 上の道具で風力0を選ぶと、実際にそうなります。

国際式の矢羽根は、まったく別のきまりです

同じ「矢羽根」でも、国際式が表しているのは風力ではありません。 気象庁の「国際式の天気記号と記入方式」(新しいタブで開きます)は、「風向は36方位で示し、風速は5ノット単位(2捨3入)で示す。即ち、短矢羽は5ノット、長矢羽は10ノット、旗矢羽は50ノットを示す。」と書いています。

つまり国際式は風速(ノット)で、しかも方位は36方位(日本式は16方位)。「長い羽根が風力2、短い羽根が風力1」という説明は、一次資料には見あたりませんでした。日本式で数えるのは本数だけです。

天気の種類の数も違います。気象庁の予報用語のページは「気象庁では国内用として、次の15種類に分けているが、国際的には96種類が決められている」と書いています。国際式の96種はこのページでは描きません ── 数が多いうえ、原典の表がそのまま公開されているので、気象庁の一覧(新しいタブで開きます)を見るのが確実です。

⭐ 気温は左、気圧は右です

丸のとなりに書く2つの数のうち、左が気温、右が気圧です。 気象庁の解説に「丸の中に天気記号を、右に気圧、左に気温を書くよ」とそのまま書かれています。

ここは、ネット上に逆に書いてある解説が複数あります。このページは気象庁の記述に従っています。 覚え方としては、気圧は1013のようにけたが多くなりやすいので、けたの多いほうが右と覚えると取り違えません。

風向は「風が吹いてくる方向」です

北風は、北へ吹く風ではありません。北から吹いてくる風です。気象庁の解説は「風が吹いてくる方向を『風向』と言うよ」、「例えば、北から南に向かう風を北風と言うんだ」と書いています。

だから天気図では、棒は風が吹いてくる側へ伸びます。 北風なら丸から上(北)へ伸びて、風そのものは南へ向かって進んでいます。矢印のように進む先を指しているのではないところが、 いちばん取り違えやすいところです。

方位は16方位。東・西・南・北の4つに、北東・南東・南西・北西の4つ、 さらに北北東・東北東…と間を割った8つを足して16です。 気象庁の解説も「・・・なんと16種類!」と書いています。国際式は36方位なので、そこも別のきまりです。

21種の記号は、円の中身だけが違います

日本式の天気記号は全部で21種。どれも同じ大きさの円から始まります。 ぬりつぶすのか、線を引くのか、中に何を入れるのか ── 変わるのは円の中身だけです。 だから遠目には全部同じ丸に見えて、近づくと違いが分かります。

本物の天気図は白い紙に黒で刷られています。 このページの図はまわりの文字と同じ色で描いているので、 暗い配色で見ているときは黒と白が入れかわって見えます(ぬりつぶしたところが明るく出ます)。形と位置は同じです。

「ッ」「ニ」「キ」は、円の外の右下に付きます

21種のうち6種には、円の外側の右下に 小さいカタカナが付いています。意味は3つだけです。

ッ
強し(同じ天気の、強いほう)
ニ
にわか(降ったり止んだりする、しゅう雨性のもの)
キ
霧(霧雨の「霧」)

たとえば黒くぬった丸は雨ですが、ッが付けば雨強し、ニならにわか雨、キなら霧雨。 付くのは雨強し・にわか雨・霧雨・雪強し・にわか雪・雷強しの6種です。 必ず円の外に置きます。中に入れると、円の中身で決まる天気そのものと見分けがつかなくなるからです。

みぞれの記号は、雨と雪を重ねた形です

みぞれは、雨と雪が混ざって降るものです。記号のほうも、そのまま雨と雪を重ねた形になっています ── 下半分が黒いのは雨と同じ、上半分の斜めの線は雪の線と同じです。

気をつけたいのは雷で、こちらは下半分が黒く、上半分に何も無い形です。みぞれとの違いは、上半分の斜線2本だけ。 天気図でいちばん見まちがえやすい組み合わせです。

あられとひょうも同じ関係で、まったく同じ三角形が入っていて、白ぬきならあられ、黒ぬりならひょう。 氷の粒が大きくて重いほうが黒、と覚えられます。

やってみる

1問目 / 全7問

天気図の丸のとなりに書く数。左は気温と気圧のどちらですか?

よくある質問

二重丸の天気記号は何ですか?

曇(くもり)です。日本式の天気記号は21種すべてが同じ大きさの円で始まり、円の中身だけが違います。快晴は「円だけ。中に何も無い」、晴は「円の中に、たての線が1本」、曇は「二重丸。内側の円は外側のおよそ半分」。気象庁の「天気記号解説(日本式)」に並ぶ名前の順も、快晴・晴・曇です。

晴れ・くもり・雨の天気記号はどれですか?

晴は「円の中に、たての線が1本」、曇は「二重丸。内側の円は外側のおよそ半分」、雨は「全面をぬりつぶした円」です。快晴は「円だけ。中に何も無い」。雨の円の右下に小さい「ッ」が付けば雨強し、「ニ」ならにわか雨、「キ」なら霧雨で、雪も同じ付け方です。

日本式の天気記号は何種類ありますか?

21種類です。快晴・晴・曇・雨・雨強し・にわか雨・霧雨・雪・雪強し・にわか雪・みぞれ・あられ・ひょう・雷・雷強し・霧・煙霧・ちり煙霧・砂じんあらし・地ふぶき・天気不明の21種で、気象庁の「天気記号解説(日本式)」に並んでいるとおりです。どれも同じ大きさの円から始まり、中身だけが違います。

矢羽根の本数は何を表していますか?

風力そのものです。気象庁の解説に「矢羽の数が風力(風の強さ)を表しているよ」と書かれています。数えた本数がそのまま風力なので、7本なら風力7です。右側は6本までで、6本で満杯になると左側に生えはじめます。だから風力12は右6本・左6本になります。

気温と気圧は、どちらを左に書きますか?

気温が左、気圧が右です。気象庁の解説に「丸の中に天気記号を、右に気圧、左に気温を書くよ」とあります。ネット上にはこれを逆に説明しているページが複数あるので注意してください。気圧は1013のように4けたになりやすいので、けたの多いほうが右と覚えると間違えません。

「北風」は北へ吹く風ですか、北から吹く風ですか?

北から吹いてくる風です。気象庁の解説が「風が吹いてくる方向を風向と言うよ。例えば、北から南に向かう風を北風と言うんだ」と書いています。だから天気図では、矢羽根の軸は風が吹いてくる側へ伸びます。北風なら丸から上(北)へ伸び、風そのものは南へ向かって吹いています。風向は16方位で表します。

円の右下に付く小さい「ッ」「ニ」「キ」は何ですか?

天気を細かく言い分けるための文字で、ッが「強し」、ニが「にわか」、キが「霧」です。黒くぬった丸(雨)にッが付けば雨強し、ニが付けばにわか雨、キが付けば霧雨になります。この3文字は必ず円の外側の右下に置き、円の中には入れません。付くのは雨強し・にわか雨・霧雨・雪強し・にわか雪・雷強しの6種です。

国際式の天気記号とは何が違いますか?

別のきまりです。日本式は21種で矢羽根の本数が風力を表しますが、国際式は風向を36方位で示し、風速をノットで表します。気象庁によると短矢羽が5ノット、長矢羽が10ノット、旗矢羽が50ノットで、これは風力ではありません。天気の種類も、気象庁は「国内用として15種類に分けているが、国際的には96種類が決められている」と書いています。

「薄曇」の記号はどれですか?

日本式の21種に薄曇はありません。記号のうえでは曇に含まれます。薄曇は観測の「天気種類表」(15種)にはある区分で、雲量が9以上のうち上層の雲がいちばん多い状態を指します。21種と15種は目的の違う別の分類なので、同じものとして数えると合いません。ちなみに気象庁の予報用語では、薄曇りは予報のうえで「晴れ」として扱われます。

風力は、風速計ではなく「見た目」で決めるものでした

ここがいちばん面白いところかもしれません。 風力階級(ビューフォート風力階級)は、もともと測る道具が無くても風の強さを言えるように作られた目盛りです。 気象庁の『気象観測の手引き』(新しいタブで開きます)は、風速を「木の葉・木々の動きあるいは海面の状態から、『風力』として観測する」と書いています。

だから表に並んでいるのは、目で見て分かる様子です。 風力2は「顔に風を感じる。木の葉が動く」、風力6は 「大枝が動く。電線がなる。かさは、さしにくい」。かさがさしにくかったら風力6、というわけです。

気象庁風力階級表(『気象観測の手引き』表4-1)。地表物の状態は原文のまま
風力相当風速地表物の状態(陸上)
00.3m/s未満静穏。煙はまっすぐに昇る。
10.3m/s以上 1.6m/s未満風向は,煙がなびくのでわかるが,風見には感じない。
21.6m/s以上 3.4m/s未満顔に風を感じる。木の葉が動く。風見も動きだす。
33.4m/s以上 5.5m/s未満木の葉や細かい小枝がたえず動く。軽い旗が開く。
45.5m/s以上 8m/s未満砂ほこりが立ち,紙片が舞い上がる。小枝が動く。
58m/s以上 10.8m/s未満葉のあるかん木がゆれ始める。池や沼の水面に波がしらが立つ。
610.8m/s以上 13.9m/s未満大枝が動く。電線がなる。かさは,さしにくい。
713.9m/s以上 17.2m/s未満樹木全体がゆれる。風に向かっては歩きにくい。
817.2m/s以上 20.8m/s未満小枝が折れる。風に向かっては歩けない。
920.8m/s以上 24.5m/s未満人家にわずかの損害がおこる(煙突が倒れ,かわらがはがれる)。
1024.5m/s以上 28.5m/s未満陸地の内部で起こることはまれである。樹木が根こそぎになる。人家に大損害がおこる。
1128.5m/s以上 32.7m/s未満めったに起こらない。広い範囲の破壊を伴う。
1232.7m/s以上(原文が空欄)

「相当風速」は、開けた平らな地面から10mの高さの風速です。 手引きにも「地表や木の付近の風速とは異なることに注意が必要である」と注記があります。 風力12の「地表物の状態」は原文が空欄なので、ここも空けてあります。

同じ気象庁の資料が、2通りの書き方をしています

この表を作るときに、出どころによって数字が食い違うことに気づきました。

  • 『気象観測の手引き』表4-1 …… 風力2は「1.6m/s以上 3.4m/s未満」
  • 「天気記号解説(日本式)」の表 …… 風力2は「1.6〜3.3m/s」

この2つを混ぜると、3.3と3.4の間の風がどの風力にも入らなくなります。そこでこのページは手引きの「以上/未満」に統一しました。 こちらはある階級の上限が、次の階級の下限とぴったり同じなので、 穴が空きません。

では、どちらかが誤りなのでしょうか。そうではありませんでした。2つを全部並べて確かめると、解説の上限は、どの階級でも手引きの上限のちょうど0.1下になっています ── 1.6未満と1.5、3.4未満と3.3、5.5未満と5.4…と、風力1から11まで11段すべてそうでした。 つまり境目は同じで、小数第1位までに丸めて表示しているだけだったのです。 この検算そのものを単体テストにしてあります。

天気予報で「快晴」と言わないのは、決まりだからです

よく晴れた日でも、天気予報が「快晴」と言うのを聞いたことがないはずです。 これは偶然ではありません。 気象庁の予報用語(新しいタブで開きます)の「快晴」の項に、備考として「予報文には用いない」と はっきり書かれています。

快晴・晴・薄曇・曇の境目は、雲量── 空全体を10としたときに雲が占める割合 ── で決まります。

快晴雲量が1以下
気象庁の予報用語は「予報文には用いない」と書いている。天気予報で「快晴」と言わないのはこのため。
晴雲量が2以上8以下
空の8割が雲でも「晴」。10分の2から10分の8まで、かなり広い。
薄曇雲量が9以上で、上層の雲がいちばん多い
日本式の天気記号21種には無い(曇に含まれる)。予報では「晴れ」として扱う。
曇雲量が9以上で、中・下層の雲がいちばん多い
同じ雲量9以上でも、高いところの雲が多ければ薄曇、低いところの雲が多ければ曇。

空の8割が雲でも「晴」というのは、けっこう意外だと思います。 そして薄曇と曇の違いは、雲量ではなく雲の高さです。 どちらも雲量9以上で、高いところの雲が多ければ薄曇、低いところの雲が多ければ曇。 薄い雲ごしでも地面に物の影ができることが多いので、 気象庁は薄曇りを予報のうえでは「晴れ」として扱うと書いています。

21種と15種は、別の分類です

気象庁が天気を分ける表は1つではありません。 観測の「天気種類表」は15種で、こちらには薄曇があります。 いっぽう天気図に書く日本式の記号は21種で、薄曇はありません(曇に含まれます)。 かわりに21種には、15種に無い雨強し・にわか雨・雪強しのような降り方の区別が入っています。

目的が違うので、数を合わせようとしても合いません。「日本式21種=気象庁の天気15種」と等号で結んでいる説明を見かけたら、 そこは別の話だと思ってください。

また、21種すべてがどこでも観測されているわけでもありません。気象庁は「有人観測所の現在天気はww、自動観測所の現在天気はwawaの表を用います」と書いていて、人が見ている観測所と機械の観測所で使う表が違います。 実際、過去の気象データの天気欄の記号の説明(新しいタブで開きます)では、快晴・薄曇・砂じん嵐・高い地ふぶき・あられの欄が「自動観測」では「-」になっています。

出どころ。記号21種・矢羽根・風向・気温と気圧の並びは、気象庁「天気記号解説(日本式)」(新しいタブで開きます)から。風力階級表と天気種類表は同じく気象庁『気象観測の手引き』(新しいタブで開きます)の表4-1と表12-1で、「地表物の状態」は原文のまま載せています (読点が「,」なのも原文どおりです)。 雲量の境目と「予報文には用いない」は気象庁予報用語(新しいタブで開きます)、国際式については「国際式の天気記号と記入方式」(新しいタブで開きます)から取りました。図はすべて自分で描いたものです(原典の画像は1枚も使っていません)。 線の太さや羽根の角度など細かいところまで原典と厳密に同じではありませんが、本数・向き・左右の位置など意味を持つところは原典に合わせています。風力0の矢羽根だけは、一次資料で確かめられなかったので描いていません。