調べて分かる道具箱

統計の計算

平均値約 28.44
標準偏差約 4.92n で割る

基本の値

答えを丸める桁
基本の統計量
名前値
個数読めた数の個数(n)9
合計256
平均値合計 ÷ 個数約 28.44
中央値小さい順に並べた真ん中26
最頻値いちばん多く出てくる値26
最小値23
最大値39
範囲最大値 − 最小値16

四分位数と箱ひげ図

四分位数の求め方流儀によって答えが変わります。既定は日本の教科書の方法です

いまは教科書(学習指導要領)で計算しています(日本の中学2年で習う方法)。

教科書(学習指導要領)で求めた四分位数
第1四分位数小さい方から4分の124.5
第2四分位数中央値と同じ26
第3四分位数小さい方から4分の332
四分位範囲第3四分位数 − 第1四分位数7.5
箱ひげ図最小値 23第1四分位数 24.5中央値 26第3四分位数 32最大値 39平均値 28.44
箱の左端が第1四分位数、右端が第3四分位数、中の縦線が中央値です。ひげは最小値と最大値まで引いています (中学校で習う形。高校では外れ値のぶんを別に描くこともあります)。+の印は平均値です。 狭い画面では、図を横にスクロールできます。

四分位範囲の1.5倍より外側は 13.25 より小さい値 と 43.25 より大きい値です。このデータには、そこに当てはまる値はありません。

3つの流儀を並べる

同じデータを、3つの求め方で計算した結果です。中央値だけは、どの流儀でも同じ値になります。

四分位数の流儀ごとの比較
求め方第1四分位数中央値第3四分位数四分位範囲
教科書(学習指導要領)いま選んでいる求め方24.526327.5
Excel の既定(QUARTILE.INC)Excel の QUARTILE / QUARTILE.INC・NumPy の percentile の既定2526305
Excel の QUARTILE.EXCExcel の QUARTILE.EXC24.526327.5

散らばりの大きさ

分散の割り方既定は n。日本の高校(数学Ⅰ)で習うのはこちらです

いまはn で割るで計算しています。日本の高校(数学Ⅰ「データの分析」)で習うのはこちら。手元のデータそのものの散らばり。

n で割るで求めた分散と標準偏差
分散平均との差を2乗して平らにならした値約 24.25
標準偏差分散の平方根。元の数と同じ単位に戻る約 4.92

表の値は小数第2位で四捨五入しています (整数を選んだときは整数に)。丸めた値には「約」を付けているので、ちょうどの値なのか、 端数を落とした値なのかが見分けられます。

貼り付けた数はこの画面の中だけで処理します。

やってみる

1問目 / 全6問

1・2・3・4・5・6・7・8・9・10 の10個。日本の教科書の方法だと、第1四分位数はいくつですか。

よくある質問

四分位数が Excel と学校の答えで違うのはなぜですか?

四分位数の求め方が1つに決まっていないからです。中学校学習指導要領解説 数学編は「四分位数を求める方法として幾つかの方法が提案されているが、ここでは四分位数の意味を把握しやすい方法を用いる」と書いていて、日本の教科書はそのうちの1つを選んでいます。Excel の QUARTILE.INC は別の流儀なので、同じデータでも答えがずれます。1から10までの10個なら、教科書は第1四分位数が3、Excel の既定は3.25です。どちらかが間違いというわけではなく、流儀の違いです。

学習指導要領の四分位数は、どうやって求めるのですか?

まず全部を小さい順に並べて中央値を出し、その中央値でデータを前半と後半に二つに分けます。前半の中央値が第1四分位数、後半の中央値が第3四分位数です。データが奇数個のときは、真ん中の値をどちらの組にも入れません。解説の例(23、24、25、26、26、29、30、34、39)では、中央値が5番目の26、1番目から4番目の中央値24.5が第1四分位数、6番目から9番目の中央値32が第3四分位数になります。

分散は n で割るのですか、n−1 で割るのですか?

日本の高校(数学Ⅰ「データの分析」)で習うのは n で割るほうです。高等学校学習指導要領解説 数学編 理数編は「各データと平均値の差の2乗の和…これらのそれぞれをデータの総数で除した値」と書いています。この解説の全文を探しても「不偏」ということばは1回も出てきません。n−1 で割る不偏分散は、手元のデータを標本とみて、その裏にある母集団の分散を推定したいときに使うものです。目的が違うので、どちらかが正しいという話ではありません。

最頻値が2つ以上あるときはどうすればいいですか?

全部が最頻値です。1つに絞る決まりはありません。このツールも、いちばん多く出てくる値が複数あるときは全部並べます。逆に、どの値も1回ずつしか出てこないときは最頻値が決まらないので「—」と表示します。ここで0やいちばん小さい値を答えにすると、別の意味になってしまうからです。

箱ひげ図のひげは、どこまで引くのですか?

中学校で習う形では、最小値と最大値まで引きます。中学校学習指導要領解説 数学編は箱ひげ図を「最小値、第1四分位数、中央値、第3四分位数、最大値を箱と線(ひげ)を用いて一つの図で表したもの」と説明しています。高校の数学Ⅰでは外れ値を扱うので、四分位範囲の1.5倍より外側の値を点で描き、ひげはその手前までにする図も使われます。このツールの図は中学校の形で、外れ値は図の下に文字で示します。

四分位数や箱ひげ図は何年生で習いますか?

中学2年です。中学校学習指導要領解説 数学編に「第2学年では、これに加えて四分位範囲や箱ひげ図を学習する」とあります。その前段として、平均値・中央値・最頻値は小学6年、ヒストグラムと相対度数は中学1年、標本調査は中学3年です。分散・標準偏差・相関係数は高校の数学Ⅰで、中学校学習指導要領解説 数学編の全文には「分散」も「標準偏差」も1回も出てきません。

数の列を貼ると、平均値・中央値・最頻値から四分位数と箱ひげ図まで出します。 四分位数は求め方が1つに決まっていません。 だからこのページは、どの求め方で計算したかを必ず画面に書きます。

同じデータなのに、Excel と教科書で四分位数が違います

1・2・3・4・5・6・7・8・9・10 の10個で試してみてください。 日本の教科書の方法だと、第1四分位数は3、第3四分位数は8、四分位範囲は5です。

ところが Excel の既定(QUARTILE.INC)は、 第1四分位数を3.25、第3四分位数を7.75、 四分位範囲を4.5と答えます。 もう1つの関数(QUARTILE.EXC)は2.75と8.25。 3つの答えが3つとも違います。

どれかが壊れているわけではありません。四分位数の求め方は1つに決まっていないのです。 それなのに計算ツールの多くは数字だけを出して、どの求め方かを書きません。 だから宿題の答え合わせで食い違って、原因が分からなくなります。

3つとも、やっていることは「何番目か」を決めているだけです

仕組みを開けてみると、3つの流儀は驚くほど似ています。どれも並べ替えたデータの「小さい方から何番目か」を1つ決めて、 その前後の値を比で混ぜているだけです。違うのは順位の決め方だけ。

だから「データによっては一致するのでは?」という疑問には、データを見なくても答えられます。 教科書の順位は(前半の個数−1)÷ 2、Excel の既定の順位は(個数−1)× 0.25。 この2つはデータの個数がいくつであっても、決して同じ値になりません(個数が偶数なら0.25、奇数なら0.5だけ、必ずずれます)。 同じ答えが出るのは、たまたま同じ値が並んでいるときだけです。

しかも、ずれ方には向きがあります。 第1四分位数は教科書のほうが小さく、第3四分位数は教科書のほうが大きい。 つまり教科書の箱は、Excel の既定の箱よりいつも広いのです。 順位にして、偶数個なら0.5個ぶん、奇数個なら1個ぶん広くなります。 だから四分位範囲はいつも教科書のほうが大きく出ます── 1〜10 なら 5 と 4.5、上の例題(9個)なら 7.5 と 5 です。

面白いのはQUARTILE.EXCとの関係です。 こちらはデータが奇数個のときだけ、教科書の答えとぴったり一致します。 偶数個だと必ずずれます。 上の例題(9個)でQUARTILE.EXCの値が教科書と同じなのは、偶然ではなく必然です。

学習指導要領自身が「幾つかの方法が提案されているが」と書いています

ここがこのページでいちばん伝えたいところです。教科書は、流儀を選んでいることを隠していません。中学校学習指導要領解説 数学編 の120ページには、こう書かれています。

なお,四分位数を求める方法として幾つかの方法が提案されているが, ここでは四分位数の意味を把握しやすい方法を用いる。

続く121ページに、その「意味を把握しやすい方法」が例で示されています。23、24、25、26、26、29、30、34、39 の9つの値。 中央値は5番目の26。 そして「この5番目の値の前後で二つに分けたときの、1番目から4番目までの値のうちの中央値24.5を第1四分位数、6番目から9番目までの値のうちの中央値32を第3四分位数とする」。四分位範囲は 32 − 24.5 = 7.5 です。

大事なのは「5番目の値の前後で」という言い方です。 データが奇数個のとき、真ん中の値はどちらの組にも入りません。 ここを取り違えると答えが変わります。

「どれが正解か」を1つに決めないのは、いいかげんだからではありません。データを4等分する切れ目は、そもそも1点には決まらないからです。 10個のデータを4等分しようとすると、切れ目は2.5個目に来ます。2.5個目のデータは存在しないので、 誰かが「では前後をどう混ぜるか」を決めるしかありません。 流儀が複数あるのは、その決め方が複数あるというだけのことです。

分散は n で割ります ── 高校で習うのはこちらです

分散でも同じ迷いが起きます。個数 n で割るのか、n−1 で割るのか。日本の高校(数学Ⅰ「データの分析」)で習うのはn で割るほうです。

高等学校学習指導要領解説 数学編 理数編 の44ページに、「各データと平均値の差の2乗の和…及び、これらのそれぞれをデータの総数で除した値」とあります。データの総数、つまり n です。

さらに、この解説を全319ページ探しても「不偏」ということばが1回も出てきません。 n−1 で割る不偏分散は、高校の教科書が扱う範囲の外にあります。

では n−1 は間違いなのかというと、そうではありません。目的が違います。手元のデータそのものの散らばりを知りたいなら n。 手元のデータをもっと大きな集団から取り出した一部(標本)とみて、 その大きな集団の散らばりを言い当てたいなら n−1 です。 n で割ると、標本の散らばりは本物よりいつも少しだけ小さめに出るので、 割る数を1つ減らして埋め合わせます。

表計算ソフトでVAR.P と VAR.S の2つがあり、 電卓に σ と s の2つのキーがあるのは、この2つを区別するためです。学校の宿題なら、ふつうは n のほうです。

箱ひげ図の「ひげ」は、どこまで引くのか

箱ひげ図の箱は第1四分位数から第3四分位数までで、 この幅が四分位範囲です。 箱の中に、真ん中のおよそ半数が入っています。中の縦線が中央値です。

ひげは、中学校で習う形では最小値と最大値まで引きます。 ところが高校の数学Ⅰでは外れ値を扱うので、別の描き方も出てきます。 高等学校学習指導要領解説 数学編 理数編 の47ページは、外れ値を「通常四分位範囲の1.5倍以上離れた値」とし、 その場合は「第1四分位数−1.5×四分位範囲」までの最小値からひげを引く、と説明しています。

同じ絵に見えて、ひげの意味が違うわけです。 このツールの図は中学校の形(最小値から最大値まで)にして、 外れ値は図の下に文字で示しています。 2つの流儀を1枚に混ぜると、どちらの図なのか分からなくなるからです。

外れ値は「間違い」という意味ではありません

ここは覚えておくと得をするところです。同じ47ページに、こう書いてあります。「測定ミス・入力ミスなど原因が分かっているものは『異常値』と呼び、外れ値と区別する」。

つまり外れ値は、消していい値ではありません。 解説はさらに「外れ値は除外すべき値と捉えがちだが、その背景を探ることも大切である」 と書き、売上がとびぬけて良い販売員の例を挙げています。その人の工夫を調べれば、全体を良くする手がかりになるからです。 だからこのツールは、外れ値を見つけても計算から外しません。 知らせるだけにしています。

いつ習うのか(学年の目安)

統計の内容は、小学6年から高校まで少しずつ積み上がるように並んでいます。 いま手元の問題がどこに当たるのかが分かると、使ってよい道具もはっきりします。

統計の内容を習う学年の目安
いつ習う内容
小学6年平均値・中央値・最頻値・階級・ドットプロット
中学1年ヒストグラム・相対度数・外れ値ということば
中学2年四分位数・四分位範囲・箱ひげ図
中学3年標本調査(一部を調べて全体を推し量る)
高校 数学Ⅰ分散・標準偏差・散布図・相関係数・外れ値

この表の出どころ(すべて文部科学省の学習指導要領解説):

  • 小学6年:小学校学習指導要領解説 算数編 p.11「第6学年 ○平均値,中央値,最頻値,階級←中学校第1学年から」
  • 中学1年:中学校学習指導要領解説 数学編 p.120「第1学年では,ヒストグラムや相対度数などについて学習している」
  • 中学2年:中学校学習指導要領解説 数学編 p.120「第2学年では,これに加えて四分位範囲や箱ひげ図を学習する」
  • 中学3年:高等学校学習指導要領解説 数学編 理数編 p.43「第 3 学年では,母集団から標本を取り出し…」
  • 高校 数学Ⅰ:高等学校学習指導要領解説 数学編 理数編 p.43「(ア)分散,標準偏差,散布図及び相関係数の意味やその用い方を理解すること」

表の見どころは中学2年と高校の間です。 四分位範囲と箱ひげ図は中学2年で習うのに、分散と標準偏差は高校まで出てきません。 実際、中学校学習指導要領解説 数学編の全229ページを探しても、「分散」も「標準偏差」も1回も出てきません。 中学生が散らばりを表すときに使うのは、範囲と四分位範囲です。

数値と引用の出どころ: 四分位数の求め方と箱ひげ図の定義は中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 数学編(新しいタブで開きます)の120〜121ページ、分散の割り方と外れ値は高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 数学編 理数編(新しいタブで開きます)の43〜44ページと47ページ、小学6年で習う代表値は小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 算数編(新しいタブで開きます)の11ページから取りました。 Excel の2つの関数の違い(端を含むか含まないか)はMicrosoft のドキュメント(新しいタブで開きます)によります。「不偏」「分散」「標準偏差」ということばが何回出てくるかは、 上の PDF の全文を機械で数えた結果です。 例題の値と、3つの流儀の関係 (教科書と Excel の既定は順位が決して一致しない・QUARTILE.EXCとは奇数個のときだけ一致する)は、 単体テストで固定してあります。