関数電卓
いまは 度(DEG) で計算しています。直角は 90、1周は 360 です。
答えは 14,102
- ふつうの書き方
- 14,102
- 科学表記(SCI)
- 1.4102 かける 10の4乗仮数を1以上10未満にそろえた形
- 工学表記(ENG)
- 14.102 かける 10の3乗指数を3の倍数にそろえた形
- SI接頭辞で読むと
- 14.102 キロ(記号 k)たとえば単位がオームなら 14.102kΩ、ヘルツなら 14.102kHz と書けます
- メモリ(M)
- 0
- 直前の答え(Ans)
- 0
よくある質問
2+3×4 はなぜ 14 なのですか? 20 ではないのですか?
かけ算と割り算を、足し算と引き算より先に計算する決まりがあるからです。3×4 を先に計算して12、それに2を足して14になります。順番に打った通りに計算する電卓(一般電卓)だと20と出ることがあり、関数電卓と答えが食い違います。この道具は関数電卓と同じで、優先順位のとおりに計算します。20にしたいときは (2+3)×4 とかっこを付けてください。
工学表記(ENG)と科学表記(SCI)は何が違うのですか?
指数のそろえ方が違います。科学表記は仮数(前の数)を1以上10未満にそろえるので12345は1.2345×10の4乗、工学表記は指数を3の倍数にそろえるので12.345×10の3乗になります。3の倍数にするのは、キロ・メガ・ミリ・マイクロといったSI接頭辞が3桁ごとに用意されているからです。12.345×10の3乗はそのまま「12.345キロ」と読めますが、1.2345×10の4乗は読めません。
度(DEG)とラジアン(RAD)はどちらを使えばいいですか?
角度を「30度」のように度で言われたら度、円周率πが出てくる式ならラジアンです。関数電卓でいちばん多い事故がこの取り違えで、同じ sin(30) が度なら0.5、ラジアンなら約−0.988とまったく違う答えになります。どちらで計算しているかは画面の上に大きく出しているので、答えが変だと思ったらまずそこを見てください。
tan(90°) を計算するとエラーになるのはなぜですか?
90度では答えが決まらないからです。tanは直角三角形の高さ÷底辺、つまり線の傾きにあたる値で、90度では線が真上を向くので傾きを1つの数に決められません。89.9度なら約573、89.999度なら約57296と、90度に近づくほどいくらでも大きくなります。パソコンの計算では巨大な数(1.6×10の16乗など)が返ることがありますが、それは答えではなく計算の誤差なので、この道具はエラーとして理由を出します。
0.1 + 0.2 の答えが 0.3 にならないと聞きましたが、この電卓では 0.3 と出ます。
機械の中では0.30000000000000004という値になっていますが、電卓としては10桁に丸めて0.3と出すのが正しい動きです。これはコンピュータが2進法で小数を持っていて、10分の1をぴったり表せないために起こります。10進法で3分の1が0.333…と終わらないのと同じ理由です。この道具では、丸める前の値も小さな字で出しているので、そのずれ自体も見られます。
0で割るとどうなりますか?
エラーになります。割り算は「かけて元に戻せる数」を探すことなので、6÷3が2なのは2×3が6だからです。6÷0を考えると、0に何をかけても0にしかならず、6に戻せる数がありません。0÷0は逆に、どんな数でも0×その数=0が成り立ってしまうので1つに決まりません。どちらも答えが無いので、この道具は「無限大」という数を出さずに理由を出します。
0! (0の階乗)が 1 になるのはなぜですか?
階乗は「並べ方が何通りあるか」の数だからです。3個のものは3!=6通りに並べられます。では0個のものは何通りかというと、「何も並べない」という並べ方が1通りだけあるので0!は1です。数の上でも、n!=n×(n−1)!という関係に n=1 を入れると 1!=1×0! となり、0!が1でないとつじつまが合いません。
打った式が見えたまま計算します。度とラジアンの切り替えを大きく出し、答えは科学表記・工学表記・SI接頭辞まで並べて出します。
工学表記(ENG)は、指数を3の倍数にそろえます
ここがこのページの中心です。工業高校で関数電卓を使ういちばんの理由が この表示だからです。同じ12345を、2つの書き方で比べてみます。
科学表記は、前の数(仮数)を1以上10未満にそろえます。 12345は1.2345×10⁴。工学表記は、指数のほうを3の倍数にそろえます。 12345は12.345×10³です。
なぜ3の倍数なのか。SI接頭辞が3桁ごとに決まっているからです。 10⁻⁶がマイクロ(μ)、10⁻³がミリ(m)、10³がキロ(k)、10⁶がメガ(M)、 10⁹がギガ(G)。3桁ごとに名前が用意されているので、指数を3の倍数にそろえた瞬間、その数は「読める」ようになります。
12.345×10³ は、そのまま「12.345キロ」です。 1.2345×10⁴ を見て「キロ」と読める人はいません。 抵抗をΩ(オーム)、電流をA(アンペア)、周波数をHz(ヘルツ)で扱う場所では、読んだ数がそのまま部品の表示や図面の数字になるので、 工学表記のほうが使われます。
| ふつうの数 | 科学表記(SCI) | 工学表記(ENG) |
|---|---|---|
| 12,345 | 1.2345 かける 10の4乗 | 12.345 かける 10の3乗12.345 キロ |
| 4,700 | 4.7 かける 10の3乗 | 4.7 かける 10の3乗4.7 キロ |
| 1,200,000 | 1.2 かける 10の6乗 | 1.2 かける 10の6乗1.2 メガ |
| 0.047 | 4.7 かける 10の-2乗 | 47 かける 10の-3乗47 ミリ |
| 0.00012 | 1.2 かける 10の-4乗 | 120 かける 10の-6乗120 マイクロ |
4700Ωの抵抗が4.7kΩと呼ばれるのも、0.00012Aが120μAと書かれるのも、工学表記そのものです。読み替えているのではなく、最初からその形で書いてあるわけです。
度とラジアンを取り違えると、答えがまるごと変わります
関数電卓でいちばん多い事故がこれです。sin(30) は、度で計算すれば 0.5、ラジアンで計算すれば約 −0.988。 符号まで違うので、途中の式が合っていても答えは使えません。
ラジアンは、円の半径と同じ長さの弧を切り取ったときの中心角です。 円を1周すると弧の長さは半径の2π倍になるので、1周=2πラジアン=360度。だから1ラジアンは約57.3度という半端な角になります。
半端なのに使うのは、ラジアンが円そのものから決まる測り方だからです。 360という数は人が決めたものですが、 「半径と同じ長さの弧」は円がある限りどこでも同じです。 数学の式がラジアンで書かれているのはそのためで、πが出てくる式ならラジアンと覚えておけば取り違えません。
この道具では、いまどちらで計算しているかをボタンの色だけでなく、その下の文でも出しています。 色が見えない人にも伝わるようにするためですが、取り違えを防ぐには、文で書いてあるほうが結局よく効きます。
tan(90°) は「とても大きい数」ではなく、決まりません
tanは、直角三角形の高さ÷底辺。つまり線の傾きです。45度なら高さと底辺が同じで1、 60度なら約1.73。角を大きくしていくと、傾きはどんどん急になります。
89度で約57.3、89.9度で約573、89.99度で約5730── 90度に近づくと10倍ずつ増えていきます。そして90度では線が真上を向くので、傾きを1つの数に決められません。「無限に大きい」のではなく「決まらない」のです。
ここでよくある壊れ方があります。パソコンに tan(90°) を計算させると、1.6×10¹⁶ のような巨大な数が返ってくることがあります。 これは答えではなく、πを2進の小数でぴったり表せないことの現れです。 90度のつもりが、機械の中では 90度よりほんの少しだけずれた角になっていて、 その「ほんの少し」で答えが跳ね上がっています。だからこの道具は、巨大な数を答えとして出しません。
0.1 + 0.2 が 0.3 にならないのに、電卓は 0.3 と出します
コンピュータで 0.1 + 0.2 を計算すると、0.30000000000000004 になります。バグではありません。コンピュータが2進法で小数を持っているからです。
10進法で3分の1が 0.333… と終わらないのは、 10を3で割り切れないからです。同じことが2進法でも起きます。 2進法で終わる小数になるのは2で割っていける数だけなので、10分の1(0.1)は2進法では終わらない小数になります。 だから0.1はどこかで打ち切られ、ほんの少しだけ大きい(または小さい)値が入ります。
それでも、電卓としては 0.3 と出すのが正しい動きです。 関数電卓は中では15桁ほどで計算し、表示は10桁に丸めます。 この道具も同じで、0.1+0.2 の答えは 0.3 と出します。 そのうえで、丸める前の値を小さな字で並べています。道具の答えを壊さずに、中で起きていることも見せるためです。
0で割れないのは、かけて戻せる数が無いからです
割り算は、かけ算の逆です。6÷3が2なのは、2×3が6に戻るから。では6÷0はというと、0に何をかけても0なので、6に戻せる数がありません。だから答えが無いのです。
0÷0はもっと厄介で、どんな数でも「その数×0=0」が成り立ってしまうため、 答えを1つに決められません。答えが無い場合と、決まらない場合の 両方があるわけですが、どちらにしても数として出せません。
プログラムの世界では0で割ると Infinity(無限大) という 特別な値が出ることがあります。けれど無限大は数ではありません。 この道具は、無限大を答えの顔で出さずに「0では割れません」と理由を出します。
この電卓が、黙って補わないこと
かっこが閉じていないとき、勝手に閉じません。どこの「(」が相手を見つけられていないのかを、何文字目かまで出します。勝手に閉じると、 こちらが想像した式の答えが出てしまい、間違いに気づく機会が消えます。
かけ算の記号も省けません。2π のような書き方を認めないのは、読み方が2通りあるからです。1÷2π を 1÷(2π) と読む電卓と、(1÷2)×π と読む電卓が実際にあります。 どちらかに決めて黙って計算すると、半分の人が違う答えを持ち帰ります。 ボタンで入れたときは 2×π のように×を画面に出して足すので、計算した式と見えている式が食い違いません。
1.2e5 のような指数の書き方も読みません。この電卓では e はネイピア数(約2.718) なので、 1.2e5 を黙って120000と読むと、eをネイピア数のつもりで打った人の式を 別の意味に変えてしまいます。1.2×10^5 と入れてください。
SI接頭辞(キロ・ミリ・マイクロなど)と、その記号・指数は国際度量衡局(BIPM)のSI文書(新しいタブで開きます)から取っています。10²⁷のロナ(R)・10³⁰のクエタ(Q)と、 10⁻²⁷のロント(r)・10⁻³⁰のクエクト(q)は第27回国際度量衡総会(2022年)決議3(新しいタブで開きます)で追加されたものです。三角関数・対数・階乗の値は定義から計算していて、 近似の表は使っていません。表示は関数電卓と同じく10桁に丸めています。