消したけたを、言い当てる
けたの並べかえ方どの並べかえ方でも成り立ちます
- 1. はじめの数
- 5271
- 2. けたを並べかえた数
- 1725
- 3. 大きいほうから小さいほうを引く
- 3546けたを足すと18。9で割ると割り切れます
けたを1つ消してください0 は消さないでください(あとで理由が出ます)
押すと、ここに出ます上のけたを1つ押すと、当ててみせます
よくある質問
どうやるのですか?
好きな数を書いてもらいます(例: 5271)。次に、そのけたを並べかえた数を作ってもらいます。大きいほうから小さいほうを引いて、出た答えのけたを1つだけ消してもらい、残りを教えてもらう ── それだけで、消したけたが分かります。残りを足して、9の倍数になるまであといくつか、を言えばそれが答えです。
なぜ9の倍数になるのですか?
10を9で割ると1余ります。100も1000も同じで、10を何回かけても9で割った余りは1です。だから、その数字がどのけたにあっても、9で割った余りへの効きかたは同じです。つまり「9で割った余り」は「けたを全部足した数の余り」と同じになります。並べかえても足す数は変わらないので、余りも変わりません。同じ余りの数どうしを引けば、差は9で割り切れます。
並べかえ方は決まっていますか?
決まっていません。さかさまにしても、大きい順にならべても、1つずらしても構いません。けたの中身さえ変えなければ何でもよいのがこの手品の強いところです。このページでは3けたの数を全部・並べかえ方も全部(5400通り)ためして、例外が0件であることを確かめています。
0 を消されたらどうなりますか?
当てられません。9を消したときと見分けがつかないからです。残りを足した数がすでに9で割り切れていると、「足りないぶん」が0になります。0を足しても9を足しても9の倍数のままなので、こちらからはどちらか決められません。だから「0 以外の数字を消してね」と先に言います。上の道具で0を消してみると、そのとおりになります。
「0 以外」と言い忘れると、どのくらい困りますか?
4けたの答えになったとき、9の倍数1000個のうち271個(約27%)には0が入っています。5けたなら約34%です。4本に1本より多いので、この一言は必ず入れてください。
手品として、どう見せればいいですか?
相手に計算してもらうので、電卓を渡すと止まりません。引き算の答えは見せてもらいません。「1けたを◯で囲んで、残りを読み上げて」と伝えるだけです。読み上げてもらいながら足していき、9の倍数まであといくつかを頭の中で出します。読み上げが終わるころには答えが出ているので、間を置かずに言えます。
好きな数のけたを並べかえて引くと、答えは必ず9の倍数になります。 だから1けた消してもらっても、残りから消したけたが分かります。
10 を 9 で割ると、1 余ります
ここがすべての出発点です。10 ÷ 9 は 1 余り 1。 100 も 1000 も同じで、10を何回かけても9で割った余りは1のままです。
ということは、ある数字が百の位にあっても一の位にあっても、 9で割った余りへの効きかたは同じ、ということです。
5271 = 5×1000 + 2×100 + 7×10 + 1
9で割った余りは 5 + 2 + 7 + 1 = 15 の余りと同じ(15 ÷ 9 は 1 余り 6)
これが「けたを全部足して9の倍数なら、その数は9の倍数」という見分け方の正体です。
並べかえても、足す数は変わりません。 だからもとの数と並べかえた数は9で割った余りが同じ。 余りが同じ数どうしを引けば、差はぴったり9で割り切れます。
この道具は、3けたの数900個を並べかえ方も全部(5400通り)、4けたの数9000個も同じく(216000通り)ためしています。割り切れなかったものは0件です。
⭐ 0 を消されると、9 と見分けがつきません
残りを足した数がすでに9で割り切れているとき、 「足りないぶん」は0になります。 ところが0を足しても9を足しても、9の倍数のままです。
900 から 0 を消す → 残りは 9・0 → 足して9
909 から 9 を消す → 残りは 0・9 → 足して9
こちらから見ると、まったく同じです。
だから「0 以外の数字を消してね」と先に言います。 この道具は、0を消されたときに当たったふりをしません。 「0 か 9 のどちらかです」と出したうえで、本当はどちらだったかも見せます。 上で試してみてください。
その一言は、どのくらい要るのか
「まれな例外だから気にしなくていい」とは言えません。 答えが4けたになったとき、9の倍数1000個のうち271個には0が入っています。
| 答えのけた数 | 9の倍数 | 0 が入っている | 割合 |
|---|---|---|---|
| 3けた | 100個 | 19個 | 約19% |
| 4けた | 1000個 | 271個 | 約27% |
| 5けた | 10000個 | 3439個 | 約34% |
けたが増えるほど、0 が混ざる見込みは上がります。大きい数でやるほど「0 以外を消してね」の一言が効いてきます。
⭐ 9 なのは、10進法だからです
「なぜ9なんだろう」と思ったら、そこが分かれ目です。9 は 10 より1つ小さい数 ── つまりこの手品の9は、10進法の都合で決まっています。
同じ理屈はほかの基数でも成り立ちます。8進法なら8 − 1 = 7の倍数、16進法なら16 − 1 = 15の倍数です。
| 数の書き方 | 差が何の倍数か | ためした数 | 例外 |
|---|---|---|---|
| 8進法 | 7の倍数 | 2688通り | 0件 |
| 10進法ふだんの数 | 9の倍数 | 5400通り | 0件 |
| 16進法 | 15の倍数 | 23040通り | 0件 |
「9で割った余りは、けたを足した数の余りと同じ」も同じ形で言えます。16進法なら「けたを足して15の倍数なら、その数は15の倍数」。 ふだん当たり前に使っている9の見分け方が、10進法を使っているからそうなっているだけだと分かります。
出どころ
この手品は九去法(きゅうきょほう)と呼ばれる計算の検算法と同じしくみです。日本語の解説ページが、すでによく書けているネタです。たとえばひげおじさんの「おうち実験」ラボ「あいてがえらんだ数字をあてる!『九去法』」(新しいタブで開きます)は、並べかえ方が何でもよいことも、「0 以外の数字を選んでね(9 と 0 の区別ができないから)」という注意も、きちんと書いています。
このページが足しているのは、その先です ── 0 を消したときに実際に何が起きるかを動かして見せること、その一言が要る割合を数えたこと、9 が10進法の都合であることを、ほかの基数で確かめたこと。
このページの数は、式からだけでは出していません。 3けたと4けたの数を、並べかえ方も全部ふくめて221400通り引き算して、 割り切れなかったものを数えた結果です(0件)。