調べて分かる道具箱

ファローシャッフル

何枚で混ぜるか

どちらの混ぜ方か

混ぜると、ここに出ます。

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52

52枚を「アウト(いちばん上が上のまま)」で混ぜると、8回で元に戻ります。

枚数を変えると、回数がまるで変わります

枚数ごとの、アウトとインで元に戻るまでの回数
枚数アウトイン
8枚3回6回
10枚6回10回
12枚10回12回
20枚18回6回
32枚5回10回
48枚23回21回
50枚21回8回
52枚トランプ1組8回52回
54枚ジョーカー2枚入り52回20回
56枚20回18回
64枚6回12回
100枚30回100回

※ 扱えるのは200枚までの偶数です。

よくある質問

本当に元どおりになるのですか?

なります。ただし「完全に」混ぜたときだけです。きっちり半分に分けて、1枚ずつきちんと交互に組む、という混ぜ方です。これを8回くり返すと、52枚のトランプは並びが元に戻ります。上のボタンで実際に混ぜて、札の番号が1から順に戻るところを見てください。

ふつうに混ぜても元に戻りますか?

戻りません。ふつうのシャッフルは混ざり方が毎回ちがうので、同じことをくり返しているつもりでも、実際には毎回ちがう混ぜ方をしています。元に戻るのは「毎回まったく同じ混ぜ方」をしたときだけです。だからこの手品は、混ぜる腕前がそのまま成否になります。

なぜ8回なのですか?

2を8回かけると256で、256を51で割ると余りが1になるからです。上から2番目の札は、1回混ぜるごとに位置が2倍になっていきます(2番目→3番目→5番目→9番目…)。位置は51で割った余りとして戻ってくるので、2を何回かかけて余りが1になったとき、札は元の場所に帰ってきます。それが8回目です。

ジョーカーを入れるとどうなりますか?

52回に増えます。52枚なら8回なので、2枚足しただけで6.5倍です。理由は、割る数が51から53に変わるからです。51も53も奇数ですが、2を何回かけて余りが1になるかは、その数によってばらばらに決まります。トランプが52枚なのはたまたまですが、この手品にとっては都合のよい枚数でした。

アウトとインは何がちがうのですか?

いちばん上の札が、混ぜたあとも上のままか(アウト)、上から2番目に入るか(イン)のちがいです。1枚ずれるだけですが、52枚だとアウトは8回、インは52回かかります。54枚だと逆になって、アウトが52回、インが20回です。どちらが速いかは枚数で入れかわります。

手品として、どう見せればいいですか?

「これから何回か混ぜますが、最後にはぴったり元どおりになります」と先に言ってから始めるのがおすすめです。並びを覚えてもらうために、最初に札を広げて見せておくとよく伝わります。完全に混ぜるのは練習が要ります。1枚でもずれると元に戻らないので、うまくいかないうちは「8回で戻るはずだった」と種明かしにしてしまうのも手です。

トランプをきっちり半分に分けて、1枚ずつ交互に組む。 これを8回くり返すと、並びが元どおりになります。 枚数を変えると回数がまるで変わるので、その場で確かめられます。

混ぜているのに、戻ってしまう

カードを混ぜるのは、ふつう順番を分からなくするためです。 ところが「完全に」混ぜると、そうはなりません。きっちり半分に分けて、1枚ずつ交互に組む── この混ぜ方には、混ざり方の選択肢がまったくありません。

やり方が1通りしかないものは、くり返せば必ず元に戻ります。札の枚数は決まっているので、並び方の種類も決まっています。 同じ手順をくり返していけば、 いつか前に見た並びに戻る ── そして戻ったなら、そこから先も同じ道をたどります。 だから輪になるのです。

ふつうのシャッフルで元に戻らないのは、毎回ちがう混ぜ方をしているからです。 同じことをしているつもりでも、 指の運びは毎回ちがいます。この手品がうまくいくかどうかは、混ぜる腕前で決まります。

なぜ8回なのか ── 位置が2倍になっていく

上から2番目の札を目で追ってみてください。 アウトで1回混ぜると、3番目へ移ります。 もう1回で5番目、次は9番目。

規則が見えます。上から数えた位置(0から数える)が、毎回2倍になるのです。 0番目の札は0番目のまま(だからアウトではいちばん上が動かない)、 1番目は2番目、2番目は4番目…と進みます。

では、いつ元に戻るのか。52枚のとき、いちばん上といちばん下の2枚は動きません。 動くのは間の51枚ぶんで、位置は51で割った余りとして輪になります。

だから知りたいのは、2を何回かけたら、51で割った余りが1になるかです。

2¹=2、2²=4、2³=8、2⁴=16、2⁵=32、2⁶=64(余り13)、2⁷=128(余り26)、2⁸=256(余り1)。
256 = 51 × 5 + 1。だから8回で戻ります。

⭐ ジョーカーを2枚足すと、8回が52回になります

ここがいちばん面白いところです。同じ混ぜ方なのに、札を2枚足しただけで6.5倍かかるようになります。

理由は、割る数が51から53に変わるからです。 51のときは2を8回かければ余りが 1になりましたが、53のときは52回かかります。この回数は、枚数ごとにばらばらに決まります。だんだん増えるのでも、枚数に比例するのでもありません。

上の表を見ると、50枚は21回、52枚は8回、54枚は52回です。となりの枚数どうしで、まったくそろっていません。

トランプが52枚なのは、この手品のために決められたわけではありません。それでも、まわりの枚数とくらべて飛び抜けて少ない回数で戻ります。手品にとっては、たまたまとても都合のよい枚数でした。

1枚ずれるだけで、話が変わります

アウトはいちばん上の札が上のまま、インは上から2番目に入る ── ちがいはそれだけです。ところが52枚だと、アウトは8回、インは52回かかります。

アウトでは端の2枚が動かないので、輪の長さが51になります。 インでは端が動くので、 輪の長さは53です。 割る数が51か53かで、これだけ変わります。

54枚では逆転します(アウト52回・イン20回)。 どちらが速いかは枚数で入れかわるので、 「インのほうが時間がかかる」とは言えません。

出どころ

8回で戻ることと、その理由(2を8回かけると51で割った余りが1になる)は、Harvey Mudd College「Math Fun Facts — Perfect Shuffles」(新しいタブで開きます)に載っています。出どころが perfect shuffle と呼んでいるこの混ぜ方は、 日本語ではファローシャッフルとも呼ばれます。

このページの回数は、式からだけでは出していません。実際に札を並べて混ぜ、元に戻るまで数えた結果と突き合わせてあります。 式のほうが間違っていても気づけるように、両方から出して比べる検査を置いています。